「世の中、ちょっとやぶにらみ」

本音とたてまえ使い分け、視点をかえてにらんでみれば、違った世界が見えてくる・・・かな?    yattaro-

「山、笑う」

2014年04月30日 | 季節の移ろい・出来事

                   

つぼみの膨らみ具合がNHK全国ニュースで流され、開花を待ち望んだ桜も、とっくに柔らかな黄緑の葉に包まれている。
ふと振り返ると、はや4月の晦日を迎えているのだから、季節はめぐって目に入る景色も確かな動きを見せている。

玄関を出てホンの少し歩くだけで、まさしく季語に言う『山、笑う』の風景が目に飛び込む。
若緑が静かに盛り上がり、あっちこちで大きな口をあけているかのような里山。手前には山の姿を写し出す、水を張った田んぼ。
岩国レンコンのタネバスが植えられるのであろう。作業の終わった水田には耕耘機の姿もない。
やがて枝葉を伸ばし、大きく成長する夏の日照りに供えて、静かなたたずまいで行く春を惜しんでいるかのような。

          行く春を 近江の人と 惜しみける        芭蕉

目下ゴールデンウイークのど真ん中。連休については超大型の人、暦通りの中型の人、それぞれ異なっているのだろう。
大企業の事務系職場でありながら、職種の特異性によって、土日祭日・GW・盆正月も職場を空っぽにはできなかった。若い女性たちに連休を与えようとすれば、必然的に我々男子が連休をがまんして、出勤を強いられた遠い昔が懐かしい。

それに比べて今はどうだ。いつもかつもゴールデンウイーク。土日祭日・盆正月みたいなものだ。これで体調不良など起こして寝込んだり病院通いしていては世間に申し訳が立たない・・・などと、いまのところ元気に過ごす身を誇りに思っている。
が、これも当てにはできない。いつ何事が起こるやら。それに胸のうちまでいつもいつも健康そのものとばかりは言っていられない部分もある。

この春、大きく進路が変わった人たちにとって、周囲がよく呑み込めないままがむしゃらに過ごした1ヶ月をなんとか終えて、Goodtimingの連休は有難いことだろう。大いに一息ついて、身の回りの青葉若葉に負けない萌えるファイトを呼び起こしてもらいたいものである。
1ヶ月、3か月、半年、1年、3年・・・と、己を振り返る気持ちの揺らぎや、倦怠感周期がやってくるという。
そこを辛抱するのが本当の辛抱かな・・・などと、辛抱の必要が少なくなった者が言っても説得力に欠けるのかねー。

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「ホンモノか・・・?」

2014年04月28日 | スポーツ・観戦

                   
                    4.27 巨人戦デーゲーム。サヨナラホームラン!

 
  4.25 巨人戦ナイター  レフト側観客席          ライト側観客席。 右も左も赤一色

優しい青葉若葉が目に染みる里山のふもとで、初夏の風を腹いっぱいに吸い込んで悠然と泳ぐ鯉のぼり。まさしくコイの季節。
プロ野球も開幕から1ヶ月が過ぎた。我が愛する広島カープの快進撃は「絶好調」という言葉を添えて多く語られている。

「カープの強さは鯉のぼりの季節まで」というご仁が多いが、今年に限ってはその人たちをプロ野球ファン素人集団と呼ぶ人もいるくらいである。
戦力分析や昨年までとの試合運びの違いなど、少しの考察を入れてみるのも面白そうである。
だからといって、今の時点で秋の結果まで占うのは早計であろう。が、何とかの一つ覚えが如き「鯉のぼりの季節まで・・・」なる発言は果たして如何なものか。
開幕前の順位予想で、多くの評論家なる人たちが「パ・リーグはソフトバンク。セ・リーグは広島カープ」と言っていたのが今もこの耳にしっかりと残っている。

「今年はホンモノか・・・?」 ホンモノと思いたい。思わせて欲しい。思わせてくれよ!!!
素人が何を言っても所詮素人の浅知恵。そうではあっても、経験則からあれこれ理屈をこねることはできる。
その第1が先ずは投手力。守り勝つ野球の原点となる先発、中継ぎ、抑え、の役割分担とそれぞれの駒が揃っていること。

次に、1975年、昭和50年10月15日。当時の後楽園球場の観客席を真っ赤に染めた熱狂的カープファンの前で、巨人を相手に4-0で勝ち初優勝を決めた。その年の各試合の得点経過に注目したい。
記憶に大きな間違いがなければ、あの年はシーズン試合数の半分くらいで、7・8・9回の終盤3イニングのどこかで得点していたこと。
それはつまり、たとえ負け試合であっても決してやられっぱなしではなかった、必ず一矢を報いる闘いをしていたということ。逆にリードしている試合では、追加点やダメ押し点を入れることになる。この点は、ファンにとってなんとも心強い試合運びであった。

今シーズン25試合が終わった時点で、終盤に点を取れなかった試合は数えるほどしかない。
そんなしぶとさに加えての投手陣の充実。やはり期待が持てるね~・・・。
ここ数年のように、リードしていても「魔の8回」と言われたように8回に逆転されるケースも少なくなった。逆に終盤にひっくり返す力も見えてきた。

などと勝手なご満悦であるが、まあいいや。
長いペナントレースを、はなっからあきらめムードで見るよりは「ひょっとすると・・・」などと胸躍らせるのも楽しみではある。
がんばれカープ。フレーフレー カープ。

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「ひねもすのたり・・・」

2014年04月25日 | つれづれ噺

               
                          穏やかな海面に白波を立てて

     春の海 ひねもす のたりのたりかな

桜が散り、やさしい若葉がそよと揺れる心和む季節。
陽だまりが睡魔を連れてやってくる。ついウトウトとこの世の天国に誘われる。
さざ波さえたてることなく、のたりのたりただよう瀬戸の海。遠くの島々はかすかな春霞。これがまたいい。

地元のボランティアで海岸に出たら、それはそれは見事に穏やかな春の海。
そこへ、突如漁場に向かう漁船が1パイ。エンジンをうならせ、波ひとつない海面を蹴立てるように白波を巻き起こす。これもまたいい。
海の近くに住んでいながら、堤防に出向くとなるとそんなに回数は多くない。たまに出かけると新鮮な感じが待っていてくれる。

これが我が住む町の、飾らざる普通の風景である。
ところが、この海も汚れて汚れてどうしようもない時期があった。高度成長期の工場排水垂れ流し。水銀やPCB汚染。
今ではそのような環境配慮のなされない企業はたちまち操業停止、廃業に追い込まれかねない、いい世の中になった。
海はきれいで、クロダイなどは30~40センチの大物が悠々泳いでいるのが透けて見える。

企業の垂れ流しに代わって今度は、この海に流れ出る川の上流に、不法投棄が後を絶たない現状がある。
小川を殺すだけでなく海への影響も出てくる始末。
テレビ、冷蔵庫、エアコンなどなど。大型の電気製品が、山道のがけ下に無数に廃棄されている。
ボランティア活動とは、そんな不法投棄を監視しながら、海を守ろうという団体である。

  “ 山を守り、川をきれいに、海を豊かに ”  こんなキャッチフレーズを近々発表することにしよう。
信じられないかもしれないが、海沿いの国道から1~2キロ山間に入った県道沿いでは、このような非人間的な行為が後を絶たないのですぞ。
パトロールして、廃棄物を拾い上げて回収する。またしばらくすると廃棄物がある。こんないたちごっこを繰り返している。

どう考えても割の合わない活動ではあるが、誰かがやらなきゃ地元の川も海も汚染されてしまう。
物や道具が身の回りにあふれ、生活が豊かになったのは間違いないが、「人に迷惑をかけない・・・」などの道徳心はどこかに置き忘れてきたような。

知的財産権で守られている特許にふれる怖れがあるので全ては書けないが、使い捨てカイロの灰を団子に丸めて海に沈めると、その周辺の海藻が繁殖するという。年に1度の大仕事に、広報担当として顔を出した顛末の一部を・・・。

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「防火の誓い」

2014年04月22日 | 家族・孫話

  

 小学校最高学年になった孫のカー君。
地元の「少年消防クラブ」に入会することになった。

 防火意識の普及を目的に活動している「〇〇少年消防クラブ」の新任式が、地元公民館で行われ、新クラブ員に岩国地区消防組合の某消防団長から手帳とバッジなどが交付された。
 日本消防協会によると、平成25年度末現在、少年消防クラブは全国に4587団体あり、約42万人のクラブ員が防火思想の普及や正しい防火知識の習得などに励んでいる。市内には△△と〇〇の2地区に少年消防クラブがある。
 〇〇少年消防クラブは昭和56年6月に発足し、〇〇小学校4~6年生のうち、希望する児童が参加して年末年始の「火の用心」活動や火災予防週間での街頭広報活動などに取り組み、夏休み中は中央消防署で体験学習などを行っている。
 今年は17人の児童が加入、うち10人が新任式に臨んだ。(後略) 地元ローカル新聞記事の抜粋。 

                 
                       テレビインタビューに答えるカー君

これまでの彼を見ていると、行動や私生活という点では割といい加減で、全幅の信頼を置くにはイマイチの感なきにしもあらずであった。
但し、ものごとを考え、本質は何か、これはどういう意味を持つのか、などといった考察には独自の見解を示すようなところもあり、なるほど・・・と納得させる部分も多々ある、なんかしら捉えどころのないやや複雑な小6である。

新任者代表で「防火の誓い」を読み上げる淀みなさは、ジジの血筋か?と思わせる堂々たる態度(笑笑)
続くケーブルテレビインタビューでは、「初めてのことなので、わからないことが沢山ありますが一生懸命努力します」と。
ジジがちょっと目を離しているとあっという間に大きな成長の跡を見せる。

・・・ ・・・などと、孫自慢もたいがいにせーよ!!とお叱りを受けそうなブログになってしまったが、まあそう目くじらをたてなさんなご同輩。
これもジジがたくらむ子育て応援方法の一つなのですぞ。
もう少し成長して、ジジがブログを綴っていたことを知って開いてみたとき、「こういうふうに自分のことを見守っていてくれたのか・・・」という誇らしさを植え付け、さらなる自覚を促す、という深慮遠謀があるのです。

ナヌ? それにしても孫自慢に終始しているとな? やはりそうか・・・許されよ。心配が大きかった孫ほど、成長の証を見せられたときのジジは、まさに手放しでメロメロになるのだ~~。 ご経験おありでしょ、ご同輩。

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「風物詩」

2014年04月20日 | 季節の移ろい・出来事

 

山々の薄緑がゆるやかな風にそよぎ、鶯の声も今一歩練習不足。
暑くもない寒くもない、そんな絶好の季節の風物詩といえば、これしかない・・・という取って置きがある。
高校時代の仲間が集まってタケノコを掘り、茹であがるまでのたっぷりな時間をバーベキューに打ち興じる。

呑める奴はたらふく飲み、飲めない人はノンアルコールやコーヒーで付き合う。
肉、野菜、干物など、食材の一式は完全割り勘。飲み物は全て自分持ち。至って割り切っている。
ただし、流す汗の量には各人かなりの差が生じる。
無理もない、高齢者の集まりだ。足腰が弱った人もいる。無理はさせられない分、元気な者に労働荷重はかかってくる。
まあ言ってみれば一見不平等に見えるが、これはこれでバランスの取れた平等と言えるのかもしれない。

その上、集合時間もまちまちになるという不具合も生じる。
これも、一人はオーナーで、不定期に仕事が生じれば、現場に馳せ参じなければ、業績の浮沈にかかわる。
一度すっぽかすと信用が失墜する危険性をはらんでいる。
今一人は、パートながらこちらも不定期に作業が発生する職場で働いている。曜日など関係なしに突発作業が入る。
スタートの足並みがそろわないくらい大目に見なければ、こんな楽しい時間を共有することも難しくなる。
こういったメンバーが集まって、山持ちの彼のところで厄介になる。

例年のことながら、山持ち君は、竹藪を守るためにイノシシ防御柵を補強したり、肥やしを入れたりしてタケノコを育ててくれる。
元々が、タケノコは地元のブランド品として出荷している土地柄だから、決められた方法で出荷すればかなりの稼ぎにはなるはずである。
それを棒に振って、我々の遊び場として、タケノコも掘らしてくれるし一日ゆっくり遊ばせてくれる。
山持ち君に足を向けては寝られない・・・と、みんな分かってくれていると信じている。

               

こんなのどかな春の一日を、同級生が集まってゆっくり楽しめるのはいつまで続けられるのだろう。
元々3人でスタートしたこの会も、昨日で13回目であった。
途中から参加したおばさんたちも、年々体は動きにくくなる。それとは反対に、口はよく動くしわがままも言うようになった。
段々可愛げがなくなりつつある。彼女たちも我々のことを同じように言っているのに違いない。

まあいい、山持ち君が元気で歓迎してくれる間はお言葉に甘えよう。
人数は増えることはない、減る一方なのだから何人になってもいいや。
ただし、みんな同い年なのだから、どうせなら身体は元気で、口は控えめに思い遣りを忘れずに集まりたい・・・
などと無理な注文はよそう。兎に角声をかけたとき、こころよく返事をして、忘れず集まってくれればそれでいい。

・・・ ・・・などと言いながら、いつまで声をかける役回りができると思っているんだろう。
それにしても、掘りたて、茹でたて、今が旬のタケノコの味。失いたくない春の風物詩ではある。

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「春や春」

2014年04月16日 | 季節の移ろい・出来事

                     

玄関先の箱庭の松竹梅、それにひいらぎ、金芽柘植。可哀想なほどお互いがせめぎ合い、ひしめき合っている。
最初っからこれほど詰め込んだわけではない。
1年、また1年と成長するに従って、木は大きくなるばかり。木の成長に合わせて、庭も一緒に成長し広がっていってくれればいいのに、そんなわけにもいかない。

そんな常緑の下に、どなたからか頂いた花のタネをばらまいた。あれは3年前のこと。
いつしか芽を出ししっかり根付いて今では立派な花盛り。道行く人にホンの少しの癒しを与えている。
いったいこの花なんの花?名前も聞かずに頂いたタネなので、名前も知らない花が咲いている。

それに、この季節の緑はいい。旺盛な新芽とはうらはらに、遠慮がちな黄緑が目に優しい。
ひときわ目立つのが金芽柘植。その名の通り、新たに吹く芽が金色に輝いている。
どのみち我が家には金とは縁がないので、せめて植込みの柘植に金芽を吹かせて喜んでいる。

それぞれ生まれも育ちも異なるこの木この花。
こんな狭い四角の中にひしめいているのに、特にいさかいを起こすわけでもない。
相手の根っこを切って枯らしてやろうなどという争いも見られない。
たとえ目に見えない地中で根っこが絡み合っても、お互いが助け合いながら水分も分け合っているようだ。

そこへ行くと人間は愚かしいな~と思ってしまう。
人種が異なれば殺し合い、宗教が異なればまた相手を罵倒する。我が信ずるものが至上で、他を排したがる。
あっちでもこっちでも暴力による支配を求めて、占拠した挙句政治活動を麻痺させる。
平和的な解決を・・・と声高に叫びながら、話し合いには応じない。
どうすりゃ平和的な解決になるのやら。

戦略的互恵関係などともっともらしい言葉が躍るが、互恵というのは、黙って言うとおりにしろ、という声に聞こえなくもない。
あ~あ。太古の昔から地に根を張る植物には見習うことが多いね~、人間様よ。

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「初めての金メダル」

2014年04月11日 | 家族・孫話

              

3月も終わりを迎えるころになって一気に春の陽気を迎えた。桜も慌てて咲き乱れたような。
本格的な春になったか、と気を許したとたんに今度は一気に冬の寒さに逆戻り。冷たい川風に吹かれながらも、お花見だけは計画されていた回数をすべてやってのけた。

そんな天候不順はスキー場もご多分に漏れなかった。
例年ならスキーシーズンは3月いっぱいで終わるはずである。ところが今年は4月に入ってからもスキー場には新雪が降ったようで、孫たちは4月のスキーを楽しんだ様子。

その一つに、4月6日の日曜日。島根県邑智郡邑南町、瑞穂ハイランドスキー場で、最後の大会が開かれた。

                 2014 Final Cup in 
              MIZUHO    スキー競技大会 

                  保育所・幼稚園、男の子の部 

という大会なのだそうな。
孫の三男、悠雅君もお父さんに勧められて勇躍出場と相成った。
何か所か設けられたポールを確実に回転し、途中で転ばないこと。
この条件をクリアーして、タイムが速い者が優勝となるレース。

兄ちゃんたち二人の滑りを見てきた効果があったのか、見事優勝した。選手はたったの6人だったとか。
それでも、ポールを確実にクリアーできたのは2人だけ。スピードはダントツだったらしい。
そんな経過はともかく、本人の喜びようと言ったら、それはもう有頂天。
間もなく5さいの誕生日を迎える子にとって、褒められることがどれほど嬉しいのかよくわかる。

「じいちゃん、金メダルもらったよ・・・」と。
実はこの程度の大会では、3位までの賞状はある。が、金メダルなどの副賞はありはしない。
そこで親が「1位になったので後から金メダルを送ってくるらしい」といって、100円ショップで金メダルを買って後日本人に渡した・・・という「からくり」があるのだが、本人はご存じない。
 
とにかく大喜び。さぞかし自信になったことだろう。来シーズンが楽しみなる。

たとえどんなレースでも、レベルが高かろうが低かろうが、1位になったことは事実である。
しっかりほめてやりたい。そして大きな自信につなげて欲しい。

褒められるって、大人だって悪い気はしないものである。
たとえドングリの背比べであっても、一応一番高ければやはり1番であることに変わりはない。

スキーシーズンの最後の最後に、親子の合作で手に入れた『初めての金メダル』。
賞状とともに彼の心の勲章として残るに違いない。

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「マッチング」

2014年04月05日 | 季節の移ろい・出来事

“ 世の中は 三日見ぬ間の 桜かな ” という。
NHKのニュースでさえ、何度も何度も放送する「桜の開花予報」
あれほど大騒ぎをして、実際に咲いたと思ったら、花を愛でる時間はそれこそ束の間。
一雨来たり、月にむらくも花には嵐と言われる風が吹けばひとたまりもない。
だからこそ、その瞬間の美しさに酔い、散り際の潔さに心惹かれる桜花ではある。

我が住む町の桜も、それはそれは見事である・・・と、これまで毎年言ってきた。
それでもやはり美しいものは美しいし、かの有名な錦帯橋との『ナイスマッチング』は、やはり毎年でも全国ネットで発信したくなる。ということで、錦帯橋畔の桜をとくとご覧あれ。


                   


                        

        

いまさら言うまでもなく多くの人がふるさと岩国を愛し、他郷の人も多く訪れてくれるようになった。
そんな錦帯橋を世界遺産登録にするべく、新たな組織が発足した。

世界遺産登録と、そこに住む人々との整合性をいかに保つのか、どのように折り合いをつけるのか、これからの課題となりそうである。
いずれにしても、観光で訪れる人、それを受け入れる地元住人との幸せを基本に置かなければならない。

「酒なくて何の己が桜かな・・・」をもじって、「幸なくて何の己が世界遺産かな・・・」などとならないことを願いたい。
小理屈はともかく、桜見頃の錦帯橋を、あえてここに並べさせて頂いた次第です。
       (4月2日(水)撮影。 カメラを提げて独り歩き。)

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「花散らしの雨」

2014年04月04日 | 季節の移ろい・出来事

 
   1回裏、ワンアウト満塁と攻めるカープ             2点先取、その後無残にも降りやまない雨が・・・。

4月3日。桜の盛り、世の人こぞって浮かれるこんな時期に、人々を困らせるように降る無粋な雨を「花散らしの雨」という。
か、どうかははっきりしないが、個人的にはそのように名づけたい、ちょっと憎らしい雨ではある。

仲間が集まって楽しむ昼間の、花びら舞う満開の桜の下での花見の宴。
あともう少しでお開きに・・・というころになってパラパラ音を立ててビニールシートを叩く雨。
慌てて中断を余儀なくされ、いち早くあと片づけ。早々に退散。

その雨も一旦上がり、夕方になって再び小雨になった。天気予報は??大きな雨にはなりそうになかった。
予定通り、今シーズン初のナイター見物に広島マツダスタジアムへ。
広島駅に降りて、10分程度歩くスタジアムまでの道すがら、傘が必要ではあった。しかし、野球ができないほどではないだろう、という希望的観測を胸に球場へ。

予想通り間もなく試合開始。カープ先発は、エース前田健太、マエケンである。開幕早々ではあるが長姉いいカープ。
負ける要素が少ないこのヤクルト3回戦。案の定、1回表を3者凡退。そして1回裏、見事な先頭打者ヒット!
送りバントの後、先方ピッチャーが委縮したのか3者連続四球。労せずして1点。なお満塁から、大きな犠牲フライで2点目。
エース、マエケンに先生の2点プレゼント。「よっしゃー今夜もいける!!!」っと。

空を見上げれば厚い雲に覆われている。だんだん激しくお目が落ち始めた。
我々の席はバックネット裏でなんとか屋根の下。濡れることはないが、皆さんは合羽を着こんでいる。とうとう本降りになった。
あれれあれれ、と思っている間に2回の表が始まってもヤクルトのバッターが出てこない。審判に促されて渋々出てきたのが4番のバレンティン。「こんな雨の中やるのか・・・」といったジェスチァー。球審が直ちに中断を宣告。

握り飯を食ったり、厚いコーヒーを飲んで待つこと40分。無情にもついに「ノーゲーム!!」球審が観客席に向かって手を上げる。
アーア!こればかりは仕方がない。泣く子と雨には勝てない。不満のいくつかをぶつけながら帰りの電車を待つ。

まあこんなこともあらーな・・・、と気を取り直してみてもやっぱり惜しい。
まだまだ始まったばかりのペナントレース。また見に行くこともあるだろう・・・と慰めた。が、やっぱり惜しかったね~。

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「花の4月、スタート」

2014年04月01日 | 季節の移ろい・出来事

 
        満開の桜と徴古館表門に立つカー君               今を盛りのイトスイセンとマンリョウの実

春爛漫を思わせる4月1日。
錦帯橋周辺や吉香公園に咲くソメイヨシノ。3000本ともいわれる桜の木が一気に満開を迎えた。
どこを歩いても、それはそれは見事な花盛り。そして人人人。花見客で大賑わい。
やはり桜はいい。それも長年馴染み親しんだソメイヨシノの華やかさ。弁当と缶ビールを持ってどこかに座り込みたくなる。

桜は見上げて楽しむ花。やはり華がある。
ところが、梅は上から見下ろすのが良しとされる。我が家の庭の片隅にも、見下ろして楽しむ艶やかな黄色が健気に咲いている。今を盛りのイトスイセンである。その隣に、間もなくヒヨドリのお腹を満たすであろうマンリョウが、熟した赤い実を付けている。世の中桜ばかりが花ではないよ・・・とは言わないが、ひっそり静かに咲き、実る木も花もある。

昨夜からの予約で、孫のカー君とお城山に歩いて登った。
お城近くでおむすびやお菓子を食べる目的と、もう一つ、彼特有の狙いがある。
現在の観光用お城ではなく、岩国を守る要害として1608年に初代藩主によって築かれたお城(横山城)の、北の丸遊歩道などを注意深く歩いて、何かを見つけたいという野心がある。

今日はゆっくり付き合ってやろうと腹を決めていたところ、「じいちゃんこんな瓦があった」と、古い瓦のかけらを持ってきた。
よく見ると、作者の刻印らしきものが押されている。オッ!これは意外なものを見つけたものだ。よかったね、と褒めてやる。
それだけでは収まらない。「なんと書いてあるか」「誰が書いたのか」「何のしるしか」しつこい。
幸い今日は火曜日。吉香公園の中心にある岩国徴古館に学芸員さんもいるはず。

登るときの平らな道ではなく、近道となるけもの道を、足を滑らさないよう注意深く降りて徴古館へ一目散。
顔なじみの親切な学芸員さんが「これかな?」と書物を出して見比べてくれた。紛れもなく全く同じ刻印が記録として残されていた。
「岩国城の瓦は、九州や島根・広島などが多く使われ、岩国瓦は少ないんよ。そんな中で、これは間違いなく岩国産の瓦、『キスケ』という作者の刻印だ」と教えてくれた。
今でいう「喜介」、昔の「㐂介」。この文字に間違いないことが判明。大喜びのカー君。春休み明けには学校で、ひと講釈ぶつのに違いない。そして、これだからじいちゃんとお城山に行きたかったんよ・・・と。

これほど喜んでくれればじいちゃんもちょっと鼻が高いというもの。
春休みで、期待していたじいちゃん学校はキャンセルされたが、こんなハナバナしい一日もある。春はいいな~。

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