山野颯想

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白山山行(白山室堂~観光新道~別当出合)

2023年01月21日 | 山野歩
2022年07月27日(水)
『白山山行』
<最終日>
<白山室堂~観光新道~別当出合>
[コースタイム]
[白山室堂] 6:00 → 6:41 [分岐] → 6:54 [黒ボコ岩] → (観光新道) → 10:14 [殿ヶ池避難小屋] 10:40 → 16:18 [別当坂分岐] → 23:47 [別当出合休憩舎] → [別当出合駐車場]
◆所要時間:18時間18分
<別当坂で10回以上転倒する>
今日の本来の計画では、朝6時にスタートして、先ずは御前峰に上り、その後池巡りを楽しみ、10時前には白山室堂に戻り、
それより下山し、別当出合到着14時45分の計画だったのですが、昨日の僕の足腰の最悪の状況を鑑み、今朝は、御前峰には向かわず、
朝から下山しようと決めていて、白山室堂を6時00分に出発して、別当出合へと歩みを進めました。
白山室堂より黒ボコ岩への、標準所要時間は冊子に20分と記されているのですが、僕の計画では所要時間を30分と算出していました。
ところが、それに54分も費やしてしまい、黒ボコ岩を目の当たりにしたときには、やっとのことで着いたよなという印象でした。その間、まったく写真は撮っていません。
その後も、観光新道を懸命に歩くと、黒ボコ岩より1時間ほど下った処の、風光明媚な草原の下り道を進むときに、お花畑が現れたのです。
それは、殿ヶ池避難小屋までの暫くの間続いたのです。それは正に、僕にとっては歓喜の景観でした。
屈めない我が身体と、カメラが使えず、スマホでしか写真が撮れないことを残念に思いながら、先ずスマホに収めた花は“イワギキョウ”で、次は“マツムシソウ”。
そして9時56分に撮影した“ハクサンタイゲキ”と思われる花まで、合計17種の植物をスマホに収めたのでした。
昭文社の冊子による、黒ボコ岩より殿ヶ池避難小屋への下りは50分、そして僕の計画では、その1.5倍で算出した、1時間15分だったのですが、それに3時間20分も費やしてしまったのでした。
疲れ切ってしまった僕は、殿ヶ池避難小屋下の備え付けの腰掛に坐り、しっかりと休まざるを得ませんでした。
しっかりと休憩を取っても、我が脚腰の状態はまったく改善する様子がなく、今迄通りトレッキングポールに頼って歩き続けました。
それでも、花が眼に留まると、スマホに収めました。11時04分に“ツマトリソウ”、次は“サンカヨウの果実”、
そして“ノリウツギ”等、5種の植物を撮影し、13時47分にスマホに収めた“クガイソウ”が、今回の山行における最後の写真となったのです。
どの辺りだったのかは分からないのですが、至極見晴らしの良い処で、下方より上って来られた一人の男性と暫くの間、立ち話をしたのです。
その方は、地元の方で、運動がてら白山にはよく上って来られるそうで、僕よりも2ツ年配のその方は、山に行きたいので個人タクシーの運転手をしている、
もう少し上ったら下山すると仰り、僕の疲労困憊の様子を見たからだろうと思うのですが、別当坂分岐より500㍍くらいの間、危ない処が続くので、
注意して下りるようにという言葉を残して上って行かれ、暫くすると今度は、懸命に歩いている僕を追い抜き、駆けるように下山して行かれたのでした。
その後何時しか雷鳴が轟き、雨が降り始めたのです。それはまだ、明るい時刻でした。
丁度そのときに運よく岩棚が現れ、その下に潜り込んで、腰を下ろし辛い姿勢で、ザックカバーやカッパ(足腰が痛いので、ズボンは穿かず、上半身のみ)などの雨具の準備を済ませたので、
余り濡れずに済みましたが、我が家に置いてきた山行計画書に、別当出合(下山)に、14時45分到着と記しているゆえ、
余りにも遅くなれば、上さんが心配するに違いないと思い、雷が鳴っている中、歩き始めました。暫く頑張ると樹林中を進むようになり、安堵したのを覚えています。
別当坂分岐に辿り着いたときには、まだ明るかったのですが、直ぐにヘッドランプが必要になったように思います。
入山時に提出した山行計画書や、我が家に置いてきた山行計画書には、別当坂分岐より別当出合への所要時間を1時間30分と記していたのですが、
その間を僕は、7時間29分も掛かって下ったのです。どのように表現すればよいのか分からないのですが、両手で握っているトレッキングポールでは我が足腰を支えきれないのです。
しかも、石や岩が雨で濡れていて滑り易いゆえ、ちょっとした岩の続く所では、転倒が怖いので、後ろ向きになってゆっくりと足を運ぶのですが、
それでも滑り落ちてしまったり、転倒してしまったりということの連続でした。この別当坂では10回以上転倒したように思います。
両手に握っているトレッキングポールでは、我が足腰を支えきれないので、転倒するかも知れない、危ないと思ったら、我が身体の方が自然と倒れてゆくのです。
それで、酷い転倒が無く、またザックがクッションの役目をしてくれて、怪我が無かったのかも知れませんが、ズボンは破れ、トレッキングポールを1本折ってしまいました。
別当坂で悪戦苦闘するときに、ザック中のスマホが鳴る。一度目と二度目は無視したのですが、三度目の時は、上さんからに違いない、心配しているに違いないと思い、
ザックを下ろし、中からスマホを取り出し電話をする。現況を話し、登山口に着いたら電話をすると言って電話を切る。暫くするとまた電話が鳴る。
ザックを下ろしスマホを取り出すと娘からであり、「どこがしんどいの?」「道は間違ってないの?」と問うので、「腰が痛いだけ」「道は間違ってない」と答える。
別当坂と思われる箇所が過ぎ、なだらかな道に入ったときには、これで転倒することはないだろうとホットする。
それでもヘッドランプで足下を照らし、足元のみを注視して懸命に前進すると、左手前方に赤や青の灯が時折見えるようになる。
一刻でも早く上さんを安心させなければならないと思い、上さんに電話を入れて、「灯はだいぶん向うだけど、登山口の別当出合みたいや」と、その旨を伝える。
それより暫くして鳥居が現れ、時計を見ると23時47分であった。休憩することなく駐車場へと向かう。車まで更に30分くらい掛かったのではないだろうか。




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