こ と の 端

散文でロジックを
環境 経済 エネルギー 電気 教育 などの "E" に関するちょっと気になったこと

人 こ そ 宝

2008-08-06 06:01:50 | Weblog
教育の現場では 教育する側は進学させた成果で評価される

名のある大学へ送り込んだというその実績が 重要になっている

学生は自分のテーマを絞り込むよりも 


目指すべき大学の名前を 先に決めなければならない


学生にとって大学とは 学ぶための場所ではなく 

卒業という名の結果を買い求めるための コンビニのようなもの

売っているものは どの店も大差ない


テーマをもたずに進学すると 

なにを学ぶためにやってきたのかということが分からない


理系なら ある程度学ぶ対象は絞られている

文系なら 高校時代にテーマを見出すことは難しい

進学するためのトレーニングに明け暮れて 

何を学ぶのかという目的の絞り込みができない


進学するということだけが 課題

学ぶことより 知る量の拡大を目指す

答えの用意されている問題集は 反応応答性をみるには優れている

だが 思考力の質を判定するには 不向き


合格率を上げるための学習に特化するのは 時間効率を最大化するため 

何を学ぶのか などということは問題にならず

正答を引き出すためのテクニックの量的拡大のみが 求められる 


入学してしまえば 大学はテーマをもたない学生の遊び場


そこで大過なく過ごせば あとは一流企業への就職がまっている

その受け皿になっていたものが いま 劣化の足を速めようとしている

戦略を立案するには 判断力と決断力を備えていなければならない


それには 情報収集能力とそれを分析する力とが必要だ

状況の変化を正しく判断することができれば 戦術は自動的に決まる

判断が誤っていたら 立案した戦略そのものが意味をもたない


進学する者はテーマの質よりも 合否の蓋然性で進路を定める

だから 冒険するようなことは ない

リスクをとらないから 失敗から学ぶチャンスが奪われる


失敗が圧力になるのは マニュアルという指針が不在となったケース


企業の採用基準は 学習のスキルにではなく 得点のレベルにある

企業にも確固たる採用基準がないため 大方の納得を得られる漠然たる価値で

学生の能力を判断してきた

 
ひとの能力というものは 現場で磨かれて輝きを増す

成績がよくても フィールドでの応用ができなければ 

フィードバックは成り立たない


よい結果には 失敗の厚みという経験の裏付けが必ず用意されている



教育システムは 自らの得た失敗の成果に 学ぶべきときを迎えた

企業の劣化を止めるのは 人のもつ未分化なエネルギー

画一的な教育手法は 突出する可能性を圧殺する


標準化された平均が価値基準となる時代に指針が不在なら 国全体が迷妄する


バブル崩壊後の一連のプロセスには 現実におきたことがすべて記されている

国の急速な劣化は 指導者の判断が誤ったものだったから

判断さえできなかった不作為の時代が 現在の日本を生み出している


その後下した判断が誤ったものであったために 


1000兆円の財政赤字までが生み出されてしまったのだった 
コメント
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