オーディオとクラシック

昔からのクラシックファンが最近のオーディオに取り組んでみます。

ハイレゾ配信で聴く  千住真理子 バッハ無伴奏ヴァイオリン曲

2015-04-14 08:51:06 | オーディオと音楽
 ハイレゾ配信で聴く  千住真理子 「平和への祈り」 バッハ 無伴奏ヴァイオリン全曲

 バッハの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ とパルティータの全曲を 千住真理子 がストラディバリウスで「平和の祈り」と題して録音しました。
 e-onkyo からハイレゾ配信されていますので、foobar 2000 使用、flac 96kHz/24bit でダウンロードして聴きました。
穏やかに そして 厳かな感情で美しくヴァイオリンを奏でます。激しい感情は出さず、急がす゛、祈りの旋律が続きます。
 シゲティの厳しさ、クレーメルの再録音の厳格な中での美しさとも異なり、千住は祈りの旋律を美しく歌い続けます。
 ハイレゾ配信のヴァイオリンの音は素晴らしく、倍音を伴って艶やかに美しい。空気感、臨場感も出ています。ストラディバリウスの音の豊かな美しさも聞こえます。
 有名なシャコンヌからも祈りの感情が充分に伝わってきます。バッハの無伴奏ヴァイオリン曲の新しい一面を聴くことが出来たと感じました。

  千住真理子のコメントも載せておきましょう。

「デビュー40周年記念アルバム第3弾! 私は平和を祈るために、バッハを弾く。」

 バッハが弾けなくなった時期が、私にはある。
10代の終わりから30歳になるまでだ。
ずいぶん長い期間、私はあまりにも偉大なバッハに、あまりにも崇高なバッハに、押し潰されていた。
愛するあまり、受け止められない、そんな矛盾したバッハへの想い。
30歳を過ぎてから開かれた扉は、真摯に神に向き合う祈りの道だった。
だから私は祈る。バッハを弾くことは、祈ることなのである。
私は祈り続けたいのだ。
まだなし得ない復興にくるしんでらっしゃるかたがたと共に。
大切な人を突然奪われた悲しみから立ち上がれないでいるかたと共に。
海を越えて、貧困にあえいでる人々、戦争に巻き込まれてる人々と共に。
私は平和を祈るために、バッハを弾くー。

録音年:2014年9月1日-4日
録音場所:草津国際音楽の森コンサートホール





フランチェスカッティ(V) ワルター指揮   モーツァルト・ヴァイオリン協奏曲

2015-04-07 09:09:31 | オーディオと音楽
  フランチェスカッティ(V) ワルター指揮 コロンビア交響楽団  モーツァルト・ヴァイオリン協奏曲 第3番、第4番

 古くからの名演奏、名盤とされる録音は、繰り返しCDやリマスターCD、SACDとして発売されています。
 その中で2トラック38センチのオープンリール・テープからの復刻で往年の名盤を再現しようとしているCDがあり( GRAND SLAM RECORD )、フランチェスカッティのヴァイオリン、ワルター指揮コロンビア交響楽団でモーツァルトのヴァイオリン協奏曲 第3番、第4番が発売されていました。
 ワルターの録音ではSACDシングルレイヤーで発売されている盤もあり、私もベートーヴェンの交響曲第6番「田園」を聞きました。期待して聞きましたが、私にとつては音の美しさは十分ではなく、同時に聞いたLPの方が良いと感じたことがありました。
 フランチェスカッティのモーツァルト協奏曲第3番はLPでは、パガニーニの協奏曲第1楽章と組み合せた盤を愛聴していました。パガニーニの方は擬似ステレオだったと記憶します。ステレオ発売当初はモノラルをステレオに似せたレコードも時々あったのです。このパガニーニの協奏曲は優雅な演奏で好きでした。
 とても懐かしくモーツァルト 第3番を聴きました。一聴してアナログの音に近いなー と感じました。
 ワルターの指揮は急がず穏やかにそして美しく、フランチェスカッティのヴァイオリンは艶やかに優雅で美しい。
 当時の録音ではヴァイオリンの音を聞きやすいように少し大きめに録音してあるように聞こえます。オーケストラの音の中に埋もれる感じは少ないです。モーツァルトの音楽が流れるように演奏されます。 私にとって懐かしい音と名演です。

 音を微細に鮮明に表現すること、空気感・臨場感をだすこと などではハイレゾに一日の長があるように思います。

 解説書にはワルターが書いた記事「レコード音楽ついて考えること」が掲載されています。ワルターがレコード録音の進歩を認め「自分の演奏がその場限りで消え去ることなく、永遠に呼び戻すことができる」として録音を続けたことが書かれています。( 詳しくは解説書をお読みください。)
このような解説記事を読むことが出来るのは、CDならではでしょう。デジタル配信では十分にとはいかないようです。