ヤマトタケルの夢 

―三代目市川猿之助丈の創る世界との邂逅―
★歌舞伎・スーパー歌舞伎・その他の舞台★

『雪之丞変化2006年』中日劇場@2006年5月

2005-10-24 22:50:15 | 歌舞伎
下記のマクベス2の記事の「コメント」から独立しました(笑)

中日劇場のサイト2006年の、
【<2006>公演スケジュール】をクリックして下さい。
年間スケジュールの5月に雪之丞の案内が出ます。
2006年から普通に「5月」のみをクリックしても、
“演目厳選中”というコメントになってしまいますが。

実は、私、この演目は苦手でした。
「御曹司はゴルフでもやってろよ~」みたいな台詞に
やり過ぎ感(~_~;)、というか違和感が・・・
そういう戦い方(?)はして欲しくなかった。
その演目の主題や筋の中で、主張すべきことは主張し
かつての猿之助さんが散々浴びせられたような「揶揄」的な物言いは
こちら側の手段としては使ってほしくなかった。

それを当の御曹司側である弥十郎さんや信二郎さんに言わせている、
というパラドックス(?)に、言及していた評論家もいたような記憶が…
う~ん、たぶん、そこ→(御曹司にそれを言わせた)までは、
演出家(猿之助さん^^;)も含んではおらず、
単に登場人物のシチュエーションの流れとして、
挟み込んだ台詞だとは思いますが・・・
結構引っかかってしまいました。

あと、「歌舞伎」な部分は良かったけれど
「現代」の場面が、どうも上手く処理しきれてなかったかなぁ~と。
宇宙人?異星人(闇太郎)な設定の無理感も…
バック・トゥ・ザ・フゥーチャー程には
タイムスリップ、上手くは出来なかったかな~。

この頃は、ほとんど観劇から離れていて、回数も観ていないので
今回、再度、じっくりと(たぶん)観れる事を、
楽しみにしてはしておりますが。
(さすがにDJとか深夜放送にお悩み相談は古すぎなのでヤメテ
というか、90年代でもすでに、ちょっとキツかったです^_^;
横内さんは「深夜放送」の青春だったのでしょうけれど…

まあ、以上の感想は、ホントに個人的な好悪であって
私の周囲の歌舞伎組ファンの中ではとっても評判良くて
再演希望の多い作品ではありました。
狭いパルコ劇場で演出(舞台機構)なんかは、上手く使っていたし。

【上演記録】

1990年9月 8日~24日:パルコ劇場
1991年1月 3日~10日:近鉄劇場
1994年1月 5日~16日:パルコ劇場
1995年8月25日~31日:シアタードラマシティ
1995年9月 5日~16日:パルコ劇場

原作:三上於菟吉、原案・演出:市川猿之助、台本:横内謙介

1995年版は「クリスタルバージョン」と謳っての再演。
―この年のは未見なので、このネーミングの由来が不明ですが、
プログラムだけ手許にあります。
石井竜也さんのインタビューが掲載されていて、とても興味深いです。

個人的なことですが、
石井さんとは、十数年前に仕事でお目にかかった事があります。
が、この段階では、まさか高校生の頃から歌舞伎を観ている方とは
そして、澤瀉の舞台に興味を持ってくださっている方とは知らず…
当時は、バリバリの“カールスモーキー石井”さんで、
間近で拝見すると、アイシャドーはパープルに光っているわ、
(いや、ラメゴールドとかだったかしらん。↑)
雰囲気は業界だわ、な感じで、一瞬、引き気味になってしまったのですが、
ビジュアルと相違して、フツーの礼節を持ち合わせた
(なんて、私が言うのも失礼なのですが)気遣いのある方で、
とてもマチュアーでスマートな方でした。

プログラムに掲載されている
「僕は(猿之助さんと)同じ時代に生まれて良かったと、
心から思っているんです。」の言葉に、
「おんなじだ~~~~~っ!!」と嬉しくなってしまうんですよ~

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