一昨日、関東地方に大雪をもたらした爆弾低気圧の影響で、ここ三陸にも今年一番の雪が降りました。と言っても10㎝足らずの積雪でしたが、野山一面が真白い雪に覆われて、里山の風情も一変していました。
その雪の中に、いろいろな模様が点々と走っていました。里に下りてきた、夜行性の動物たちの足跡のようです。昨朝、里山に来た動物たちの足跡を追ってみました。
上の写真は、小川に渡してある木橋の両端にある、丸太の縁です。足跡は、橋の真ん中ではなく、こんな端っこの丸太の上についています。ここを渡って行った動物の習性の面白さに、思わず見とれてしまいました。
こちらは、川に掛けてある二本の朽ちた細い柱です。この上にも、川を渡った足跡が残されていました。
どうして広い橋を通らずに、こんな細い所を渡るのか? 不思議ですが、それなりの理由があるのでしょう。
近づいて足形を観察すると、丸い可愛らしい足跡です。
新雪を踏みしめて通ったのでしょう、指の形がしっかりとついています。5本の指に爪痕もくっきり。どうやら「テン」の足跡のようです。
足跡をたどっていくと、柿の木の根元を掘り返した痕がありました。
ここは、昨年の暮れに熟して落果した実や葉っぱなどを集めておいたところです。埋もれていた柿の実を食べに来たのでしょうか?。
さらに新雪についた足跡をよく観察すると、同じ道を往復したような形跡です。
足跡をたどっていくと、倉庫の床下のすき間に出入りした跡が残されていました。
この倉庫は、山際に建てられた古い木造の倉庫で、かつて軒下にはスズメバチが大きな巣をつくったり、屋根裏にはコウモリが出入りしていたりと山から里に下りてきた小動物が隠れるのには絶好の場所のようです。
テンは、ここの床下で何をしていたのだろうか?テンの巣穴は何処にあるのだろうか? と思いが巡ります。
氏神様の前の散策路には、鹿が往来した足跡が残されていました。2本の爪痕が特徴です。大きな爪痕なので雄鹿と想定されます。
今は、里山整備で、山際の鹿柵を一時取り払って作業をしている状況なので、里山を我が物顔で歩いた鹿の足跡が縦横無尽に残っていました。
一方、三十三観世音碑が立っている散策路の山際には、タヌキが往来したと思われる足跡が残されていました。
こちらの足跡は、肉球が四つで、比較的丸っこい足形です。昨年末(12/22の未明)に、ヤマトの餌をあさりに来たタヌキなのでしょうか? この足跡は、つむぎの家の裏側を通り、新宅のヤマトの小屋の前を迂回して、消防の屯所の方に続いていました。どうやら街の中まで遠征しているようです。
一昨日の大雪は夜には止み、空気の澄んだ星空のもとで、森の動物たちは里山を舞台にそれぞれのドラマを演じたようです。雪が降ったからこそ見ることが出来た動物たちの足跡からその習性や行動に思いを巡らせた大雪の朝でした。