七草の昨日、冬の日差しを浴びながら今年初の南尾根散策をしました。広葉樹はすっかり葉を落とし、見通しがよくなり北側の山々の稜線がくっきりと見えました。落ち葉を踏みしめ、裸になった木々の樹形を楽しみながら歩いていると、足元でささやく声が聞こえました。
かつて豊かな森をつくり、生き物と共に過ごした木々の切り株たちです。人間どもに切られて利用され、風雨に晒されながら、刻んできた歴史をひもとくように、その時々の美をかもしだしていました。
この写真は、その上の写真の部分拡大ですが、苔むして年輪を重ねたような木肌に節の模様が過去を物語っているようです。
いつの日か、朽ち果てて土にかえり、新たに芽生える木々たちの生長の糧として次代へと命をつないでいくのでしょう。末路の奥深い輝きと自然の造形美に感嘆しました。