オーディオとクラシック

昔からのクラシックファンが最近のオーディオに取り組んでみます。

ハイレゾ配信で聴く   バルトーク   アルソップ指揮 ボルチモア交響楽団

2015-06-23 10:08:04 | オーディオと音楽
  ハイレゾ配信で聴く バルトーク  アルソップ指揮、ボルチモア交響楽団

 録音が良いと推薦されていた アルソップ指揮 ボルチモア交響楽団 演奏の
バルトーク「管弦楽のための協奏曲・弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽」をハイレゾ配信で聴いてみました。解説ではDSDと192kHz/24bitとありましたが、e-onkyoで見ましたら、96kHz/24bit しかありませんでした ? 
とりあえず96kHz/24bit でダウンロードしました。私のシステムではDSDは再生出来ませんし、192kHzとの違いが分かるかどうか不明ですし。
 有名な二曲が聞けるのは良い組み合わせだと思います。

 先ず「管弦楽のための協奏曲」から聴いてみました。
 音の無い静寂の中から聞こえ始める 弦楽器。低音の弦が響き、真ん中から管が入って来、続いて高音のヴァイオリン群が強烈に登場。定位が明瞭で臨場感豊かに綺麗な音が鳴り響きます。良い音だなー、良い録音だなー、と感じるひと時がありました。
 演奏は美しい音のまま続いて行きます。第二楽章、第三楽章と続きます。綺麗な音だなと思う反面、何か物足りなさを感じ始めました。もう一つ盛り上がりを感じられないのです。堅実な演奏だとは思うのですが。
 私個人の独断的感想ですが。
 私好みの演奏としては、若い頃の小澤征爾指揮、シカゴ交響楽団のLPを上げます。東洋の感じが素敵だと思っています。

 「弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽」 も同じような感想を持ちました。弦も美しく響き、打楽器もチェレスタも鮮やかに聞こえます。しかし何となく物足りない、というのが私の感想です。真面目に演奏されているし、録音もとても良いと認めますが。
 今もこのハイレゾ配信を聴いていて、鮮やかに分離している良い音だと感じています。

 両曲とも、今でも フリッツ・ライナー指揮シカゴ交響楽団のLP.CDが定番なのでしょうか。
私は「弦、チェレ」はドラティ指揮デトロイト交響楽団のCDを好んで聞いています。

 録音を主に聴くのであれば、この アルソップ指揮 のハイレゾ配信はお薦めだと思います。
 

秋山和慶指揮 豊橋交響楽団  ブルックナー第7 を熱演

2015-06-16 15:26:58 | オーディオと音楽
    秋山和慶指揮、豊橋交響楽団  ブルックナー7番を激演

 豊橋交響楽団はアマチュアのオーケストラとして創立50周年を迎えた、アマチュア・オーケストラの先駆けであります。年々研鑽を積み重ね、実力を上げてきています。
 今回 創立50周年に当たり、秋山和慶さん(東京交響楽団 桂冠指揮者)を指揮者に迎え、ブルックナー交響曲第7番という大曲に挑戦しました。
 秋山さんとは創立直ぐから交流が深く、豊橋交響楽団が未だ弦が無く、リードフィルという時代に第5回演奏会でベートーヴェン第1番を指揮されています。その後も折にふれ来演され、マーラーの第2番「復活」など、記念演奏会の多くを指揮されています。
 会場は豊橋市 「ライフポートとよはしコンサートホール」。
 座席数1000のオーケストラ演奏も想定したコンサートホールです。
 
 略満席になった聴衆の多くは普段クラシック音楽に親しんではいないでしょうが、豊橋交響楽団の支えになっている地元の人たち、このブルックナーの長大な曲についていけるかどうか心配もありましたが、それは曲が進むにつれて杞憂と化しました。オーケストラの熱演と秋山さんの指揮に引き込まれたように聴き入りました。
 演奏はブルックナーの大曲にも乱れを感じさせず大熱演でした。秋山さんの指揮で、正しく強く美しく、盛り上がりも充分。心を込めた指揮、演奏を感じました。
心を一つにしての激奏はアマチュアならではと聴きました。弦も管も充分美しく歌っていました。終楽章の盛り上がりも見事に決まりました。
 秋山さんの指揮も会心の出来であったろうと思えました。 

 過日 ギュンター・ヴァント指揮北ドイツ放送交響楽団の来日公演で第9番を聴きました。その時は多数のクラシック・ファンの、奥深い息の合った、演奏と聴衆が一体となった聴き方に引き込まれましたが、今回は、それとは違い明るい聴衆の集中力・一体感を感じました。  

 コンサートホールでの音は壮大で且つニュアンスに富み、楽器の音も明瞭に聞こえ、弦の音も美しく、まとまり、拡がり、伸び も予想以上でした。自宅で聴くCDとは比較にならない、スケールの大きさが全く異なります。実演を聴くことの大切さを再確認しました。
 ハイレゾと言えどもスケールの大きさを表現することは中々困難と思えます。
 録音はこのスケールの大きさを如何に感じさせるかが問われているでしょう。

 第7番の録音では、ベーム指揮ウィーン・フィルのLPから聞きました。
ヴァント指揮新旧2種のCD は堅実な演奏で定評がありました。
 レコードを整理した時に残してあったのは、アーノンクール指揮、ウィーン・フィルのCDでした。今にして思うと新しさを求めたのかと思います。当時 美し過ぎると思う位に感じました。
ハイレゾ配信で探しましたが、未だこれが聞きたいと思うソースが見つからないでいます。

  第5回 演奏会プログラム  若い頃の 指揮者 秋山和慶さん 

 

  50周年記念誌



  CD  アーノンクール指揮 ウィーン・フィル


 ハイレゾ配信で聴く   マーラー交響曲「夜の歌」

2015-06-12 13:54:07 | オーディオと音楽
 ハイレゾでも聴いてみました マーラー「夜の歌」交響曲第7番

 ゲルギエフ指揮ロンドン交響楽団のハイレゾ配信で、第1番、第5番に続き、第7番「夜の歌」を聴きました。
 この演奏も緊張感溢れる演奏です。情熱的ではなく理知的でもない、時に激情的なテンポの動きもあり、神秘的な表現も聞こえます。
 神秘的な「夜」と感じました。甘い夜でなく、安らかな夜でもありません。
 録音は 直接音を捉える感じでホールトーンの残響は少ないです。楽器の音が良く聞こえますが、一方もっと混じり合って一体となって聞こえて欲しいとも感じました。
 
 クレンペラー指揮、ニュー・フィルハーモニア のLPを聴いてみました。オールドファンには懐かしい音が聞こえました。録音も悪くありません。中音を中心に豊かな響きを聞かせています。緊張感がありながら、安らかな感じで聴くことが出来ます。「夜の歌」のイメージに良く合うと思います。
 アバド指揮、ベルリン・フィルのCD、豪快且つ軽快に先へ先へと進みます。深みを感じる余裕が無い感じです。録音は中音部が充実して聞き応えがあります。アバド指揮ベルリン・フィルの演奏は私と相性が良くない感じでいます。

  ハイレゾに興味はあっても、70年もクラシック音楽を聴いていますと、往年の名演奏に慣れ親しんでいて、新しい演奏に馴染めなくなっています。新しい演奏に親しみを感じさせてくれるプログラム・ソースも少ない現状ですね。
 録音も良く演奏も納得出来るプログラム・ソースは多くは無いという感想です。ハイレゾを押す評論家たちは音が第一で、演奏に重きを置く人は少ないようで、そこが先ずオールド・クラシックファンの納得のいかないところでしょうか。パソコンを必要とすることもネックになっているでしょう。

レコード評論家は演奏の本質が第一、音質は二の次となるようです。

今の我が国では、CD,SACD が主体で、ハイレゾ配信は未だまだ という状況でしょう。

 今まで聴いた中で、これぞハイレゾ名演と思ったのは、小澤征爾指揮、サイトウキネンオーケストラ演奏の、ベルリオーズ「幻想交響曲」と、マイスキーのチェロ・メータ指揮ベルリン・フィル演奏 R・シュトラウス「ドン・キホーテ」の2曲でした。
これから増えると良いと思います。



ハイレゾ配信で聴く   ゲルギエフ指揮  マーラー交響曲

2015-06-03 09:54:31 | オーディオと音楽
 ハイレゾ配信で聴く  ゲルギエフ指揮 ロンドン交響楽団  マーラー交響曲 第1番、第5番

 プログラム・ソースが多いと言われている、e-onkyo を見ても、これは是非聞きたいと思う、新しいハイレゾ配信の曲は少ないです。
 マーラーの交響曲で言えば、クレンペラー指揮の第7番など配信されていますが、LPで聴くべきかと思います。
 その中で、ゲルギエフ指揮、ロンドン交響楽団演奏のLive録音配信が興味をひき、第1番と第5番を聴いてみました。最近のLive録音です。foober2000使用、flac 96kHz/24bit でダウンロード、PCからUSBメモリーに入れ、OPPO BDP-105DJP のA端子から入力して聞きました。( 高価格のNASシステムを使えばどの位良くなるか ? )

第1番  緊張感溢れる良い演奏ですね。
最後まで緊張感を持続するのは凄いことだと思います。その分聴く方も緊張感の持続が求められます。CDと比べてみると シャイー指揮コンツェルトヘボウ の明るくて健康的な演奏に比べるとかなり厳しいか。ワルター指揮コロンビア響は伸びやかな演奏で懐かしく感じます。
 録音はとても良いと思いました。透明度が高く濁りを感じません。弦・管の鳴りが確実に聞こえ、臨場感もあります。上下に音が伸びているだけ中音部が少し薄いかなとも感じます。音の分離がはっきりと聞き取れ、定位もしっかりとしています。
 この演奏、録音ならハイレゾ配信で聴く価値はあると思いました。

 第5番も緊張感を感じさせる演奏。第4楽章も甘さを抑えた演奏です。マーラー独特の高揚感は少ないですが、又、美しさというよりも厳しさを感じさせます。最近の傾向の楽譜に忠実な方向なのでしょうか。
 録音も第1番と同様に鮮明、且つ美しく聞こえました。
 ダイナミック・レンジが広いので、音量をかなり上げないと弱音部が聞き取りにくいのは、ハイレゾに共通です。

 ゲルギエフ指揮、ロンドン交響楽団の マーラー 交響曲は 良い演奏・良い録音と思いますが、私は曲を選んで聞こうと思います。

 長年クラシック音楽を聴いてきた、1オールド・クラシック ファンの感想です。