ぼやき、ぼやき、ぼやき(^^;)

元助監督で映画キャスティングマンの

「黒白の旅路」 自分が参加したTV番組をもう一度見直してみようシリーズ第4回

2020年05月09日 | こらむ
「黒白の旅路」 自分が参加したTV番組をもう一度見直してみようシリーズ第4回
TBS系列 ザ・サスペンス
放送日:1983年1月15日
出演:原田美枝子・谷 隼人・江原真二郎、・夏木マリ・小坂 一也・梅津 栄
監督:西村 潔
制作:東阪企画

セカンド助監督に昇進したばかりの頃に参加した2時間ドラマです。この時、セカンドの仕事を全く理解してなくて、その事を現場で思い知りました。今でも覚えている恥は、出演者を乗せて、車の走りの撮影をする時、他のスタッフはスタート地点で待機していて、先導車・撮影車・出演者の車などが出発します。その撮影を仕切るのはセカンドの仕事なんですが、まだ私にその力がない事をわかったスタッフから、チーフ助監督に「あんた乗ってよ」と頼んでいるのを目撃したからです。そりゃそうだ、こんな頼りないセカンドで、車の走りを仕切らせるのは危険だ、事故が起きたら大変だと思わせたのです。私は、スタート地点に残されました。
そんなこんなで、屈辱的な撮影が終了し、心折れた私は次の作品でサードに戻ろうと心に決めました。
こう書きながら、私は本当にスタッフに育てられたんだなぁと思います。西村潔監督は、静で優しくて、決して怒鳴り散らす事のないとても尊敬できる監督でした。海とジャズが大好きな監督でした。御指導本当にありがとうございました。
私は上記の問題を抱えながらの撮影だったので、原田美枝子さんの事がほとんど記憶にありません。学生の頃1976年公開の「大地の子守歌」を見て、7年後にせっかく現場でお会いしたのですが、あちらは大主役、こちらは仕事が出来ないセカンド助監督。親しく会話をかわす図々しさはありませんでした。最近、原田美枝子さんのお嬢さんとオーディションでお会いしたりして、時が経った事を実感します。出演者の中では、夏木マリさんがぴったりのはまり役で、そこは強烈に覚えています。
この後、サード助監督に自分を自分で降格させるのですが、一度セカンド助監督を経験した私は、サード助監督の仕事のつまらなさに唖然として、すぐもう一度セカンド助監督に挑戦する事にしました。傷はすぐ癒えて、エネルギーに変わりました。
この時の経験から、恐れずに少し背伸びして仕事をするほうが、あとあと自分の成長の役に立つ。現状維持の守りの仕事していたら、成長はしないという事でした。背伸びしすぎない事には注意しつつ(^^😉


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