オーディオとクラシック

昔からのクラシックファンが最近のオーディオに取り組んでみます。

ハイレゾ配信で聴く   ギレリス(P) アマデウスSQ シューベルト 「ます」

2016-09-26 14:10:26 | オーディオと音楽
 ハイレゾ配信で聴く   ギレリス( P ) アマデウスSQ シューベルト「ます」

 ギレリスがピアノを弾いたシューベルトのピアノ五重奏曲「ます」が、ハイレゾ配信で再発されました。弦はアマデウス四重奏団。
CDと同じく弦楽四重奏曲「死と乙女」も入っています。
 e-onkyoから flac 96kHz/24bit です。

 エミール・ギレリスは私の大好きなピアニストで、実演を聴いて感動しました。真摯な演奏と美しい音色と。
鋼鉄のようなと表現されることのある評判とは全く異なり、美しい音と堅実な演奏でした。続いて東京までN響との協奏曲を聴きに行ったほどでした。
 そのギレリスのピアノで「ます」是非聞いてみましょう。

 演奏は定評のある通りで問題ありません。
 美しい旋律が流れます。
 ハイレゾ配信で聴く意義は、音質がどうか、気持ち良く聞けるかどうか、にかかっていると思います。拙宅の装置で聞く限りでは、残念ながら私にとって充分な音質とは言えないように思いました。
 音域を広げると、中音域が薄く聞こえる傾向が出るように思われます。
 ギレリスのピアノの音が鮮明になりましたが、量感に乏しく感じられました。
 弦楽器の音量も減少して聞こえます。音量をアップして聞くことになります。するとフォルテで大音量になってしまいます。
 この録音を良い音として聞くためには、最新・最高の装置と優秀な耳が必要と思われます。
 CDはそのあたりも考慮して聞きやすくしてあるようです。

 デジタル録音になる前のアナログ時代の録音は、ハイレゾに直して、素晴らしい音が聞ける録音と、CDの方が聞きやすい録音とに分かれるように感じています。このギレリスの録音は、私にとって後者の部類に入るようです。
 因みに、ポリーニとベーム・ウィーンフィルのモーツァルト ピアノ協奏曲23番K488は良いハイレゾ配信の音と聞きました。



ハイレゾ配信で聴く  ラン・ラン  プロコフィエフ ピアノ協奏曲第3番

2016-09-21 14:02:35 | オーディオと音楽

 ハイレゾ配信で聴く  ラン・ラン( P ) ラトル指揮 ベルリン・フィル 
プロコフィエフ ピアノ協奏曲第3番、バルトーク ピアノ協奏曲第2番

 中国出身の新鋭ピアニスト ラン・ラン が ラトル指揮 ベルリン・フィルと演奏した プロコフィエフ と バルトーク の協奏曲 を聴きました。
 2013年の録音だそうです。
 e-onkyo から flac 96kHz/24bit です。

 演奏も録音も立派です。

 プロコフィエフの3番の協奏曲は、アルゲリッチがアバドの指揮で弾いたCDを思い出します。アルゲリッチは才気豊かに鮮やかな演奏ですが、ラン・ランは確実に、しかし豊かに、この曲を弾いています。この曲の持つ東洋趣味も表現しながら、それ以上にオーソドックスなピアノ協奏曲が聴くことが出来ると思いました。
 録音も最上です。鮮やかで重心の低いピアノの音が響きます。オーケストラの音も混濁せずに鮮やかで美しい。
 アルゲリッチのCDではピアノの音を聞かせるように録音されているようですが、ラン・ランのピアノはオーケストラの音に負けていません。時にオーケストラのフォルテに埋もれるように聞こえる部分もありますが、曲のせいも、録音のせいもあるでしょう、十分な音量で渡り合っています。
この曲の持つ繊細な美しさ以上に協奏曲らしい大きさ、豊かさを聴きました。

 バルトークの第2番はあまり聴く機会が無かった曲ですが、ハンガリーの民族音楽の要素を生かした ( ある意味でプロコの3番に通じる ) 良い曲でした。3番よりも分かり難いと思っていましたが、無理なく聴き通せました。
良い曲、良い演奏、良い録音でした。
 ピアノ、指揮、オーケストラとも素敵でした。

 この2曲とも、ハイレゾ配信で聴く価値は十分あると思いました。


ハイレゾ配信で聴く   ドゥダメル指揮 LAフィル   バルトーク 「管弦楽のための協奏曲」

2016-09-14 14:12:00 | オーディオと音楽
   ハイレゾ配信で聴く  ドゥダメル指揮 LAフィル  バルトーク 「管弦楽のための協奏曲」

 e-onkyo から 「クラシック界No.1レーベル“ドイツ・グラモフォン”の名盤100タイトルを一挙プライス・ダウン!」の発売がありました。
 
 その中から気になる曲を何枚か聴くことにしました。
 先ず LIVE として出ている グスターボ・ドゥダメル指揮 LAフィル  バルトーク 「管弦楽のための協奏曲」 を聴いてみました。
 普通 他の曲と組み合わされていますが、この1曲だけで割高の感じもします。
 flac 96kHz/24bit
 ベルリオーズの幻想交響曲の録音が同じくLIVE で出ていてオーディオ評論家の評判が高いようです。
 ドゥダメルはウィーン・フィルとの来日公演もあり、ドゥダメルとLAフィルは、来日公演もありましたからお聞きの方もお有りかと思います。

 このハイレゾ配信は中々良いと聴きました。
 バルトークは落ち着いた演奏で、確実でしかも美しい。歌わせる所は歌い、吠える所は吠えるがきつくは無くて飽和しない。今まで小澤征爾の若い時のLPを、東洋的な魅力として好んでいましたが、この演奏は普遍的な意味でも美しいと聴きました。
 録音も極めて良好。
 鮮明で歪が無く、各楽器の位置や大きさも素直に聞き取れました。空間表現も鮮やかで、楽しく聴くことが出来ました。
 拙宅のスピーカー アンサンブルのリファレンス・シルバーは、音場表現に優れ、少し離れればスピーカー自体の音は聞こえず、空間に音が聞こえるというスピーカーですが、この録音では音場がスピーカーの間一杯に、あるいはそれ以上に広がって、オーケストラが前面一杯に広く演奏しました。弦の位置も菅の位置も音も鮮やかに聞こえました。
 CDでは出せない音だと思いました。
 良い演奏、良い録音、私にとって素敵なソースとなりました。

 拙宅での装置、老人の減少した聴力、による感想です。
久しぶりに良い音楽、良い音を聴いたという満足感がありました。電源や環境も良かったのかもしれません。