イズミル便り

IZMIR'DEN MERHABA

EVLILIK YILDONUMU(結婚記念日)

2007-06-23 15:23:29 | Weblog

Hurriyet新聞より。「地獄の水曜日」とあります。

日本は各地で梅雨入りをしたようですが、こちらイズミルは連日の猛暑です。アフリカからの熱波だそうで週半ばにピークを迎え、エーゲ地域40~43度、マルマラ地域37~39度、地中海地域36~40度、中央アナトリア地域36~37度になることが予想されているそうです。暑くても乗り物や建物の中はほぼ冷房完備の日本と違いトルコはまだまだ冷房が気持ちよく効いた場所は少ないので暑さによる体力消耗は相当なもの。脱水症状や熱中症に十分注意したいものです。日中の外出は危険です。ヨーロッパのシェスタと言う習慣もあながち怠け者だからと言うことではなく必要に迫られての習慣だと言うことがよくわかります。あっつい~。


「NACI USTA」はこの看板が目印。

さて本題に入り、6月18日は我が家の結婚記念日でした。日本からスーツケースひとつで西黒海地方のチョルムと言う小さな市へ来た日から数えるともう4年と5ヶ月がたちました。チョルムは地方の小さな町、外国人は珍しいのでしょう、目の前で「日本人かしら」としょっちゅう言われて歩くのがいやだったことやアパートはカロリフエェルといって集中暖房システムだったため真冬でも家の中では半そでで過ごせた半面乾燥が激しく息苦しかったことを覚えています。夫は私が来るまでにアパートを借りペンキを塗りかえカーテンを注文とりつけて、家電は洗濯機だけを買って待っていてくれました。その他の家具や家電は私がトルコへ来てから一緒に買おうとカタログを揃えて日本まで持って来てくれました。
この頃一人で夫が色々と心を砕いて準備してくれていたことをたまに考えるのですがその度に一生懸命やってくれたんだなあと感謝の気持ちで胸がいっぱいになります。その当時は自分がトルコに慣れることやないないづくしの中で何とかご飯を作ったり生活することで精一杯で夫の心遣いを改めて考える余裕もありませんでした。


「NACI USTA」広いお庭に案内されます。

お皿一枚なかった状態から少しずつ家具や食器を買い揃え、同じ年の7月にはイズミルへ引越しました。日本ではいつも近くに海がある場所で暮らしていたので山に囲まれたチョルムからエーゲ海を望むイズミルに引っ越した時は急に目の前が開けたような解放感を感じたものです。大きな都会に移ったら移ったでまた色々な住みにくさはあるのですが、毎日海を眺めることができることは何よりもの慰めになります。イズミルにはアンネ(義母)を始めテイゼ(叔母)夫婦、義妹一家も近くに住んでいるし何人かの日本人のお友達もいるのは心強いことです。


冬の間は室内で、吹き抜けの天井。

今年の6月18日は、前から行きたいと思っていた「NACI USTA(ナジ ウスタ=ナジ親方=シェフ?)」と言うレストランへ食事に出かけました。高速道路を通る時に見かけていつか行ってみたいと思っていたのですが、イズミルではかなり名の知れたレストランだったようで、帰ってきてから調べると9歳のときに皿洗いから料理人人生を始めたNACI USTAはそれまでイズミルのアルサンジャックとブルサにレストランを持っていたそう。2002年に今の場所へ新しいお店を開き、厨房だけの為に1,000,000YTL(9.400万円)もの投資をし周囲からはおかしいんじゃないのと言われていたそうですが、従業員の教育やいつも自分が厨房にいてコントロールをすることなどトルコでは珍しい世界を視野に入れたウスタのようです。


前菜やスープ、パンも美味しかったー。

お店に着くと大きな庭に案内されます。夏は気持ちのいい芝生の上でのお食事です。私たち2人の為に5人くらいのギャルソンが椅子をひいたり群がってきました。メニューも今まで行ったトルコ料理レストランの単純明快なメニューとは違い、色々なお料理がたくさん並んでいます。金に糸目をつけないわけにも行かないので10分くらいかけてメニューを検討しオーダーしました。こういうところに来るとすぐに緊張して何でも私に任せる夫、こういうところへ来るとすぐに気が大きくなってたくさん頼んでしまう私。幸い食べたかったいくつかのメニューは今はありませんと言われました。

 
KUZU INCIK(羊の脛肉?)、下にあるポテトとほうれん草とチーズのピューレが絶妙。


KARSIK MANGAL(焼肉盛り合わせ)、下の器では炭火が燃えています。


トルコへ来て久しぶりにたっぷり食べたえび。

食器からお料理の盛り付け、味付けまでなかなか洗練されていてとても美味しく満ち足りた気分になりました。昨年イズミルで行われたユニヴァーシアードの開会式、閉会式セレモニーのお料理は全てNACI USTAレストランが手がけたそうですが、それも納得のおいしさでした。今イズミルでは21時前にようやく日が暮れるのですが空には新月と1個の明るい星が並んでちょうどトルコ国旗のようでした。

あっという間に過ぎた4年間、これから先に続くであろう年月もあっという間に過ぎてしまうのでしょうか。これからの年月はきっと色々な意味で変化の多い、そして日本で暮らすのとはまた別の苦労があることと思いますが、最初の頃の二人をいつも忘れずに前向きに過ごしていきたいと思っています。



帰りはこの小径を通って駐車場へ。右の空に小さく月・星が見えます。







Sevgili kocacıgım evlilik yıldönümümüz kutlu olsun.
Yaşattığın ve yaşatacağın tüm mutluluklar için binlerce teşekkür ederim.





これからもよろしくお願い致します!      






☆現在のイズミル☆