山野颯想

山野走、山野歩、山野逍遥など、山野にかかわる事柄を中心に記載しています。

コバノミツバツツジ(紅紫色は殊の外華やか)

2017年07月31日 | 植物
コバノミツバツツジ
2017年7月15日(土)
『コバノミツバツツジ』
<紅紫色は殊の外華やか>
5月4日の金剛山山行のとき、[高谷山]を過ぎた処辺りの路傍から顔を覗かせていた[コバノミツバツツジ]の紅紫色は殊の外華やかであった。春、[ほしだ園地]内の[つつじの小路]を[展望デッキ]へと登るときに、其処彼処に[コバノミツバツツジ]が開花する景色に出合うときもあるのだが、金剛山系で我が眼に留まった一握りの紅紫の色彩は華やかさの上に嫋やかさも兼ね備えていた。ところで、[大和葛城山]はツツジで知られているのだが、如何なる名称のツツジが咲き乱れるのだろうか。

大和葛城山より金剛山を望む
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ミヤマシキミ(満開を迎えていた)

2017年07月29日 | 植物
2017年7月13日(木)
『ミヤマシキミ』
<満開を迎えていた>
5月4日、金剛山山行の折り、杉林下で満開を迎えていた数多の[ミヤマシキミ]は、墓前や仏前に供える「シキミ」とは、咲く花が明確に違う。「山と渓谷社・日本の樹木」によると、それらはまったく違った科に属していた。[ミヤマシキミ]は[ミカン科]なのに、「シキミ」は[モクレン科]なのだ。また、[モクレン科]の頁を見る中で、5月4日の山行時に見掛けた白花が[ハクモクレン]だと思っていたのだが、それは[コブシ]か、或いは[タムシバ]ではなかったのかと思われた。[モクレン科]と[ミカン科]との差異は、図鑑をしっかりと読めば解るのかも知れないが、僕は知識欲と気力に欠けている。

水越峠から暫くの処より
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京都北山・毘沙門谷(最くん様様)

2017年07月27日 | 沢登り
2017年7月2日(日) 
『山の会』
<京都北山・毘沙門谷>
■参加者:安部ちゃん、梅安さん、最くん、ゆうさん
<最くん様様>
滝は大きく数えて四つだったように思う。一つ目と二つ目の滝を登るがピンがまったく見当たらない。支点を木の根っこやフレンズで岩の割れ目に求め、二ヶ所の滝を最くんがリードしてくれ、最くんのお蔭で滝を攀じることが可能となった。僕にはリードは不可能で、最くん様様だ。普段より慎重な彼だからあり得ないと思うのだが、攀じ登る姿を見ていると墜ちるのではないかと要らぬ心配をしてしまい、「無理をしたらあかんで!」と叫んでしまった。最くんほんとうに御苦労様。
三つ目の滝は左岸を大きく巻くこととなった。その頃より俄かに空模様が変化し暗くなり始め、今にも雨が落ちてきそうな様子となった。その巻き道が至極手強かった。ホールドもスタンスも乏しく、苔むした泥がべっとりと張りついたスリップの危険性が高いズルズルの岩肌のトラバースなのだが、最くんはこんなところをしっかりとした支点が無いにもかかわらず、よくリード出来たものだと改めて感心した。
暫くして雷鳴とともに雨が落ち始めた。かなりしっかりとした降雨で、雨具を準備する間にびしょ濡れになってしまった。四つ目の滝(毘沙門滝)は短時間で増水し、沢の恐ろしさを垣間見ることとなった。
梅安さんは坐骨神経痛ということで大事を取って沢登りには参加せず、一つ目の滝手前より独りで山歩きを楽しんだ。三つ目の滝へと向かうところだったろうか、一旦姿を現したが直ぐに消えた。激しい降雨のため、[毘沙門谷]の左岸を巻き登り詰めると林道に飛び出し、二又をどちらに行けばよいのかと雨降る中、地図と磁石を取り出し思案していると、梅安さんの声が上手から聞こえた。倒木に行く手を阻まれたりしたようだが、雨が落ち始める前に林道に辿り着き、我々のようにずぶ濡れにならずに済んだらしい。梅安さんの案内で雨降る中、道に迷うこともなく一時間半あまりで高山寺へと下山する。沢を行くときは二人に何とか付いて行けたが、下山時は不可能で、終始遅れ気味になった。
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高尾山創造の森(如何なる思考で名付けたのか)

2017年07月24日 | 山野歩
ミヤコアオイ(2017年5月4日撮影)
2017年6月25日(日) 
『山の会』
<高尾山創造の森>
■参加者:安部ちゃん、最くん、ゆうさん
<如何なる思考で名付けたのか>
本来は、青谷の岩場でクライミングという計画であったが、朝から降雨との予報ゆえ、最くんの提案で、岩場散策と山歩きという計画に変化し、生駒山系[高尾山創造の森]にやって来た。もし雨が降らなければという淡い期待もあって、クライミングシューズをザック中に忍ばせてやって来た。最くんはザイルも準備して来たようだが、残念ながら小雨が降り続いた。
[JR柏原駅]を9時過ぎにスタートし[鐸比古鐸比賣神社]から山に入る。いつものように最くんが地図を見つつ終始先頭を歩く。安部ちゃんが最後でいつものように僕は二人に挟まれ真ん中だ。準備して来た地図を見ることもなく人任せで、12時前には街中へ出て[近鉄法善寺駅]に着いた。帰宅してから何処を歩いたのだろうかと地図を見るが分からない。一ヶ所展望がきく処もあった。古墳もあったようだが、雨降る中見に行こうという気持が起こらなかった。何十年も以前に一度、この岩場に御世話になったことがあるのだが、記憶にある当時の景色は其処には存在しなかった。「創造の森」には特段見るべきものも無かったのではないだろうか。「創造の森」という名称に、感性をくすぐるような何かに出合えるのかも知れないと思いつつ森中を歩んだのだが、期待外れに終わってしまった。「創造の森」という名称は、如何なる思考で名付けられたのだろうか。
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ミヤマカタバミ

2017年07月22日 | 植物
ミヤマカタバミ

2017年6月21日(水)
『ミヤマカタバミ』
<金剛山中で群生する>
今春の山行は天候に恵まれ、ゆっくりとした歩みで様々な花に出合い楽しませて戴いた。なかでも忘れられないのは、5月4日に金剛山中で群生していた[ミヤマカタバミ]だ。その花に初めて出合ったのは、花に親しみを懐き始めて以降、何処の山だったのだろうかと考えたが思いだせない。「平凡社・日本の野生植物」には、1980年4月19日に岐阜県養老山地で撮影した写真が掲載され、「花期は3月~4月で、本州(東北地方南部から中国地方)および四国に産し、中国・ヒマラヤに分布する」と記されている。
また、花ではなく葉なのだが、[岩橋山]に設置されていた案内版に、河南町が保護しようとしている生き物として掲げていた[ミヤコアオイ]も印象的であった。4月30日は確認できなかったのだが、5月4日の山行時には幾度となく僕の眼前に姿を現した。ところが、「平凡社・日本の野生植物」を見ていると、[ミヤコアオイ]の仲間が他にも数多あり、写真を見ているだけでは僕には判別できそうにもない。
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何ゆえ山に行くのか(暗峠まで御一緒した方に尋ねてみたい)

2017年07月20日 | 日記・エッセイ・コラム
ヒツジグサ(2015年6月28日撮影・堂尾池上手の小池)

2017年6月11日(日)
『何ゆえ山に行くのか』
<暗峠まで御一緒した方に尋ねてみたい>
「何ゆえ山に行くのか」「何でしんどい思いをしてまで山に行くのか」「家でじっとしていた方が楽ではないか」「それも何故独りで山に行くのか」「目的は何にあるんか」と、山に来る度に自問するが答えは出ない。山で滑落事故を起こし、家族始め山仲間や大勢の方々に迷惑を掛けただけではないか。滑落事故を起こして、親からもらった健康な身体を自身で壊しただけではないか。
あれから三年余り経った今、それなのに時間を見つけて山にやって来る。山仲間とやって来るときには、皆が僕の安全に注意を払ってくれているのを感じるし、いつも至極楽しい。また、独りで山にやって来たときにはそれとは違った快楽がある。併しだ、独りでやって来て充実しているときもあるのだが、淋しさを感じ、鬱然たる気分に陥り悄然としてしまうときもしばしばだ。考えれば考えるほど分からなくなる。僕が山に行くのは、一種の「脅迫観念」なのかも知れないと思うときもある。
いつの日にか[むろいけ園地]から南方へと歩くとき、出合った独り歩きの僕と同年配の男性二人に尋ねたことがある。「何で山に来られるのですか?」と。何れの方も「健康維持のため」と答えられた。山に来ると健康維持に繋がるのだろうか。どのような山歩きなら健康維持に繋がるのだろうか。どの位の頻度で山に行けば健康維持に繋がるというのだろうか。ところで「健康」とはいったい何を指すのだろうか。山を歩いておられる方がいう「健康」とは如何なるものなのだろうか。と考えてしまう。
独りで山を歩く人は意外と多い。男ばかりではなく女性の独り歩きの方も時折見かける。昨年暮れに、生駒山頂より暗峠へと向かうときに声を掛けられ、暗峠まで御一緒した80歳代後半の女性を思い出す。その方は僕と同じようなスピードで歩かれた。しかしそのときには「何で山に来られるのですか?」という質問をしたという記憶はない。何処かの「歩こう会」に加入しておられるにもかかわらず、「歩こう会」の例会に満足できず、独りで石切から登って来られた筈だ。その女性にもう一度御目に掛かって、「何ゆえ山に来られるのでしょうか?」と聴いてみたいと思う。
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犬鳴山・七宝瀧寺《裏行場から表行場へ》《今年初めてのアサキマダラ》

2017年07月17日 | 山野歩
2017年6月3日(土) 
『犬鳴山・七宝瀧寺』
<裏行場から表行場へ>
[コースタイム]
[犬鳴山バス亭]8:30→9:25[七宝龍寺本堂下]→10:23[経塚権現山]→10:48[天狗岳]→11:15[経塚権現山]→11:49[大天上ヶ岳]→12:13[大タワ]→(紀泉高原道路)→12:42[粉河中央林道・分岐]→13:03[展望台]→[五本松(大休止)]13:26→14:04[高城山]→(表行場)→14:59(舗装道路)→[犬鳴隧道]→[本堂下]→[七宝龍寺]→16:38[犬鳴山バス亭]
<今年初めてのアサキマダラ>
境内に、両界ノ滝、塔ノ滝、弁財天ノ滝、こづきノ滝、布引ノ滝、奥ノ滝、千手ノ滝 の七つの滝があり、これが[七宝瀧寺]という寺名となった所以だと、僕が持っている数十年前の書籍に記されている。それゆえ、これらの七つの滝を見たいと思っていたが、今日目の当りにしたのは、[行者の滝]と、名称が分からない一つの滝のみであった。ところが[行者の滝]は書籍には存在しない、何故だろうか。これらの瀧と行場廻りが今日の山行目的であった。七つの滝を訪れるのに時間を要するのではないか、行場とは如何なる処なのかと、時間が如何ほどに掛かるのか分からない中で、時間に余裕ある計画で臨んだ。
社務所の横辺り、ここしかあり得ないと思い石碑の後を覗くと登り道があった。何処へ向かう道なのか分からない中、暫く登ったときに、お寺関係と思われる一人の方が下りて来られた。急勾配の道の処々に「…童子」という札と童像と石碑があり、何処かに続く確かな道に違いないと思い懸命に登ると、[経塚権現山]に辿り着いた。それよりテープを頼りに前進するが次第に無くなる。やっと見つけたトラロープを掴み急勾配を登ると間も無く[天狗岳]頂であった。ところが、それより引き返そうと下山を始めるが、あった筈のトラロープが見つからない。二度上り返し三度目の下降でそれを見つける。下りる角度が微妙に違っていたのだ。それより、[大天上ヶ岳]へと向かう。足元をしっかりと見て足を地面に確実に置きゆっくりと歩くことと、やって来た道を度々振り返り、引き返さねばならないときに困らないよう、景観をしっかり観察することに注意を払った。[大天上ヶ岳]を過ぎると間も無く舗装道路に飛び出し[裏行場]は終了する。ここが地図にある[大タワ]に違いないと思い、舗装道路を進むと[粉河中央林道・分岐]に辿り着き[五本松]へと向かった。
[高城山]より[表行場]へと這入る。「表行場」では人に出合うことはなかった。途中よりテープが無くなり振り返り景色を観察するが、あるときより振り返るのを止め尾根を一気に下る。壁上に出ないように注意して下降する。運がよかったのかも知れない、然程苦労することなく細い舗装道路に飛び出した。道路を行くとき、「表行場」へと取り付く踏み跡を探したが見つからなかった。「表行場」は下降したのが正解のようであった。その道で、今年初めてアサキマダラに出合いカメラに収める。

アサキマダラ
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槇尾山から和泉葛城山、犬鳴山へ(可憐なユキノシタ)

2017年07月13日 | 山野歩
ユキノシタ

2017年5月28日(日) 
『和泉葛城山』
<槇尾山から和泉葛城山、犬鳴山へ>
[コースタイム]
[槇尾山バス亭]8:52→9:18[施福寺]9:42→(桧原越へ)→10:13[尾根分岐]→10:35[十五丁石地蔵]→11:12[千本杉峠]→11:44[牛坂(大休止)]12:05→12:13[三国山]→12:26[七越峠]→13:08[鍋谷峠]→13:30[碑]13:35→15:00[一等三角点]→15:17[和泉葛城山]15:35→(紀泉高原スカイライン)→16:31[五本松]→17:42[本堂・七宝瀧寺]18:00→18:40[犬鳴山バス亭]
<可憐なユキノシタ>
今日最初に僕の眼に留まった花は、[施福寺]へと懸命に階段を上るときに、石垣や岩場に咲いていた「ダイモンジソウ」に似ている可憐な「ユキノシタ」だ。また、先日と同じ「テンナンショウ」に[千本杉峠]が過ぎてから何度か出合ったが、図鑑で調べた結果、それは「アオテンナンショウ」のようであった。[千本杉峠]の手前で出合った清楚な「ナルコユリ」とも久し振りの出合いであった。その他、記憶に残っている花は「モチツツジ」「ウマノアシガタ」「シロツメグサ」「ニガナ」「シャガ」「スイバ」「コバンソウ」などだろうか。「コジャノメ」や「モンシロチョウ」「クロアゲハ」「アオスジアゲハ」「テングチョウ」などの蝶類も僕の眼を放さなかった。
計画の九割を完歩するが、[大石ヶ峰]が踏めなかったのが残念だ。頂へのそれらしき尾根道があり、頂への道はこれに違いないと思ったが道標が無かった。ここまで来るのに予定より時間が掛かっていたゆえ、もし間違っていて時間を費やしてしまっては、計画通りに犬鳴山に行けなくなるかもしれないと考え、[大石ヶ峰]登頂は回避した。
[鍋谷峠]から暫くの処の「石碑」横に立っていた[葛城園地➪]という道標が理解出来ず、[葛城園地]とは何処を指すのだろうかと躊躇する。結果的には、この道を進んで正解であったのだが、道標は[葛城園地➪]ではなく[和泉葛城山➪]とあって然るべきだろう。
[和泉葛城山]は、ハイカーよりもバイクに出合うことの方が多い山域であると言っても過言ではない。「葛城園地」へと向かう道に入って間も無くバイクの爆音が聞こえ始めた。前進すると5~6台のバイクが止まっていて、一台が傾斜地の3~4m下方に転がり、ロープで引き上げようとしているところであった。また、一等三角点の東方にバイクが数多集結していたし、駆けるバイクに再三出合った。対照的に[和泉葛城山]頂以外ではハイカーに殆ど出合うことはなかった。
役小角の開基になる[犬鳴山・七宝瀧寺]は大きなお寺であった。寺名となったという七滝も含めて[七宝瀧寺]界隈散策だけでもかなり楽しめそうだし、[大天上ヶ岳]や[天狗岳][高城山]などへと歩き、もし可能なら[表行場][裏行場]も時間を掛けて廻ってみたいと思う。
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南葛城山・野谷の峰(テンナンショウに心躍る)

2017年07月06日 | 山野歩
2017年5月20日(土)
『南葛城山』
<野谷の峰>
[コースタイム]
[紀見峠駅]8:11→8:48[越ヶ滝分岐]→9:29[三合目]9:35→9:49[根古峰]→10:12[南葛城山への分岐]→11:38[一本杉]12:04→12:10[南葛城山]→12:30[桃の木ダオ]→12:49[野谷の峰]→13:45[野谷の峰]→14:05[桃の木ダオ?]→14:42[桃の木ダオ?]→15:27[桃の木ダオ]→15:51[一本杉]16:00→16:55[千石谷]→17:55[滝畑]
<テンナンショウに心躍る>
[南葛城山]から一つ目の分岐を過ぎ暫く進んでから、もしかすればさっきの分岐が、[野谷の峰]への分岐だったのかも知れないと思い引き返す。しっかりとした踏み跡を入って行くと案の定[野谷の峰]に到着した。
[野谷の峰]よりテープを頼りに蔵王峠を目指して前進するが、テープが無くなり道が不明瞭となる。引き返したり前進したりと何度か繰り返したが、テープを見つけることが出来ず踏み跡も判然とせず、諦めて[野谷の峰]へと引き返し間違いなく[野谷の峰]まで戻ったのだが、これから以降がたいへんだった。後後になって何処で道を間違ったのだろうと考えるが分からない。そもそも「昭文社」の地図にある[桃の木ダオ]という表示は現地には無かった、その[桃の木ダオ]の分岐を4度通ったつもりであったが、どうもその内2度は違う分岐であったようだ。急勾配の判然としない踏み跡を下ったり登り返したり、明瞭な道を下って行くが、[南葛城山]とは方角が違うということに気付き引き返したり、何処をどんな風に歩いたのか分からない。方向を定め漸く[一本杉]に辿り着き一休みして[千石谷]へと下降する。
[千石谷]への下りの後半でトレッキングポールを使用する。痙攣が生じていた脚が更に酷い状態に陥ったため急下降の道を踏ん張って下りることが出来なくなったからだ。ポールに身体を預けゆっくりと下山し[千石谷]に着いたときには、「やっとのことで辿り着いた」という安堵の気持が我が心中に溢れる。併しだ、その僅かな幅の流れを徒渉するときに一苦労する。痙攣が生じている我が脚では石から石へと上手く跳べなかったのだ。
ダイヤモンドトレールから離れ[南葛城山]へと向かう樹林に包まれた平坦な道を行くときに、詳細な名称は分からないが、「マムシグサ」というか、「テンナンショウ」に出合う。道の縁を見ていて気付いたのだが、久し振りの出合いであった。それは心躍るほどの出合で、その後も何度か見かけることなった。
サカハチチョウが眼前でゆったりと翅を拡げてくれた。コミスジは、いつもの特徴ある翔び方で、クロアゲハとアオスジアゲハは慌ただしく飛翔し消え去る。突然出現し瞬時に失せた少し青味がかった色彩の黒蝶は間違いなくカラスアゲハだろう。それは僕の視線を誘導した。

サカハチチョウ
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