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イズミル便り

IZMIR'DEN MERHABA

JAPON BAHCE SANATLARI SEMINERI(日本庭園芸術のセミナー)

2010-05-01 00:00:40 | JIKAD・トルコにおける日本年


イズミルにおける「日本年」行事の一つとして「JAPON BAHCE SANATLARI SEMINERI(日本庭園芸術セミナー)」が2回にわたり行われました。講師はチャナッカレ大学で日本語を学んだ後愛媛大学の農学部で日本庭園について学ばれたというDOGAN(ドアン)氏、会場はイズミル市古文書博物館でした。



第一回目は主に日本庭園の様式について、第2回目は生け花や盆栽についての説明でした。普段身近に眺めることはあっても改めてセミナーの話題として聞くと「なるほど」と思うことばかりで私にもいい勉強になりました。



JIKAD(日本イズミル文化交流協会)会員をはじめ建築家の方など造園に興味のある方たちも集まり熱心な質問が続きました。日本庭園の池には「錦鯉」がいるとか「鹿威し(ししおどし)」があるということなどにとても大きな反応があり面白かったです。


生け花の形を説明されています。漢字もすらすら書いていらっしゃいましたよ。

とにかく皆さん日本に対しては無条件の敬意のようなものを抱いてくれているので何を聞いても感心して「私達は昔の文化に敬意を払わないけれど日本人はいまだに大切にしているのよ」と年配の女性達のおしゃべりも聞こえてきました。


ドアン氏の盆栽。ペットの様にいつも連れているそうです。トルコにある木でもできるのがいいなと思いました。

私は生け花やお茶についての嗜みもないので「ほう~」と思うことが多かったのですが「日本の女性は花嫁修業にお花やお茶を学ぶ人が多い」と言う説明があったものだから隣に座った女性に「あなたもやるのですか?」と聞かれ「残念ながら・・・」と言うのが少し恥ずかしかった。実際にやらなくてももう少し常識的なことはわかっていなくちゃいけませんね。


SEVGI YOLU(愛の小径)

こんなセミナーの形で教室に座ったのも久しぶりだったのでとても新鮮ですがすがしい気分でした。ちょうど日本の五月の様な爽やかな風が吹いているので会場から家まで歩きながら帰ってきました。


共和国広場。


観光客用のFAYTON(ファイトン=二頭立て馬車)。

会場のあるCANKAYA(チャンカヤ)地区から私が住んでいるところくらいまでは古くからイズミルの中心地、居住地区とされてきたところですから今でもイズミルの最もにぎやかで新しい街であると同時に古いおしゃれな建物も結構残っていてそれを見ながら歩くのも楽しみです。

こちらはPASAPORT ISKELESI(パサポルト桟橋)、今はイズミル湾をわたるフェリーの発着場ですがかつては税関として使われていた建物です。


港湾管理部の建物、写真からは見えませんが錨のマークがありました。


株式取引所。1928年に建てられオスマン様式とセルチュク様式が見られる重要な建築物だそうです。


イズミル県の文化観光管理部。ツーリストインフォメーションも入っています。1891~1919年までは株式取引所として使われていましたが1922年にギリシャに占領されるとギリシャ国民銀行となったそうです。その後再びトルコの郵便局として使われ1996年に修復され現在の観光管理部として使われるようになりました。


この建物は現在使われていないようでしたが壁面のタイル模様がきれいでした。


庭園芸術セミナーからは話題がそれてしまいましたが、イズミルにはこんな建物が探せばまだまだあるようです。車で通り過ぎるだけではなかなか写す機会もないのでたまに歩くと新しい発見があってよいですね。






イズミル市古文書博物館の中庭にあったタイプライター?人間の背丈よりも大きいのです。
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☆現在のイズミル☆



ILKBAHAR DINLETISI(春の演奏会)

2010-03-28 00:09:45 | JIKAD・トルコにおける日本年


イズミル在住の日本人お友達・末冨敦子さんから「ILKBAHAR DINLETISI(春の演奏会)」への招待状が届きました。敦子さんはキリスト教徒でお琴の演奏家、昨年新しくイズミル在住日本人の仲間入りをなさいました。


開演前にコーヒーで談笑中。

今回の演奏会はBUCA(ブジャ)にある「イズミル・バプテスト教会」で行われました。BUCAにはバルカン方面からの移民の子孫が多く住んでいるらしく街を歩くと金髪で青い目の人を見かけることも珍しくありません。そのせいか古い教会がいくつかあるということをどこかで読んだことはあるのですが、訪れる機会もなかったので今回演奏会があるということを聞いて喜んで出かけました。



今回はお琴の末冨敦子さんとメゾソプラノのSERPIL SOLMAZ(セルピルソルマズ)さんによる日本音楽とトルコ音楽のコラボレーションです。演奏会の前には教会のお庭でスタバのトルコ版「KAHVE DUNYASI(コーヒー世界)」が、温かいコーヒーのサービスをしてくれました。



イズミルにこんなにかわいらしくも立派な教会があることにびっくりしましたが、150席ほどの会場はすでに満員状態、一番後ろの方の席に座ったために肝心の敦子さんのお姿はほとんど見ることができず…。それでもトルコの人々が「キリスト教会」で「お琴の演奏」を楽しんでいるその姿はとても不思議な雰囲気でした。


SERPIL SORMAZさん。


フィナーレ(?)での敦子さん。

この教会は1838年にBUCAに住むイギリス人により作られました。その後1961年にBUCA市に委譲され結婚式場や市議会場、役所などとして利用された後2001年に再び教会に生まれ変わったそうです。






以上3枚の写真はhttp://wowturkey.comから拝借しました。

暗くて写真が写せなかったのですが、庭には何本もの杉の木がすくっと並びBUCAの雑踏の中で別世界の様です。教会の中には素敵なパイプオルガンもあり、昼間の静かな時間にまたゆっくりと訪れてみたい空間でした。






3月28日よりサマータイム!日曜日の午前3時に時計の針が1時間進みます。
日本とトルコの時差は6時間に。

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NEO-JAPONESQUE(ネオジャポネスク)

2010-03-23 08:00:21 | JIKAD・トルコにおける日本年


もう2週間前のことになりますが「トルコにおける日本年」行事の一つとして「NEO-JAPONESQUE」コンサートがアフメドアドナンサユグン芸術センターで行われました。イズミルの前に公演があったブルサでは大盛況でイズミルでも混雑が予想されるので早めに行ったほうがいいという情報があったのですが、案の定1100人ほどのホールでしたが満席で立ち見もいたほどでした。



この日は書道家の川邉りえこさん、マリンバの三村奈々恵さん、ソプラノの小川里美さん、バイオリンの川井郁子さんによるコンサートでした。



ステージに元禄スタイルの着物が飾られ、そこへ登場した川邉りえこさんが大きな筆を使ってダイナミックに文字を書きます。日本人の私にも何が書かれたのかはわかりませんでしたが、司会者の「トルコの国旗の月と星、そして日本の国旗の太陽(日)と言う文字です」と言う説明に会場からは「おおおお」と言うどよめきが。書いた文字がステージに大きく掲げられると会場の雰囲気も一気に「ジャポネスク」になってコンサートが始まりました。



マリンバはトルコにはなく、このコンサートの為にドイツからはるばる運んできたのだそうです。トルコ人にとって初めて耳にするマリンバの音はとても耳に心地よく響いたらしく、そしてトルコの音楽も数曲演奏したので奏者の三村奈々恵さんは大人気!小さな身体にスポーツマンの様な筋肉で演奏する姿が印象的でした。夫もマリンバが気に入ったらしく「マリンボ、マリンボ」と言っていました。



トルコ人におなじみの曲目演奏で拍手喝采のビデオ。

ソプラノの小川里美さんは1999年にミスユニバース日本代表、スレンダーな姿と優雅な動きが目をひきました。天は二物も三物も与えてしまったようです。



バイオリンの川井郁子さんは小柄な身体が楽器そのもののような情熱的な演奏にひきこまれました。



日本にいる時は、聴く機会のなかった演奏家の方たちですがこうやって国外ですばらしい演奏を聴くことが出来て本当に嬉しく思います。特に若くて美しい日本の女性の活躍はことさら皆さんに自慢したくなります。



演奏会のあとはロピーで大使主催のカクテルパーティーがありました。こういう時いつも遅れをとる私達ですが今回もやっぱり…。でもマリンバの三村さんが演奏時の衣装のままロビーにいらっしゃったのでJIKAD(日本イズミル文化交流教会)の皆と記念撮影をしてもらいました。気軽にサインをしたり大忙しでした。


マリンバの三村奈々恵さん。

知っているメロディが聞こえるとすぐにハミングをしたり、演奏が終わるやいなや拍手をしだすトルコ人、音と音の間や余韻、また最後の響きまでを聴いていたい私としてはいつも不満に思うトルコ人のコンサートマナーですが、まあこれは感動を一刻も早く素直に現したいということなのだと思うことにしましょう。







お隣さんのデリンちゃんも見に来てくれました。
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PRENSES KAGUYA´NIN HIKAYESI(かぐや姫の物語)

2010-03-12 23:15:16 | JIKAD・トルコにおける日本年

DEVLET OPERA VE BALESI(国立オペラ・バレエ エルハムラ劇場)

「トルコにおける日本年」の催物が続きますが、今回は影絵「竹取物語」。「影法師」と言う劇団による影絵の上演がイズミルの「DEVLET OPERA VE BALESI=国立オペラ・バレエ エルハムラ劇場」でありました。
私達はJIKAD(日本イズミル文化交流協会)の伝で招待状をもらっていたのですが、一般のチケットも1週間前にはほぼ完売と言う人気、当日が楽しみでした。


劇場内部(写真はDEVLET OPERA VE BALESIのHPより拝借しました)。

国立バレエ・オペラ劇場も前を通ったことはありましたが、中に入るのは初めてです。赤い壁が華やかで、気分が高揚します。会場はそれほど大きくはありませんが1912年に「EL HAMRA(エルハムラ)シネマ」として建てられた建物を1980年から国立バレエ・オペラが使用するようになったそうで、モダンな当時の映画館を髣髴とさせる建物です。



真っ暗な会場に突然聞こえてきたのは日本の懐かしのメロディー「アカシヤの雨がやむとき」、しかも会場後方から琵琶を手に歌いながらステージに歩いていくのはトルコで大活躍の日本人女優「高野あゆみ」さんでした。日本にいる時から「あゆさん」のご活躍はいつも注目していましたし、トルコ人の中で孤軍奮闘、懸命に自分を磨いている姿や仕事に対する姿勢は、日本人としてトルコ人に自慢し、いつも誇りに思っていました。その生「あゆさん」を間近で見ることが出来て、もうそれだけで大興奮でした。





黒子としてのあゆみさんとトルコ人でイスタンブル国立劇団の男優アッティラシェンディルさんが裃を着、トルコの伝統的影絵「カラギョズ」の主人公の人形を手に腹話術をしながら「竹取物語」を案内する形で影絵が始まりました。伝統的な影絵の方法だけではなく俳優さんの演技も取り混ぜた楽しいお芝居でした。演じるのは日本人、そしてセリフはトルコ人俳優がしゃべるのででこの物語を知らないトルコの観客も飽きずに楽しんでいたようです。





フィナーレとともに席を立ちメトロ(地下鉄)を待っているとホームにいた女性が「一緒に観劇しましたよね?本当にすばらしかったですねえ」と話しかけてくれました。自分が褒められたように嬉しい一言でした。

JIKADのメンバーはあゆみさんと記念撮影をしたそう。いいなー、私も写りたかった。

高野あゆみさん公式ブログ→http://www.ayumitakano.com/






劇場内の照明。トルコ国旗の月と星がモチーフに使われています。
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始まりました

2010-03-01 15:53:01 | JIKAD・トルコにおける日本年

オープニングセレモニーと「武道の精神」の展示会のある会場入口。

弥生3月、雨続きだったイズミルもだんだん日差しが強くなりコンクリートのすき間から新芽の緑も見え始めました。
「2010年トルコにおける日本年」イズミルの催物が2月23日のオープニングパーティを皮切りに始まっています。


総領事のスピーチ。


会場は熱気で暑い。

オープニングセレモニーにはイスタンブルから日本の総領事も出席され、お琴の演奏や空手のデモンストレーションがあり、最後にささやかなカクテルパーティがありました。盛況で会場に入りきれないほど。日本語を多少でも話せるトルコ人がイズミルにも意外といるようであちらこちらで片言の日本語が聞こえてきました。お琴の演奏では、出席した私達日本人数名も「荒城の月」を合唱してしまいましたよ。





27・28日には「日本映画祭」へ。私達が観たのは山田洋次監督の「隠し剣 鬼の爪」、三谷幸喜監督の「みんなのいえ」、「ALWAYS 続・三丁目の夕日」の3本。どの回も程よい混み具合で楽しめましたが、私達がパスしたアニメの回は、アニメ好き風なちょっと「違う」若者で大賑わいの様でした。予想していた通り夫は昨年に続き「3丁目の夕日」で号泣。


映画祭会場受付。


「武道の精神」の展示会場の様子。

会場にいると日本人と言うだけで全く知らない人が話しかけてくれたり、普段たまにしか会えない日本人のお友達に会えたり、初めてお目にかかる日本人と知りあうことが出来るなど、この日本年は地味な私の日常にも彩を与えてくれています。





上が普段のパン、下は900g食べ応えがありました。
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2010 TURKIYE´DE JAPONYA YILI(トルコにおける日本年)

2010-02-21 01:02:40 | JIKAD・トルコにおける日本年

TURKIYE ILE JAPONYA,SIMDI DAHA DA YAKIN~トルコと日本は、もっと近くなれる~

私がトルコに住み始めた2003年は「日本におけるトルコ年」でした。そして今年は「トルコにおける日本年」です。2010年は日本とトルコの今日の友好関係の原点ともいえるオスマン帝国の「エルトゥールル号の日本訪問および遭難」から120年目の節目に当るのです。



1月4日にアンカラでオープニングセレモニーが開かれ、トルコ各地で様々な催物が行われています(日本年事業カレンダー)。こちらイズミルでも多少出遅れた感はありますが、2月23日のオープニングセレモニーを皮切りに色々と行事の予定が出来つつあります。イズミルでこの「日本年」を実質的に仕切っているのは「JIKAD(JAPONYA IZMIR KULTURLER ARASI DOSTLUK DERNEGI=日本イズミル文化交流協会)」と言うトルコ人の有志によって設立された新しい団体です。先日このグループの初会合をのぞいてみましたが、縁あって日本や日本の文化に興味を持っている熱いトルコ人がイズミルにもこんなにたくさんいたんだと嬉しい驚きでした。


JIKADのロゴ。イズミルのシンボル時計塔と桜の花があしらわれています。 

2月3月にイズミルで予定されている行事をご紹介します。詳しくは上記JIKADの文字をクリックしてみてください(トルコ語)。

 

 

2月23日(火):桜の記念植樹
2月23日(火):オープニングパーティ
2月23日(火)~3月12日(金):国際交流基金巡回展「武道の精神」
2月27日(土)28日(日):日本映画祭
3月1日(月):亀垣一監督アニメセミナー
3月3日(水)4日(木):スーパーカゲエ「竹取物語」
3月8日(月):ネオジャポネスクコンサート
3月12日(金)13日(土):囲碁トーナメント



招待状やパンフレットなども続々と出来上がってきています。参加した行事について追々ご紹介させていただきますのでお楽しみに!





JIKADの面々。
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