様々な新1年生を迎える入学式。その先陣を切って挙行された、岩国短大入学式に招かれた。
令和6年度の学位記授与式がつい先日行われ、感動の卒業式に拍手の一つも送れないのは寂しいことだねーと勝手に思ったあの日に比べると、入学式は極めて簡素で感動も呼び起こさない。どうかすると事務的要素が強いものを感じた。
岩国短大は、幼児教育課程のみで、他の専攻課程がないこともあって、新入生の人数も非常に少ない。
先に行われた卒業式では55人が旅立ったが、今年度新入生は39人であった。少子化とい社会現象の中で、幼児そのものの減少によって保育士さんや幼稚園の先生の需要が飽和状態に近いのだという噂もある。特に大都会ならともかく、こんな片田舎では幼児教育はだんだん先細り傾向にあり、小学校の統合さえも進む一方である。公立高校の定員割れが顕著な昨今である。
人間の絶対数が溢れんばかりの時代は何かと活気があった。貧乏な中にも競争意識が働いて、頑張れば結果が見える時代でもあった。今は違う。どこに行っても何をしても人間が少ない。
誰に向かって言っても仕方ないし、「政治が悪い」と口で言うのは簡単だが、言うだけじゃ何の解決にもならない。
適齢期の、などと言っちゃいけなかった。男も女も、いや違った、男性も女性も結婚をしなくなった。家庭の本質を知らないことが不幸などという時代ではなくなった。少子高齢化、今更ながら難しい問題である。