ヤマトタケルの夢 

―三代目市川猿之助丈の創る世界との邂逅―
★歌舞伎・スーパー歌舞伎・その他の舞台★

芸術劇場『義経千本桜』四の切

2005-10-31 00:54:22 | 歌舞伎
鑑賞教室に通った日々が、もう凄く遠い日のことのような気がする。
その時々の客席の子供たちの様子が反芻されて、しみじみした。

そして、やっぱり猿之助さんの数々の舞台に想いを馳せたり・・・

かぶりつきで、瞬きするのも惜しいような気持ちで観ていたことや
三階西袖や「宙乗りお出迎え席」と銘打って(勝手にだけど)
三階い列40番(!)←旧歌舞伎座座席配列
でドキドキしながら“待っていた”ことなどなど。

ひとつひとつの瞬間が、とても愛しい。会いたい…(/_;)

三響会『二人三番叟』

2005-10-30 01:07:33 | 三響會
二人三番叟の感想を二葉さんより頂きました!!

記憶違いもあるかと思います・・・
ご覧になった方、訂正・フォローのほどお願い致します。^^;

ちょっと変わった作りの舞台で、床に黒い布かな?が敷いてあったようで、
左右に板で作られた舞台スペースが浮かび上がるようにありました。
左・下手は真四角で丁度能舞台の大きさでしょうか。
右・上手はそれに三味線・長唄さん達がいらして、
ちょぼ床のある所まで板が敷いてありました。
中央奥に二つの舞台を繋げるようにお囃子の方達。

司会の方が言ってたけど、狂言(と言った)と歌舞伎の
橋渡しの意味合いも込められているとか。
それより手前、舞台の真ん中辺も繋がっていて、
鈴之段で使う鈴が載っている三方が二つ置いてありました。
そして二つの舞台から奥にそれぞれずーっと板が伸びていて、
その先に上手・染五郎さん、下手・萬斎さんが黒紋付に袴で座してます。

最初のお囃子だけの時に、萬斎さんが座ったまま動いたので
舞い始めるかと思ったらまた元に戻ったのだけど、
能で翁か千歳の舞の時に橋掛りでそのような動きをしてた記憶があって、
それを表したのかな?と思いました。

まず萬斎さんが前に出て、揉之段を舞いました。
能の衣裳じゃないので袖を巻き上げる所作はできないけれど、
さすがに力強くて美しいです。
声もいいんですよね~。
「おおさえ おおさえ 喜びありや 」と謡いながら舞います。
(歌舞伎では長唄ですね)
舞い終わって舞台上に座すと染五郎さんが出てきて、
長唄と三味線で舞い始めます。

萬斎さんの力強く直線的な動きに対して、
柔らかく(力強くもあったけど)曲線的に感じました。
能の「翁」は天下泰平、国土安全、五穀豊穣を祈願する儀式的なものですが、
歌舞伎になると儀式から離れて自由になり、視覚的な美しさも加味されますね。

烏跳びもやったのですが、三番叟物って色々あるけど(あまり見てないが)
これはかなり能に近い踊りなんでしょうか。
二人の跳ぶリズムも違っていて、対比が面白かったです。
両人ともとても高さがあって綺麗でした。

染五郎さんが終わると、二人中央の三方に寄って行って鈴を取り上げ、
それぞれの舞台に戻って染五郎さんは座り、萬斎さんが鈴之段を舞い始めました。
このまま交互にやるのかな?と思ったら、
途中で染五郎さんも舞い始め、二人が左右でそれぞれ舞っている状態。
席は3階でしたが、ここはもうオペラグラスなど使わずに、
両方を視界に捉えて楽しみました。

だんだん力強くなってクライマックス!で終わるかと思いきや、
萬斎さんが座り、染五郎さん一人の踊りに。
(う~ん、この辺記憶が曖昧。^^;)
最後また二人一緒に(振りは違いますが)舞って、
決めのポーズも萬斎さんは片膝ついて、染五郎さんはたしか立ってと、
これがまたカッコ良かった。o(^-^)o
いや~、とにかく迫力ありました。他のもですが、
一回だけの公演は勿体ないですね。

萬斎さんの三番叟は2度見てるけど、むちゃカッコイイです。
機会があったらぜひ見ていただきたいです。

三響会

2005-10-30 01:02:18 | 三響會
この画像はパンフレット(有料)ではなくチラシ(無料配布)です~
(終演後パンフレット購入しようと思ったけど完売だった!)
今気づいたのですが、この「三響会」の題字は玉三郎さんの書です。

10月28日(金) 新橋演舞場

午後二時開演が「囃子の会」で、亀井忠雄さん、田中佐太郎さん主催。
鼓の家を見て以来、佐太郎さんの生の演奏を拝聴したい!!と
強く願っていたのですが、現況、平日休暇を取るというのがほぼ困難・・・で
「囃子の会」は断念。

プログラムのみ掲載します。ご出演の皆さんの顔ぶれも興味深いですよね―。

【囃子の会】

八 島:野村萬斎
賤機帯:中村富十郎、中村勘太郎
井 筒:梅若六郎
君が代松竹梅:坂東玉三郎
石 橋:観世清和、観世銕之丞

宝生欣哉/一噌幸弘・幸清次郎・大倉源次郎・三島元太郎/
浅井文義・梅若晋矢・観世喜正/杵屋勝国・杵屋直吉/福原寛/
亀井広忠・田中傅左衛門・田中傳次郎


当ブログの、今夏の亀治郎の会の記事でもご紹介させて頂いたのですが、
以下その抜粋です。

>傳左衛門社中の皆様には、いろいろな舞台でお目にというか
>お耳にかかっておりますが、今年一月、
>お母様の田中佐太郎氏のドキュメント「鼓の家」を拝見し、
>非常に感銘を受けました。長く厳しい訓練を受け芸を継承し、
>そして、また自身の中に受け継いだものを
>余すところなく子供たちへ、次代へと繋いでいく。
>女性であるがゆえ、歌舞伎や能の舞台の前面に立つこともなく、
>ある意味無償で伝統に奉仕するその生き様に、心を打たれました。
>佐太郎氏の生の演奏を是非拝聴したいと、以来、願っています。


【三響会】

こちらは午後七時開演で、主催が亀井広忠・田中傅左衛門・田中傳次郎さん。

一、(狂言・歌舞伎)『二人三番叟』三番叟:野村萬斎、三番叟:市川染五郎
二、(舞踊)『島の千歳』立方:藤間勘十郎
三、(能と長唄による)『船弁慶』知盛の霊:観世喜正
四、(歌舞伎)『保名』:保名:市川亀治郎
五、(能と歌舞伎による)『石橋』:獅子の精:梅若晋矢、獅子の精:中村勘太郎

一噌幸弘/山崎正道・角当直隆・梅若会/福原寛
清元清栄太夫・清元菊輔/杵屋利光・今藤長龍郎
亀井広忠・田中傅左衛門・田中傳次郎

こちらも楽しみにしていた萬斎さんと染五郎さんのコラボ(?)
案の定残業で間に合わず・・・で、間に合わないのはこれだけと
予測していたところ、二番目にも間にあっていなかったことが
劇場に到着してから発覚(~_~;)
船弁慶からの観劇・拝聴となりました。

改装後の演舞場に足を踏み入れたのは初めてで、
ずいぶんシックな色調の内部が、ガラス越しに見えたとき
ふだんの商業演劇のときと違って、
ロビーのディスプレイを変えているのかな?
と瞬間的に思ったのですが、そうだ、改装したのだ~と・・・

『船弁慶』

歌舞伎で言うところの後シテ、能では後場の知盛の霊のみ演者としては登場。
あとは謡(でいいのかしらん)と長唄の掛け合いで舞台は進行して行きます。
崇光さんソックリの声が響き、一瞬、ドキっとしたのですが、
似てるけど、やはり微妙に個性の違う、弟さんの利光さんでした。
お兄様に負けず、一段と艶と声量の増した感じで、そして
粛々とした雰囲気を醸し出してもいて、良いお声でした。
東袖だったので、長唄チームの姿はまったく見えなかったのですが
お声とチラシにお名前があることで確認。
(上手が長唄、下手が地謡座?となっていました。)

歌舞伎ファン的には、というか私には、シテ方の抑制された動きは
視覚的にちょっともの足りず(後の石橋もそうだったのですが)
(遠く三階からではなく、能楽堂などで見るとまた別の感想も
あるかもしれませんが)曲に耳を傾けておりました。
が、唄は結構響くのですが、角度的にこれは、舞台に向かって
正面席が正解だったのかな~と思うほど、鼓があまり響いてこず残念。

『保名』

第一回の亀治郎の会への誘い?ということだったと記憶してますが
両国でのイベントで亀ちゃんがこの曲を踊ったのは・・・

う~ん、さすがの彼でも苦手演目あり?と
この時は、あまり良い出来栄えとは思えなかったので
数年たち、どうかな~と期待していました。が、
やっぱり口説きの振りに、あまり色気が出ないかなぁ~という感じ。
ここのところ、女形をするときには、相応の香気や
ふっくらした感じが出るな~なんて、思っていたので、
かなり楽しみにはしていたのです。

道具立ても、「変わっているなぁ」とは思いましたが、
効果的かどうかは疑問。冒頭で葉の影が
亀ちゃんの顔にずっとかかっていて、(ぱっと見、顔に傷でも
描いているのか知らん!?と思った!!)邪魔に感じた。

今回、私が見た限りの演目では花道が使用されておらず
(たぶん、花道には所作板敷かれてなかったので、
未見の二演目でも未使用のはず・・・)
せっかく東袖に席を取れたのに残念でした。
保名は花道からの出だと思ってたのだ~

でも、数年後にまた見せて欲しいな~とも思います、保名。

『石橋』

勘太郎くんも、もちろん良かったのですが、
亀ちゃんなら、こっちで観たかったなー!!とも思った番組。

どうしても「歌舞伎」の方の獅子の精に目が行ってしまいます。
私は、正式な(?)お能は、シドニーに在住していた時に
ジャパンフェスティバルで上演された「羽衣」を観ただけなので、
能の上演、演目、約束事に対する知識がまったくなく、
今回、能での獅子の精のスタンダードをされたのか、
歌舞伎とのコラボのために、多少アレンジされているのか不明ですが、
正直、これが、上手く融合され調和されたものなのか
どんな意匠や意図で、能と歌舞伎を共演というか共存させてみたのかは
私にはよく分かりませんでした。
珍しいものを観た~!!という意味では面白かったですが。

“三響会”という点では、この曲がやっぱり一番満足!!
鼓も太鼓も聴かせるところが、バッチリ分かり易いし、あの「間」の
使い方も、カッコよくて好き!!

勘太郎くんが、自身も廻りながら(360度)毛振りをした
場面があったのですが、これは大変そうなワリにはちょっと意味不明でした(~_~;)
安定を欠いていたし(欠いているように見えた)、
その間テンポを殺いでしまっていた。別に一回転しながら
廻さなくても、フツーに綺麗な毛振りであればそれで良かったかな、と。

三響会、感想を一言で表すと、
視覚的にはホント「珍しいものを観た!!」です。

忠広さん、傅左衛門さん、傅次郎さんの演奏を聴く、という意味では
それぞれの分野のスタンダードを、スタンダードに聴きたい!!

と、なんだかんだ言って(書いて)おりますが、
来年も「三響会」は開催されるとの事ですので、チケ確保予定~(笑)

MSN-Mainichi INTERACTIVE 芸能

asahi.com: 歌舞伎と能楽、囃子方の魅力を親子で競演 - 文化・芸能


『雪之丞変化2006年』中日劇場@2006年5月

2005-10-24 22:50:15 | 歌舞伎
下記のマクベス2の記事の「コメント」から独立しました(笑)

中日劇場のサイト2006年の、
【<2006>公演スケジュール】をクリックして下さい。
年間スケジュールの5月に雪之丞の案内が出ます。
2006年から普通に「5月」のみをクリックしても、
“演目厳選中”というコメントになってしまいますが。

実は、私、この演目は苦手でした。
「御曹司はゴルフでもやってろよ~」みたいな台詞に
やり過ぎ感(~_~;)、というか違和感が・・・
そういう戦い方(?)はして欲しくなかった。
その演目の主題や筋の中で、主張すべきことは主張し
かつての猿之助さんが散々浴びせられたような「揶揄」的な物言いは
こちら側の手段としては使ってほしくなかった。

それを当の御曹司側である弥十郎さんや信二郎さんに言わせている、
というパラドックス(?)に、言及していた評論家もいたような記憶が…
う~ん、たぶん、そこ→(御曹司にそれを言わせた)までは、
演出家(猿之助さん^^;)も含んではおらず、
単に登場人物のシチュエーションの流れとして、
挟み込んだ台詞だとは思いますが・・・
結構引っかかってしまいました。

あと、「歌舞伎」な部分は良かったけれど
「現代」の場面が、どうも上手く処理しきれてなかったかなぁ~と。
宇宙人?異星人(闇太郎)な設定の無理感も…
バック・トゥ・ザ・フゥーチャー程には
タイムスリップ、上手くは出来なかったかな~。

この頃は、ほとんど観劇から離れていて、回数も観ていないので
今回、再度、じっくりと(たぶん)観れる事を、
楽しみにしてはしておりますが。
(さすがにDJとか深夜放送にお悩み相談は古すぎなのでヤメテ
というか、90年代でもすでに、ちょっとキツかったです^_^;
横内さんは「深夜放送」の青春だったのでしょうけれど…

まあ、以上の感想は、ホントに個人的な好悪であって
私の周囲の歌舞伎組ファンの中ではとっても評判良くて
再演希望の多い作品ではありました。
狭いパルコ劇場で演出(舞台機構)なんかは、上手く使っていたし。

【上演記録】

1990年9月 8日~24日:パルコ劇場
1991年1月 3日~10日:近鉄劇場
1994年1月 5日~16日:パルコ劇場
1995年8月25日~31日:シアタードラマシティ
1995年9月 5日~16日:パルコ劇場

原作:三上於菟吉、原案・演出:市川猿之助、台本:横内謙介

1995年版は「クリスタルバージョン」と謳っての再演。
―この年のは未見なので、このネーミングの由来が不明ですが、
プログラムだけ手許にあります。
石井竜也さんのインタビューが掲載されていて、とても興味深いです。

個人的なことですが、
石井さんとは、十数年前に仕事でお目にかかった事があります。
が、この段階では、まさか高校生の頃から歌舞伎を観ている方とは
そして、澤瀉の舞台に興味を持ってくださっている方とは知らず…
当時は、バリバリの“カールスモーキー石井”さんで、
間近で拝見すると、アイシャドーはパープルに光っているわ、
(いや、ラメゴールドとかだったかしらん。↑)
雰囲気は業界だわ、な感じで、一瞬、引き気味になってしまったのですが、
ビジュアルと相違して、フツーの礼節を持ち合わせた
(なんて、私が言うのも失礼なのですが)気遣いのある方で、
とてもマチュアーでスマートな方でした。

プログラムに掲載されている
「僕は(猿之助さんと)同じ時代に生まれて良かったと、
心から思っているんです。」の言葉に、
「おんなじだ~~~~~っ!!」と嬉しくなってしまうんですよ~

翔8号回覧

2005-10-22 21:56:17 | 歌舞伎
以前の記事で、ちょっとだけご紹介させて頂きました。
澤瀉ファン・猿之助ファンのバイブル!?

こんなに、観劇中心の生活でいいのかしら?
こんなに(贔屓の役者さんに)のめり込んでる自分って大丈夫?・・・と
思わず不安や自省(笑)に駆られた時、読めばとっても元気になる本。
(そして、ホロリとくることも請け合い!)

猿之助ファン的には、現状、寂しい日々が続いていますが
ふと、手にとり読み返すと、沢山感動を頂いた幸福な記憶が甦り、
猿之助さんも私(たち)も、“まだ見ぬ未来”を共に迎えるときのために、
じっくりお待ちしよう!!と勇気の沸いて来る
パワーとエネルギーに満ち満ちた誌面です。

編集長の北前さんが、現在、なかなかバックナンバー回覧受付等、
時間が取り難いとの事ですので、許可を頂きまして、
私が保有している8号を、ご希望の方に回覧いたします。
まずはメールにてyaya.3daime★nifty.com
(★を@に変えて)ご連絡下さい。

8号目次は

◎追っかけのススメ
◎猿之助さんとあなたの関係
◎猿joy投稿編
◎猿さまジグソーパズル
◎猿joy手紙編
◎みんなでおちこめばこわくない
◎猿様恋狂輪集会
◎ともに追っかけ続けて下さった皆様へ

特に、「追っかけの元祖、究極の追っかけ、我らが藤山直美さん」
の登場と銘打たれた『猿様恋狂輪集会』には、ビックリ!!
あれほどの大スター、大女優さんが、いち歌舞伎ファンというか
猿之助ファン的には、私たち市井の(?)ファンとまったく変わることなく
舞台を見つめ、贔屓の役者さんを想う気持ち・・・

単に澤瀉の役者さんと共演する、ということ以上に、
11月、12月の狸御殿の舞台が楽しみなのは、
直美さんの、こんな熱い『猿之助ファン歴』を知っているからなのです!!

りゅーとぴあ能楽堂シェイクスピアシリーズ 「マクベス」2

2005-10-22 20:49:03 | りゅーとぴあ能楽堂シェイクスピアシリーズ
asahi.com MY TOWN新潟に、マクベスについての記事が掲載されています。

新潟市サポーターズ倶楽部



【追記】
え~記事タイトルはマクベスですが、以下コメントは、
2006年5月、中日劇場『雪之丞変化2006』についての投稿です(笑)

りゅーとぴあ能楽堂シェイクスピアシリーズ 「マクベス」

2005-10-17 22:35:54 | りゅーとぴあ能楽堂シェイクスピアシリーズ
りゅーとぴあのサイトに、新潟公演の詳細がアップされています。

【日時】2006年1月31日(火)~2月3日(金):19時開演/3日のみ14時開演
【会場】りゅーとぴあ(新潟市民芸術文化会館)能楽堂
【出演】マクベス:市川右近、マクベス夫人:市川笑也
    魔女達の盟主 ヘカテ:藤間紫(特別出演)

    菅生隆之、谷田歩、市川喜之助、中井出健、星和利、山賀晴代、松浦大樹
    田島真弓、横山愛、横山道子、塚野星美、住田彩、藤田ゆかり
    
東京、名古屋、大阪公演の日程なども確定のようですが、
後援会情報等は、基本的に会費を納めている会員さんへのご案内ですので
当ブログでのご紹介は、各能楽堂の公式発表や、
チケットセンター等の公開情報を待ちたいと思います。

★新潟公演>e+(イープラス)チケット発売情報

★東京公演>チケットぴあをご参照下さい。

★マクベス衣装デザイナー:時弘真吾さんのサイト

★マクベス演出:栗田芳弘さんと、横内謙介さんの対談国際交流基金のサイト


十二月歌舞伎座情報

2005-10-14 21:01:57 | 歌舞伎
友人からの情報提供です。都民劇場からの案内との事。

【昼の部】
弁慶上使
猩々 ・ 三社祭
盲目物語

【夜の部】
重の井子別れ
船弁慶
松浦の太鼓

出演:玉三郎、勘三郎、福助、橋之助、勘太郎、
七之助、児太郎ほか

来年以降の予定も掲載されております。
都民劇場ホームページはこちら。

【追記】
あら?「歌舞伎」ではなく「演劇」の方に掲載されていた
来春一月浅草。『新春浅草歌舞伎』 亀治郎 獅童 七之助 愛之助


芸術祭十月大歌舞伎:歌舞伎座【昼の部】

2005-10-10 23:13:44 | 歌舞伎
天井桟敷にて観劇。

『廓三番叟』

舞台も客席も明るく、長唄雛壇の緋色や衣装の色合いも綺麗で、
この総あかりでパーッとした場内は、朝イチ、
つくづく歌舞伎座にいるな~と目の覚める感じ。
(予定がズレ、昨日観劇のハズだった三階席手放したら、
10日は三階完売と言われ・・・
今後の予定を鑑みると贅沢も出来ず、幕見並びのため6時半起床

三番叟をもじって・・・と言われても、長唄の歌詞ってかなり好きで
何度も聴いているとか、よほど印象に残る曲でないと
なんとなく雰囲気のみって感じで、あまり意味や文言も理解してないので
帰宅後、『翁千歳三番叟』と『廓三番叟』の歌詞を比べてみました。

う~ん、まさしく本歌取り(爆)
※本歌取り(by goo辞書=(和歌で、古歌の)
「語句・発想・趣向などを取り入れて新しく作歌する手法」

簡単にまとまめると五穀豊穣・国の栄えを祝うという主題は
√廓の豊かぞ祝しける、に趣意がえ←簡単すぎ。

―【追記】―

『加賀見山旧錦絵』

パスを続けた結果、記憶が薄れてきた~

私は、尾上よりお初にかなり感情移入。
あまり、尾上の心の推移が響いてこなかった。ほとんど花道が見えない
という悪条件と、舞台が「遠い」ということのせいもあるかもしれないけど
彼女の心は自己完結しているので、入り込む隙がないというか・・・

草履打ちのあと、長局での尾上はすでに死んでいる人のようだった。
(顔色の消えた表情から、ふと、暗闇の丑松のときの、障子の陰から丑松を
見つめるお米を想い出した。あの時も、すでに死者のような、あるいは生霊
のような、精気の失せた存在だけが、そこにあった。)

尾上は、すでに死んでいる、けれど、物理的な死への過程を
私たちに見せるためにそこにいる、みたいな・・・

だから、彼女が内包しているであろう多様な想い
(プライドや何やかやを含め)よりも、
使いに行かせる初を呼び止めて、最期の名残を求める
といったあたりの単純な場面の方が、ぐっときたりもした。

尾上に文を届けるように言われ、彼女を一人にしてはいけないという
胸騒ぎ、否、ある種の確信から、初はそれを拒むも
主人の命と言われれば逆らえず、
どうしても使いに出なければならなくなった時、
「南無観音様、鬼子母神様」と必死に祈る姿に、ど泣き

はっきりと分かり易いお初の心情と行動は
もしかしたら、観ている私(たち)の代償行為かもしれない。
なので、共感しやすいのかな~。

しかし、菊ちゃん、ちょっと前までは、「綺麗な女形」のヒトだな~
と思っていたけど、ここのところ、「男」っぽくなってしまったよねぇ。
なんか、凛々しい。ま、お初は決して女々しい子ではないけれど、
もっと娘らしくあっていいかな~と思う。単に見かけの問題なのですが。
ふっとした瞬間、男の表情になっていると感じた。
それでも、今回、尾上や岩藤より、私的には親しい存在でした。

おもだかチームから唯一のご出演(ですよね?プログラム未購入のため不明)
猿四郎さん。岩藤チームの奥女中と聞いていたから、コワモテだろうとは
思っていたけれど(まあ、愛嬌のあるチームでもありますが)
怖いだけでなく、老けてる?って作り。せっかく?呼ばれているのだから
お初と込み入った立廻りでもあるのかな~?と期待したけど、すぐ
やっつけられてしまいます(笑)

芸術祭十月大歌舞伎:歌舞伎座【夜の部】

2005-10-09 00:51:39 | 歌舞伎
アート縁日の帰りがけ、招待券が手許に2枚ある、という友人の
ご相伴に預かり歌舞伎座夜の部を観劇。短感想です。
(引窓は途中入場となりました・・・)

『日高川入相花王(ひだかがわいりあいざくら)』は

初めて観ましたが、玉三郎さんは硬質さを前面に出して
人形振りらしさを極めている感じ。
船頭の薪車さんは、人形振りというよりは
操り三番叟のように糸に吊られてるっぽい所作だったかなぁ。

以前、妹背山の道行を人形振りで見たとき、
動きがマイムっぽい役者さんとか、ゼンマイ仕掛けの人形のように
見える方とか、なかなか“人形遣いの遣う人形”のように魅せる、
というのは、(口幅ったい言い方で恐縮ですが)
テクニックがいるな~などと、思ったものでした。

もちろん、実際の人形と同じようには出来ない。
猿之助さんがよく仰っている「(歌舞伎は)らしさの追求」、という事で
人形そのものと同様に動くのではなく
「人形振りらしく」動くというか・・・

時間のない方は幕見でも、ご覧になることをお勧めします。
演目・時間割@歌舞伎座ホームページへ
今回東袖から観たので、道具の捌け方とか、浪布の陰での
後見さんの仕事(!)とかいろいろ見えてしまい、それはそれで
興味深かったけれど、これは、やはり正面から観るのが良い舞台かな。

『河圧』

鴈治郎さんが、「鴈治郎の名最後の舞台はこの演目で」との
ご希望であったとか。その想いが昇華されているような舞台でした。
笑わせてホロリとさせて、そして、幕切れでは、その後のさだめを
予感させるような・・・

【再掲】アート縁日:ナツさんのクレイ人形

2005-10-08 22:46:14 | その他の演劇
ナツさんのブースはこんな感じでした。
(すでに8~9割売れた状態なのでテーブル上空いてますが)
曇天で、かえって良かったのではないでしょうか。
これで、ガンガンの好天だったら陽射し直撃で辛かったかも。

お目当ての人形ゲットの後は、フルーツ即売会で
NZのキウイを試食三昧。結局キウイは買わなかったけれど、
3個で100円!!の真っ赤なりんごを購入。(これは日本産)

9日販売用に、まだ残してあるお人形もあるので、
ナツさんのサイトで明日の開催状況もご確認を~。
右近さんの悟空とか
画像でアップされていなかったものも販売中でした。

【日時】10月8日(土)・9日(日)AM10:00~PM17:00
【会場】横浜ポートサイド地区・ポートサイド公園・ブース№37

その他詳細・地図はこちらをご参照下さい。    

劇場内での展示や『新・三国志:完結篇』の筋書でもお馴染みの
ナツさんのクレイ人形の展示・販売があります。
サイトの方に何点か出品作品の画像が掲載されていますが
予算が許せば買い占めて、<マイ歌舞伎座><マイ演舞場>
を自宅で展開したい!(^^)!

当日販売される人形については、ナツさんのHPナツミカンをご覧下さい。

『寿初春大歌舞伎』松竹座一月公演

2005-10-07 22:43:04 | 歌舞伎
【10/08追記】

本日歌舞伎座にてチラシ入手しました。見開きになっている
スペシャルバージョン!?

*      *      *      *      *    

本日現在(10/7)松竹のサイトにはまだアップされていませんでしたが、
友人から、チラシが出来上がっているとの報告を受けましたので
演目と配役をご紹介。澤瀉一門の役者さんもご出演です。

(右近さん、笑也さんのお名前がありませんが、進行中の企画が
公式決定・発表となり、ご報告が出来る事を願ってます

【追記】↑やっぱり、思わせぶりな書き方はいけませんね(-_-;)(反省)
松竹や、(株)おもだか等、役者さんが所属される会社の公式発表は
ありませんが、現時点で、公に見ることの出来る情報では
時弘真吾さんのサイトのイベント情報でしょうか。
【追記2】能楽堂でのシェイクスピア作品プロデュースについて
演出の栗田芳宏さんと横内謙介さんの対談が、国際交流基金のサイト
掲載されていました。(2005年3月)


~『寿初春大歌舞伎』松竹座一月公演~

平成18年1月2日(月)~1月26日(木)

【昼の部】

一. 源平布引滝「義賢最期」

木曽義賢:愛之助、多田蔵人行綱:段治郎、葵御前:笑三郎
待宵姫:春猿、進野次郎:薪車、矢走兵内:猿弥
九郎助娘小万:孝太郎

二.通し狂言「十六夜清心」(序幕・二幕・大詰)

清心:仁左衛門、十六夜:玉三郎、恋塚乙女:孝太郎、お藤:笑三郎 
船頭三次:薪車、道心者西心:寿猿、下男杢助実は寺沢塔十郎:猿弥
白蓮:弥十郎

【夜の部】

一. 「神霊矢口渡」

お舟:孝太郎、六蔵:猿弥、新田義峯:薪車、傾城うてな:春猿
頓兵衛:弥十郎

二.通し狂言「仮名手本忠臣蔵」(道行・五段目・六段目)

早野勘平:仁左衛門、おかる:玉三郎、斧定九郎:愛之助
千崎弥五郎:段治郎、一文字屋お才:笑三郎、与市兵衛:寿猿
女房おかや:竹三郎、不破数右衛門:弥十郎

三.「春調娘七種」

曽我五郎:猿弥、曽我十郎:段治郎、静御前:春猿

1987年『義経千本桜(忠信篇)』パリ公演2 シャトレ座

2005-10-06 23:19:07 | 歌舞伎海外公演
シャトレ座正面とロビー。
この時は凄く広く大きく感じた劇場ですが、
数年前、東京バレエ団「ザ・カブキ」を観るために、十数年ぶりに
この劇場内に足を踏み入れたら、そんなに広くは感じませんでした。
なぜだろう~!?子供から大人になって、背丈ものび、視点も変わった、
とかなら分かるのだけれど、今も、十数年前も私は「大人」(~o~)

1987年『義経千本桜(忠信篇)』パリ公演1

2005-10-04 22:22:21 | 歌舞伎海外公演
暫く観劇の予定がないので
1987年欧州公演の写真をしてみました。

シャトレ座のロビーの様子と、メトロの駅に、どーんと掲示された
猿之助さん@蔵王堂での立ち廻り、です。
(プログラムの表紙の写真もメトロのものと同じ。)
(私はお約束の『地球の歩き方』←黄色い表紙、を抱えています(笑))

演劇界11月号

2005-10-01 23:13:53 | 歌舞伎
九月博多座の写真や劇評が掲載されているとのことで
演劇界11月号にチラッと♪目を通してきました。
(笑也さんの義経はモノクロ写真の方が素敵だなぁ。)

博多座と歌舞伎座の勧進帳、亀治郎の会の劇評は読みましたが、
火樹会忘れた~(~_~;)。。。また、あらためて行こう・・・
(どこへ?>自分)(立ち読…でなく、図書館!!)

面白かったのが、【歌舞伎の新展開と劇評の現在】と
題された劇評家による座談会。
厳密には串田さんは劇評家ではないですが。
(っていうか厳密に言わなくても劇評家ではなく、クリエイター)

※出席者:串田和美・松岡和子・上村以和於・長谷部 浩・児玉竜一
司会・構成:伊達なつめ

主旨としては

>世代交代を経て、いまを生きる歌舞伎の姿をどう捉えるか……
>多様化した演劇としての歌舞伎の可能性をさぐり、
>それとともに変化する批評の在り方を考察する座談会です。

だそう。

これを読むまで、勘三郎さんが、自身の舞台の劇評の件で
演劇界側と揉めて取材や写真掲載拒否されていた事
知りませんでした(現在は和解)
猿之助さんも過去言われ放題だった時期があったような
(演劇界という意味でなく劇評全般的に)

以前はよく、猿之助さんの舞台に対して批判的な記事を見かけると
プリプリしていたけど、ここのところ
劇評家にも言論と思想の自由(笑)はある、ということで、また、
どの個人も芝居に対して「好悪」は凌駕出来ないんだな~
ということで赦してあげてます(恩赦)←をい
(ま、自分が観て良ければそれでよいじゃん、で終われず、
劇評家の言質が気になるということは、ある意味自分も権威?
に弱い、ってことなのかも、とも思ったり・・・)

ただ、批評というより、揶揄的な文言や誤謬などは、
文筆のプロであるなら、そのあたり矜持を持って頂きたいなぁ~とは思う。
(それは、ある意味、彼らの影響力を認めているから。)

座談会の中で、今、劇評家の舞台評なんかより
個人のブログやHPで、リアルタイムで舞台の様子知れるから
劇評家の評論は以前ほど重用されていないのでは?みたいな話が出た際、
すぐ消え行くもの(ブログなど)と異なり、演劇界の記事のように
百年単位で残っていくであろうものを署ことは、劇評家の仕事である
というような(手許に本がないので、実際の言葉と異なりますが)
お話があったので、では、後世のためにも、歪のない筆致でお願いします~と。

単純に、文章の組み立て方の問題で、読者に誤解を与えるものから
ちょっと恣意的な批評・批判等々、劇評の検証を翔6号
しているけれど、これは、ホント、幻の名著!!
今、読んでも斬新です。この演劇界の座談会より十数年も前に
企画されているけれど、視点もデータも鋭い。

―と話が逸れましたが、
座談会中、串田さんが、ず~っと拘泥されていたモノが
常々、猿之助さんが仰っている
「何をもって歌舞伎・古典(スタンダード)とするか」に
通底する部分を感じ(全面的にということでもないですが)
猿之助修羅舞台 をお貸ししたくなりました。


玉三郎さんの記事はstraightという雑誌の方で、より興味深く拝見致しました~。 
(この記事タイトル、ウルルン~を想い出してしまった
いや~玉三郎さんもホント、なで肩ですね~!!
グッチページのジャケット&パンツは、微妙~。
表紙は素敵なのですが、全身映っているページを拝見し、このページのものより、
ダンヒルページ(鞄の紹介メインですが)で着用されているジャケット類の方が
断然お似合いだと思いました~。
歌舞伎の拵えもされているのですが、それらの写真からは
「世界の一流品」に囲まれる以上の、輝きが見えるような気がします。

【追記】

翔と言えば、以前はバックナンバーを貸し出して下さっていましたが、
現在は、管理人さんがご多忙のようなので、どうでしょうか。
私は、8号を1冊は回覧用ということで、2部手許に持っているので
ご希望の方がいらしたら貸与可能です。メールにてご連絡下さい。
(返却必須・紛失厳禁をご理解の上お願いします~
二度と手に入らない貴重な手作りの本なので・・・)

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