オーディオとクラシック

昔からのクラシックファンが最近のオーディオに取り組んでみます。

ハイレゾ配信で聴く  ハーン(V) モーツァルト ヴァイオリン協奏曲第5番

2015-03-28 09:07:59 | オーディオと音楽
  ハイレゾ配信で聴く  ハーン( V ) モーツァルト ヴァイオリン協奏曲第5番

 ハイレゾ配信 flac 96kHz/24bit で、ヒラリー・ハーン の独奏、パーヴォ・ヤルヴィ指揮 ドイツ・カンマーフィルという最高の共演者で、モーツァルト ヴァイオリン協奏曲第5番を聴きました。録音は 2012年12月、ブレーメン。
 両者ともに生き生きとした輝かしい演奏を展開しています
 序奏の後、ゆっくりと ハーンのヴァイオリンが入ってきます。すっきりとした少しゆっくりした演奏。心を込めた感じが伝わってきます。第2楽章も第3楽章も十分に歌っています。古楽器風のせき込んだ感じがなく、美しい演奏で好感が持てました。
 ヴァイオリンの音がCDで聴き慣れた ハーン の音と少し違って細く聞こえるので戸惑いがありました。ダイナミック・レンジが広いので、弱音が聞こえ難いので、音量を上げる必要がありますが、それにしてもヴァイオリンの音の艶やかさが薄く感じられます。
 ハーンのヴァイオリンは、エルガーやパガニーニの協奏曲のCD、バッハの協奏曲のSACDでも、艶やかな美しい音色が聞こえますが、ハイレゾのこの録音では細い感じです。オーケストラに埋もれて聞こえる感じです。
  実演で聴いた 某女流ヴァイオリニストの音もCDと違って、オーケストラの音に埋もれて聞こえ難かったことがありましたが、それに近い感じに思えました。実演では席の位置も関係しますが、録音では最上の位置の筈ですが。実際の彼女の音色はどうなのか。コンサートホールで自分の耳で確かめたいですね。

 と ここまで書いてきた時、プリアンプの調子が悪くなり、昔使っていた プリメイン・アンプ ( MOS-FET シングルプッシュプル ) で聴いて見ると、以前聞いていた ハーン の音に近づいて、高音部の伸びや繊細さには欠けるものの、はっきりと艶やかに聞こえました。はて これは どうしたものでしょうか ? 
 しかしハイレゾ録音の良さは聞き取れない感じ、CDの音とあまり変わらない感じに聞こえました。プリアンプの重要性を痛感しています。

 CDで聴くクレーメルのヴァイオリン、アーノンクール指揮ウィーンフィル の演奏は、アーノンクールの古楽器風の強いアクセントに対し、クレーメルも鋭く対比している感じで、あまり楽しくはありません。
 やはり今でも3~5番とも グリュミオー なのでしょうか。3番5番はSACDも出ましたね。

 ( CDでは ヴュータンのヴァイオリン協奏曲第4番も一緒ですが、ハイレゾ配信では分けられるので、今回はモーツァルトだけを購入、ダウンロードしました。)



ハイレゾ配信で聴く M・マイスキー ドボルザーク・チェロ協奏曲 他

2015-03-18 08:36:04 | オーディオと音楽


 ハイレゾ配信で聴く M・マイスキー ドヴォルザーク・チェロ協奏曲 と
                   R・シュトラウス 「ドン・キホーテ」

 ミシャ・マイスキーのチェロでドヴォルザークのチェロ協奏曲を聴きました。
ズーミン・メータ指揮ベルリン・フィル。2002年12月のライヴです。CDで発売され好評だった演奏です。
 拍手から始まり第一楽章が木管と弦で美しく整然と始まります。続いてマイスキーのチェロが艶やかに歌い始めます。チェロの音が倍音を伴って伸びやかに歌います。メータ指揮のベルリン・フィルも整然と演奏されます。上手ですね。
チェロが強調されるのではなく、オーケストラと上手く調和して聞こえます。第二第三楽章も独奏が力みすぎることなく歌っています。美しい演奏で私の好きな演奏でした。
 録音も良くハイレゾならではの伸びやかな、空気感のある、素敵な音を聞くことが出来ます。

 このチェロ協奏曲にはロストロポーヴィチの何枚もの名演を始め、沢山の名演のCDがありますが、私の好きなのはジャクリーヌ・デュプレのライヴです。1967年 チェリビダッケ指揮、スウェーデン放送交響楽団の演奏です。録音は良くありませんが、その情熱的な力演に圧倒されます。
 
 マイスキー ソロのこのハイレゾ配信は、音の豊かな響き、チェロの美しい歌、整然としたベルリン・フィル。美しい音も演奏も素晴らしいと思いました。現在のマイチョイス  ナンバー1 になりました。

 この配信にはR・シュトラウスの交響詩「ドン・ファン」も入っています。( CD も同じのようです ) こちらの演奏も素晴らしく、マイスキーのチェロも随所で美しく響きます。ベルリン・フィルの整然としながら迫力のある演奏も素敵です。
 CDでは、ジェイムス・レヴァイン指揮メトロポリタン・オーケストラのCDも良い音、良い演奏だと思いますが、ハイレゾはこれを上回っていると思います。
 尚 ハイレゾ配信の場合は、楽章の間で途切れないようにするため、ギャップレスの設定にする必要があります。OPPO105の場合はリモコンのoptionボタンを押して設定します。



ブルーレイ・オーディオで聴く  ピリス(P) シューマン・ピアノ協奏曲

2015-03-11 09:27:14 | オーディオと音楽
 ブルーレイ・オーディオ で聴く ピリス (P) シューマン・ピアノ協奏曲

 ロンドン交響楽団演奏会のライヴが ブルーレイ・オーディオ・ディスク で出ているので聴きました。
 エリオット・ガーディナー指揮、ピリスのピアノで シューマン・ピアノ協奏曲と メンデルスゾーンの交響曲第3番「スコットランド」です。
 冒頭のピアノと管弦楽の合奏が小気味良く始まり、ピリスのピアノが情緒豊かにシューマンの叙情を歌っていきます。オーケストラも良くつけ、気品ある魅惑のシューマンを聴くことが出来ました。
 ブルーレイ・オーディオの音は流石に良く、帯域広く上下にすっきりと伸びて、空気感、臨場感も豊かです。CDでは聞けない音域の広さを感じました。
 一緒に演奏された、メンデルスゾーンの序曲「フィンガルの洞窟」と交響曲第3番「スコットランド」はガーディナーの指揮の下、颯爽とした歯切れの良い演奏でした。新鮮味溢れる演奏と言えるでしょうか。
 ライヴの画像も同梱されているので、演奏会場の雰囲気を見ることも出来ます。ピリスは円熟の域に達しているように見えました。
 シューマンのピアノ協奏曲のCDでは、ペライアのピアノ、アバド指揮ベルリン・フィルの演奏がすっきりとした美しさで私の愛聴盤でしたが、今回のピリスの演奏は抒情豊かで美しく、且つ音も良くマイセレクトNo.1となりそうです。



ハイレゾ配信で聴く  小澤 「幻想交響曲」

2015-03-05 08:38:15 | オーディオと音楽
  ハイレゾ配信で聴く 小澤征爾 指揮 「幻想交響曲」

 2010年12月15日 ニューヨーク、カーネギーホール で演奏された、小澤征爾指揮・サイトウキネンオーケストラ の奇跡のライヴと言われた録音はCDで発売されていますが、ハイレゾでもe-onkyo から配信されており記念セールがあるので購入してみました。
 foobar2000 使用、96kHz/24bit でPCにダウンロード、USBメモリーに移し、OPPO105の前面USB A 端子から入力して聴きました。( USBコードでUSB B 端子に入力して聞いても見ましたが、コードが少し長かったせいか、メモリーの方が安定感があるように感じました。)
私のオーディオ・システムでの私なりの感想です。

 素晴らしい ベルリオーズ・幻想交響曲の演奏です。
 小澤の指揮は情熱に溢れています。それをオーケストラがきっちりと受け止め、一糸乱れない熱演で応えています。
 第一楽章から弦が美しく響きます。管も劣らず歌っています。テーマが意味深長に聞こえてきます。第二・第三楽章も美しく続きます。第四・五楽章は強烈な響きが圧倒的な量感をもって鳴り轟きます。鐘の音も混濁感なく鳴ります。情熱を感じさせる演奏と感じます。終わりに聴衆の熱狂的な拍手が聞こえます。
 
 録音が又素晴らしい。
 CDでは出せないであろう 音の伸び、歪みの少なさ、会場の空気感・臨場感が良く聞こえます。私のシステムが久しぶりに心地良い大音量で鳴ってくれました。
( 部屋は一応防音仕様になっていますが、普段は音量控えめで聞いています。)

小澤の幻想は昔から定評があり、ボストン交響楽団との来日公演でも実演ならではの良さを感じましたが、このニューヨーク公演はその時を上回る小澤の充実ぶり、サイトウキネンオーケストラの優秀さを示していると思います。ハイレゾ配信ではそれを良く伝えてくれていると感じました。

  小澤征爾 指揮  サイトウキネンオーケストラ   ベルリオーズ 「幻想交響曲」
           2010年12月 ニューヨーク・カーネギーホール ライヴ

 

ハイレゾ配信で聴く モーツァルト ピアノ協奏曲 再考

2015-03-02 16:39:43 | オーディオと音楽
 ハイレゾ配信で聴く モーツァルト・ピアノ協奏曲 聴き直してみました。

 モーツァルトのピアノ協奏曲は私の大好きな曲で、オーディオ・システムもそれを美しく楽しく聴けるようにと考えて、構築した経緯があります。
 ハイレゾ配信で聴き始めの頃、モーツァルトのピアノ協奏曲第23番、K488 でポリーニのピアノ、カール・ベーム指揮ウィーンフィルの演奏を弦の美しさが今一つ充分に出ていないと書きましたが、その後何回か聞いている間に、オーディオ・システムの条件が充分に整った時、非常に美しく聞こえているのに気づきました。
 ウィーンフィルの演奏の美しさが良く発揮されています。弦も管も整然としてしかも綺麗です。高音部まで澄んでいて倍音まで聞こえます。演奏会場の雰囲気や拡がり、空気感とても言いましょうか、も十分感じられます。
 素晴らしい演奏・録音ですね。

 OPPO105 を使い始めて直ぐは、エージングが不十分であったのと、音量を上げ過ぎていて音が歪んだ状態になっていたように思います。普段聞いているように少し音量を控えめにすると美しい音で鳴ってくれます。単体のネットワーク・オーディオプレイヤーの高級器を使えれば更にいい音を聞くことができるでしょうか。

 演奏はと言えば、ベーム指揮は充実していて立派、若い頃のポリーニも堅実にきちんと弾いています。好ましい演奏と感じます。
 私としては、ブレンデルのピアノ、マリナー指揮・アカデミー室内管弦楽団のLPが好きで聴き馴染んできたため、今でもこのLPが一番好みに合っているようです。CDも出ていますが、LPの方が好きです。
 次点が このハイレゾ配信のポリーニ。同点で内田光子のピアノ・指揮、クリーヴランド管弦楽団の新録音でしようか。内田のピアノが一音一音大切にしながら美しく流れています。
 ハイレゾ配信で一緒に入っている第19番 K459 も美しい演奏です。


  モーツァルト ピアノ協奏曲第23番K488 ポリーニ(P)ベーム指揮ウィーンフィル