イズミル便り

IZMIR'DEN MERHABA

またまたクムル

2007-06-09 09:18:06 | クムル

相変わらずいつも一緒の親クムル。

懲りずにクムルネタです。1羽になってしまった我が家のクムル雛、兄弟の不幸を知ってか知らずか巣立ちの頃を過ぎても一向に巣から飛び立つ気配はありませんでした。せいぜい巣箱の外に出て鉄枠に留まっているくらい。業を煮やした(?)両親も「いい加減に飛び立て」と言っているかのごとく夕方になるとベランダにやってきては啼いたり飛んだりしてみせていました。
ある夕方突然飛び出したのはよかったものの、ベランダの中に戻ることができないまま暗くなってしまい最初の夜をベランダの外の狭い場所でしかも海からの突風を受けながら過ごすという経験をしてしまった雛クムル、それに懲りたのかその後は少しの間外へ出て行くもののすぐに戻って巣箱の主と化していました。

ところが、ある日親鳥達がまた巣箱にやってくるようになったのです。巣の中をカツカツとつついています。「たつ鳥跡を濁さず」で子育てが終わったある鳥は巣の中の糞などをきれいに掃除してから去っていくという話を聞いてクムルも掃除をしているのかなと思っていました。鳩博士の夫が一言「もしかしてまた卵を生むんじゃないの」とぽつり一言。「まさか~!」と答えてみたものの巣に親鳥がやってくる回数は増え、雛鳥を追い払うようになって来ました。
巣が留守になった隙に大急ぎで脚立を出して覗いた夫、笑いながら「やっぱり」。前回の卵を生んでから1ヶ月位しかたっていないのに、1ヶ月の間ほとんど巣から出ないで座りっぱなしの(?)忍耐の日々を過ごしたばかりなのに、また生んだの?



巣箱の中は1号雛鳥の糞でいっぱいです。そこへ産んだ卵。

それでも雛鳥は昼間は外にいることがさすがに多くなったものの相変わらず夕方17時ごろにはさっさと巣箱にご帰還、卵を親鳥が温めるようになってからは巣箱の中に入れてもらえないので箱のふちに無理やり座って親鳥の迷惑になっていました。


卵を温める親鳥(左)の頭の上に座っているような雛鳥(右)。なんとしてもここがいいんです!

卵を発見した日から計算して孵化までは後2・3日だなと思っていた6月1日、巣にいた親鳥がまた巣の中をカツカツとつついていました。何回目かのその音で巣箱に目をやるとなんとかわいらしい頭がふたつ覗いているではありませんか。我が家の2度目の雛鳥誕生でした。


2羽一緒に無事に巣立って欲しい。

それ以来、にーちゃん(勝手にオスと決めました)雛鳥を執拗に巣から追い払う親鳥の猛攻が始まったのです。にーちゃんはどうして追い払われるのかわかっていないのでしょう、いつも通りにベランダに戻ってくるのですがアパートに近づくのすら許されずに一日中親子の追いかけっこが続いています。餌をついばむ暇さえ与えず「獅子は我が子を千尋の谷から突き落とす」ということわざを地で行くそれは厳しい親鳥です。
情け容赦無しの親鳥ですが、これは近親婚、巣にいる兄弟達と番になることを防ぐ為なのだろうかと想像しています。

日が沈むとクムルは行動しなくなるのですが、最後の最後まで大空を舞台の激しい攻防が続き、ああ今日はにーちゃんクムルどこで寝るんだろうと思いながら夜巣を見ると何事もなかったかのように巣箱の端っこにちょこんと留まっている姿を見つけると思わず笑ってしまいます。そしていつまでもここにいていいのに、と身勝手に思っている毎日です。




6月1日生まれの雛たちもこんなに大きくなりました。






今日も親子クムルの攻防は続きます。







☆現在のイズミル☆