イメージ!(ホンモノの写真ではありませぬ)
我が住む爽やか団地?に、よその地区から犬の散歩にやってきたオバチャマの、あまりにも特異な勘違い発想に端を発した「団地、毒饅頭騒動記」である。
団地公園の下の道路で、犬を連れた見慣れぬオバチャマが、何やらぶつぶつ言っているのに気付いた団地住人が「どうしましたか」と訊いたら「ここに毒饅頭が置いてある。犬や猫の嫌いな人が置いたのでしょう」と言う。「そんなバカなことはないでしょう」「でもこれは毒饅頭ですよ」「じゃぁ私が持ち帰って調べてみましょう」ということで、その場は別れたFさん。
それが大笑い!!その毒饅頭なるものは、公園に隣接する住民が「自分の子どもが使わなくなったので公園で皆さんに遊んでもらおう」という善意で持ち込まれた、調理器具や野菜・ハンバーグ・タマゴ焼きなど多数の、プラスティック製の小さなおもちゃである。その中のトウモロコシのおもちゃは、色と言いツブツブ状と言い、ちょっと見には毒饅頭に見えなくもない。
そんなトウモロコシが、公園のおもちゃかごから落ちたのであろう、道路わきに転がっているのを見つけた彼のオバチャマが、「ユウレイの正体見たり枯れ尾花」ならぬ、ご自分のペット可愛さから「毒饅頭、正体見ればプラおもちゃ」。洒落にもならない話だが、まだ続編がある。
この団地に彼のオバチャマの知人が住んでいて、同じようにペット散歩が日常な人であるTさん。そのTさんところに駆け込んで「かくかくしかじか、この団地には毒饅頭を置く人がいる。あなたもペットに気を付けて」とご忠告に及んで話が大きくなってしまった。
あまり名誉なデマではないので、団地住人のTさんを呼んで「とんでもない目の錯覚・大きな大きな勘違い」であることを説明した。彼のオバチャマに忠告をお願いして、取り敢えず「団地、毒饅頭騒動」は、半分笑い話で一件落着。
それにしても、恋は盲目というように、我がペット可愛さの前には道路に転がるおもちゃが毒饅頭に見えるのだ。人間の愚かしさをペットが嗤って見てるんじゃないの。それに彼のオバチャマは、相当に視力が落ちている割には、気持ちだけは強い、人の言うことは耳に入りにくいお人なのかも。
❝人の振り見て吾が振りなおせ❞ 可愛い年寄りになりたいね~ ご同輩。