ヤマトタケルの夢 

―三代目市川猿之助丈の創る世界との邂逅―
★歌舞伎・スーパー歌舞伎・その他の舞台★

りゅーとぴあ能楽堂 シェイクスピアシリーズ ヨーロッパ公演中止

2010-05-16 22:11:46 | りゅーとぴあ能楽堂シェイクスピアシリーズ
大好きな、りゅーとぴあ能楽堂シェイクスピアシリーズ。
本年4月のヨーロッパ公演が、先のアイスランドの火山噴火の影響により渡欧出来ず
参加、中止となってしまいました。
とても、残念ですが、参加を前提とした製作日記のブログが残っているようですので
ご紹介。
いつか、「マクベス06」も、持っていって欲しい~!!←しつこく言い続けます(笑)

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りゅーとぴあ能楽堂 シェイクスピアシリーズ 第六弾 テンペスト

2009-07-19 01:49:28 | りゅーとぴあ能楽堂シェイクスピアシリーズ


2009年7月18日(土) 銕仙会能楽研修所 19:00
 

【作】ウィリアム・シェイクスピア
【構成・演出】栗田芳宏
【翻訳】松岡和子
【衣裳デザイン】時広真吾
【ヘアメイク】佐藤 圭 

【出演】
 津村禮次郎、廣田高志(文学座)
 山賀晴代、河内大和、荒井和真
 小池匡、傳川光留、
 永宝千晶、塚野星美、町屋美咲、福島美穂
 栗田芳宏

【演奏】
 笛(能管)/大野 誠、栗林祐輔
 大鼓/高野 彰、柿原光博

【東京公演情報】
公演日程:2009年7月18日(土)~7月20日(月・祝) 4回公演
7月18日(土)19:00
7月19日(日)14:00/19:00
7月20日(月・祝)14:00
※開場は開演の30分前。受付は開演の1時間前から開始。

会場:銕仙会(てっせんかい)能楽研修所 アクセス
※おススメ公演です。是非、ご覧下さい\(~o~)

ふだん、役者さんをいじめてる(笑)←育てているの言い替えですよ♪
栗田さん、<役者>としても身体も使い、膨大な台詞も覚え、
意地を(なのか?)見せておりました
芝居の感想というのは、結局「好悪」でしかないとは思うのですが、
前回のハムレットよりは、私は、こちらの作品の方が好み。
響いてきた。(終演後、数人で食事をしましたが、
同様に、今回のほうが良かった~!!のヒトもいれば、
ん?私はハムレットの方が好きよ!の意見もあり)

感想は、また後日あらためてアップしますが、
個人的に、気になった点を先にひとつだけ。
それは、エアリエル(能楽師、津村禮次郎さんのお役)の衣装。
白のヒラヒラのベールというかマント?は不要だったと思う。
能楽師の方の所作の最も興味深い(観たい)部分を覆い隠してしまっていたから。
腰の重心のありかや、足の運びなど。
ヒラヒラ感がAIRの意匠なんじゃない?と言った友人もおりましたが
お能のオリジナルでなくても、それに準ずる様式のもので
カマエやハコビが、分かるデザインが良かったな。
物理的にヒラヒラをつけなくても、ヒラヒラ感―風の意匠であったり、大気、とか?―
あるいは何か異形の雰囲気は
能楽師さんの所作から産み出すことが出来ると思うから。
能楽師の方の身体表現がもっと見える形が良かったな~。
せっかく、他のストプレの役者さんんたちとは異なる次元での表現方法を持つ方の
ご出演なので。

つづく

詳細はこちら


りゅーとぴあ能楽堂シェイクスピアシリーズ第六弾「テンペスト」

2009-05-09 19:16:20 | りゅーとぴあ能楽堂シェイクスピアシリーズ
りゅーとぴあ能楽堂シェイクスピアシリーズ 第六弾『テンペスト』

作/ウィリアム・シェイクスピア
構成・演出/栗田芳宏
翻訳/松岡和子
衣裳デザイン/時広真吾
ヘアメイク/佐藤 圭 

<出演>
津村禮次郎、廣田高志(文学座)
山賀晴代、河内大和、荒井和真
小池匡、傳川光留、
永宝千晶、塚野星美、町屋美咲、福島美穂
栗田芳宏

<演奏>
笛(能管)/大野 誠、栗林祐輔
大鼓/高野 彰、柿原光博

【新潟公演】
7月 9日(木)19:00
7月10日(金)19:00
7月11日(土)17:00
7月12日(日)14:00

会場:りゅーとぴあ能楽堂

【東京公演】
7月18日(土)19:00
7月19日(日)14:00/19:00
7月20日(月・祝)14:00

会場:銕仙会(てっせんかい)能楽研修所

本日より新潟公演の一般発売も始まりましたね。
りゅーとぴあHP
ゴーチブラザース
こちらでも、東京公演の先行発売の取り扱いがあるようです。

りゅーとぴあ能楽堂シェイクスピアシリーズ「冬物語」劇場版 日本凱旋公演 3

2008-08-31 00:39:20 | りゅーとぴあ能楽堂シェイクスピアシリーズ
2008年8月30日(土) あうるすぽっと

帝劇でサイゴンマチネのあと、アフタートークのみ参加。
山賀さん、栗田さん、翻訳の松岡さん、谷田さん、河内さん。
松岡さんの提案だそうで、ありがとうございます~!!
今回ヨーロッパ5カ国7都市で成果を上げてきたけれど
まだまだ、認知度が低いので、どういう主旨のどういう集団かを
お披露目したいと企画してくださったようです。
この、制作メンバーの中では、
松岡さんが一番、一般的には著名な方ですから心強いサポートです。

りゅーとぴあの、特にこの能楽堂シリーズにご出演の役者さんは
本当に役者としての基礎体力―演技・台詞術、戯曲の咀嚼力といったあたりから
文字通り、肉体の鍛錬という意味でも―高いし
(栗田さんの過酷なオーダーによく応えている)
ネームバリューのある役者さんに引けをとらない力がある、
あるいは、秘めている、と思う。
栗田さんの演出も冴えているし、ずっと応援(←というとおこがましいのですが)
していきたいな~と思っています。

◆ドイツニュースダイジェストのサイトにも掲載

【9月1日追記】

では、忘れないうちにアフタートーク、質疑応答から。
(ってすでに記憶が怪しい。私の理解と記憶が違っていたら、
原発言の方ごめんなさいっっ)
ほとんど、英文学か演劇のプロの方?から(学会で発表します、
との言質もあったので。欧州公演を追っかけ観劇されたそう←同じ魂を感じる♪
私も過去3回ほど歌舞伎の海外公演追っかけ。
そして、資金と時間があれば、冬物語欧州公演行きたかったです。)
「言霊」について、(彼女が現地で対面した)欧州の人には
あまり理解されなかったのではないか?と言ったような質問が。

まあ、「言霊」という概念自体日本語でも、よく分かっているような
分かっていないような…(私が)
栗田さんの回答は、なにか霊的(スピリッチュアル)なものとして
理解はされたと思う(意訳)だったと記憶しているけど
常も異文化間・異言語間では、ないものは類似の概念に置き換えられている
と思うので、私個人は、そのあたりは心配無用と思ってます。
人間の営みや思想というか感情って枝葉を削ぎ落としていくと
根幹の部分って、なにかほとんど変わらないような気がする。
栗田さんの演出は、普遍性があるので、
文化とか言語といった「枝葉」(文化・言語を枝葉というのはかなり乱暴ですが・笑)
を削ぎ落とした「幹」(言語化出来ない感覚的な部分)にダイレクトに響くと思う。
なにか、なんだか分からないけど、ゾクゾクする、とか
涙が零れるとか、心臓鷲掴み、の部分ね。

それは、『マクベス06』のときの魔女たちもそうだったし
ラスト、兜を取って目付け柱と対峙するマクベスの静謐だった表情や
橋掛かりを行く、マクベスとマクベス夫人の体現するもの、とか。
もちろん、シェークスピアは無駄な(無駄言うか?・笑)
形容詞・副詞・装飾語←正しい用語が不明ですが~、
スピード・ワード数過多が面白いところでもありますが、
ちゃんとその相反する表現方法が成立している。
(成立させている役者さんも凄い!)

そして、私も、今回何故?と思った質問。
フロリゼルをどうして女性に演じさせたのか?
頑張っていた大山さんには申し訳けないけれど、これはちょっと無理があった。
彼女のせいではなく、キャスティングのせいだよ~!
ぶっちゃけ、役者さんがいなかった、女優さんは多いけど、
地方の劇団、男優さんが少ないとの事。
逆に、初演では、一人の役者さんが替わっていたマミリアスとパーディタは
テキストを再読・再考し、それぞれ別の役者に分けた。

国内の公演なのに字幕が出ている件
「凱旋公演」なので、現地での上演方式そのままは、こちらも
望むところでしたが、すでに、舞台装置?美術の一環なので
日本でも字幕込みで上演。
一般的な字幕のように、舞台の袖等に出すのではなく、
舞台とともに視野に入るよう、中央にあるセットの上方紗幕に映した。
冬物語/WINTER’S TALEその名の“TALE”通り
「物語」の頁をめくるがごとく、文字が現れては消える。
本当に、こんな美しい字幕初めて目撃。感動。
照明や背景の雪の加減で、時折、薄く読みにくくはなるのだけど
それはそれで、幻想的で良し。

楽曲
言霊たちの、かごめかごめは、歌詞そのままに、閉じ込められたというか
閉じこもっているハーマイオニの象徴。ちょうど言霊たちが
後ろの正面だ~れ?と歌い終わったところで、ハーマイオニが
「後ろの正面」になるよう言霊たちの居どころが決まっている。
チャイコフスキーの舟歌は、どうしてチョイスされたのでしたっけ?

更に続く(かも)





りゅーとぴあ能楽堂シェイクスピアシリーズ「冬物語」劇場版 日本凱旋公演 2

2008-08-30 00:44:36 | りゅーとぴあ能楽堂シェイクスピアシリーズ
2008年8月29日(金) あうるすぽっと

【作】ウィリアム・シェイクスピア
【翻訳】松岡和子
【演出】栗田芳宏
【出演】谷田 歩、河内大和、山賀晴代 ほか

毎度のこと、こちらは複数画像UPが面倒ゆえ
レミブログの方に、ロビーに掲示の欧州公演レポUP
明日、30日はまだチケットあるそう。終演後トークイベント決定!!


◆公演情報 あうるすぽっとのサイト
◆ヨーロッパ公演の旅日記のブログ
◆ハンガリー公演レポート
◆りゅーとぴあ能楽堂シェイクスピアシリーズのサイト

りゅーとぴあ能楽堂シェイクスピアシリーズ「冬物語」劇場版 日本凱旋公演 1

2008-08-29 00:24:56 | りゅーとぴあ能楽堂シェイクスピアシリーズ
2008年8月28日(木) あうるすぽっと

【作】ウィリアム・シェイクスピア
【翻訳】松岡和子
【演出】栗田芳宏
【出演】谷田 歩、河内大和、山賀晴代 ほか


◆公演情報 あうるすぽっとのサイト

も~も~素晴らしかったです。
欧州公演で絶賛を浴びたのも大納得!
マクベス06との出会い以降、栗田さん演出の舞台は
都合のつく範囲で観るようにはしているのですが、
やっぱり、この能楽堂シリーズがバツグンですね!!

今日は、落雷の影響で帰宅が遅れ
明日も、仕事も観劇も(笑)あるので詳細はあらためて。
(ってこの先4連ちゃんなのでいつになることやら…)
たぶん、当日券あると思いますので(問い合わせてみてください)
うっかりこのブログを目にしてしまった方は是非是非!
深い演劇的感動を味わえる舞台。
30日は終演後トークイベントもあるそうです。(今日初耳~!)

※凱旋公演なので、外地仕様(笑)英語の字幕付きです~
 字幕の出し方のセンスも良い!
※ロビーには各国の公演の模様や現地の劇評の展示もあり

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◆ハンガリー公演レポート
◆りゅーとぴあ能楽堂シェイクスピアシリーズのサイト

りゅーとぴあ能楽堂シェイクスピアシリーズ 冬物語08

2008-05-28 00:21:27 | りゅーとぴあ能楽堂シェイクスピアシリーズ
りゅーとぴあ能楽堂シェイクスピアシリーズ 冬物語08

ヨーロッパツアー

◇ハンガリー公演
2008年7月12日 ギュラ・シェイクスピア・フェスティバル参加

◇ルーマニア公演
2008年7月16日 オラーデア(予定)
2008年7月19日 クルジ・ナポカ(予定)
2008年7月31日 ボトシャニ(予定)

◇モルドヴァ公演
2008年7月26日・27日 キシノウ

◇ポーランド公演 
2008年8月4日・5日 グダンスク・シェイクスピア・フェスティバル参加

◇ドイツ公演
2008年8月9日 ノイス・グローブ座シェイクスピアフェスティバル参加

国内凱旋ツアー

◇新潟公演 りゅーとぴあ(新潟市民芸術文化会館)劇場
2008年8月22日(金) 19時

◇東京公演 あうるすぽっと (豊島区舞台芸術交流センター)
2008年8月28日(木) 19時
2008年8月29日(金) 19時
2008年8月30日(土) 17時
2008年8月31日(日) 14時

◇兵庫公演 兵庫県立芸術文化センター
2008年9月11日(木) 19時

チケット発売、問い合わせ詳細はこちら




りゅーとぴあ能楽堂シェイクスピアシリーズ 第五弾 「ハムレット」 2

2008-01-02 00:28:03 | りゅーとぴあ能楽堂シェイクスピアシリーズ
りゅーとぴあ能楽堂シェイクスピアシリーズ 第五弾 「ハムレット」

【新潟公演】
2007年11月28日(水)~12月1日(土) りゅーとぴあ能楽堂
【東京公演】
2007年12月7日(金)~12月9日(日)銕仙会能楽研修所 アクセス

公演詳細情報はこちら

旧年中に仕上がらなかった感想。
でも、この、栗田さんのりゅーとぴあ能楽堂シリーズは、
とてもリスペクトしている舞台なので、余裕(物理的にも精神的にも)がない時に
さっくり書く、ということが出来ません。

で、一ヶ月近く経過しようとしていますが、続きを!
その1はこちら

当日券購入者は、開演の5分前の入場だったので
平場は辛いな~どういう姿勢で座っていようかしら…と
ぐにゃぐにゃしている間に、ピアノの横山道子さんがドレスに
アップしたヘアスタイルで入場。今回プログラム見ても感じたけれど、
彼女「女優さん」らしくなったというか
プロっぽくなったというか。綺麗になってましたね。

暗転から、舞台に薄く灯りが射し、そこに浮かび上がったのは…
私は瞬間、即身仏! と思いました。
もうハムレット死んじゃってるのかと。
しかも、死後100年くらい経っているんじゃないか?とか思ってしまいました。
もう煩悩からも解放されて。何か凄く削ぎ落とされた雰囲気だったし。
彼の死から時を遡行して行くのかな?と。
でも、物語が始まってみるとそうではなく。

他の登場人物と同じ時間を生きているようだし。
う~ん、でも逆に生きているのは彼(ハムレット)だけで、
動かない彼の周囲で動いている人々は
彼が産み出した幻覚の中で生きている人かな~とも。

でも、幻覚にしては、それぞれの登場人物は凄くリアリティがあったので、
私の中では、やはり、誰もが生きている人、として物語が進行。
そう、幕開け(って幕ないけど)頭の中で、このような感覚が
ぐるぐると巡っていたのでした。

(いきなり眠っ続く・・・←おい)


りゅーとぴあ能楽堂シェイクスピアシリーズ第五弾「ハムレット」 1 

2007-12-09 00:21:39 | りゅーとぴあ能楽堂シェイクスピアシリーズ
りゅーとぴあ能楽堂シェイクスピアシリーズ 第五弾 「ハムレット」

【新潟公演】
2007年11月28日(水)~12月1日(土) りゅーとぴあ能楽堂
【東京公演】
2007年12月7日(金)~12月9日(日)銕仙会能楽研修所 アクセス

公演詳細情報はこちら

東京公演、初日開けたので上げておきます!!
感想詳細はおいおいアップするとして、とりあえず、

ハムレットの気持ちが死ぬほど分かりました

2時間ずっと座っている・・・という辛さが(-_-;)

そう、今回の会場は全席桟敷席。入り口で靴脱いでお預かり。
段差のところの席を取ることの出来た方はラッキーですが、基本
座布団席。辛かった…栗田さん、なんでここ?罰ゲームですか?
褒められこそすれ(?)、罰を受ける覚えはありません~!!
中野でも良かったのに~!!(まあ、半分冗談ですけど)
原宿のど真ん中に、能舞台があるなんて知りませんでした。
外観は一見モダンで、街の中の教会風
(というか、他の宗教でもなんでも良いのだけど
なにか、そういう宗教団体の集会場っぽいイメージ)
東中野より、客席数も少なく、能舞台自体も小さい(と思う。
特に橋掛りは短く感じたのだけど?)
まあ、厳密には「研修所」なので、こぢんまりとしたものなのでしょう。
舞台外観

でも、靴を脱ぐ、という行為は、なにか気分をリラックスさせる面もあり
あまり多くない人数で舞台を囲んで、座布団!に座っていることで
舞台との親密感は高まったかも。
これが、千駄ヶ谷の国立能楽堂とかだと
ちょっと、畏まって舞台に対峙する感じもあるし。

今回、昼公演は一応完売とのこと。
当日券は調整して出せたら出すかも・・・とのお話でした。
席も「自由席」と謳われてますが、当日券で入った私は、
前売りで購入された方が優先、当日券の方は5分前まで
入場出来ないと告げられ、玄関で待機。
ちなみに、建物内部に入ると飲食出来る場所はないので
(そうとは知らず、退社後だったので軽食持参していた。)
お食事は、済ませてから、ご来場下さいませ。

尚、靴を脱いでの入場なので、着脱がややこしいものとか、
消臭に注意!お姉さんが、預かって下駄箱に入れて下さるので。
プログラムは500円。

浄瑠璃、良かったです!!
私はやっぱり歌舞伎でも義太夫狂言や
踊りも義太夫地のものが好きなので、胸の気持ちの良いところに
ストンとハマりました。

~続く~(あ~歌舞伎座の感想もまだだ~)


※りゅーとぴあの公式サイト
ハムレットスペシャルCMが見れます。
第一弾のマクベスから第四弾のオセローの映像も含め、
短いながらも非常に興味深い動画です。是非ご覧下さい。
今回のハムレットも、また一味違った音の使い方のようで
この画像見て、楽しみ倍増!!となりました。

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マクベス07 大阪公演観劇記

2007-04-25 00:52:11 | りゅーとぴあ能楽堂シェイクスピアシリーズ
 也子さん

こんばんは。
大変遅くなりましたがちょっと感想書いてみました。
(年度初めは通常業務以外のものがいろいろとあって
挫折しようかなーと思ったんですが、この演目は
好きなので、頑張ることにしました(^^;))

同じ作品を違う演出で観るのって面白いですね。
どっちが好きかは意見の分かれるところでしょうけれど
私は…06バージョンかなぁ。
(私の持ってるシェイクスピア劇ってイメージが
あんな雰囲気なので。)
今回07バージョン観て気付いたんですが、06の魅力って
「曖昧さ」にあったのではないかな、と。

王様が起きあがったら門番だったり、マクダフ夫人が
殺されてそのままマクベス夫人の侍女になったり、
小道具も笹が刀に、赤い布が血や縄になったりと
今、それが何であるか、観客がちょっと考える時間が
必要だった演出。(少なくとも、ニブ目の私はちょっと考える
ことがありました…(^_^;))
見ている者みんながそれを「○○だ」と共通認識するまでに
かかる間の曖昧な状態、それがあの作品全体に
まとわりついていて、その曖昧な雰囲気=不安定さに
なって、何とも言えない不気味な「ゴチックホラーな童話」的
空気を醸し出していたように思います。

何よりも前回バックミュージックとして使われていた
アカペラの歌声。
楽器が出す一定の音階ではなく、肉声の持つ揺れが
薄暗い能舞台に溶け込んでいて、善良な男だったマクベスが
あんな簡単に運命を転がり落ちていったのは、あの魔女達に
荒野で魔法をかけられたからだ、と思わせる空気が出来て
いたように思うのです。

今回の舞台ではそういった曖昧さがなくなり、予言によって
王への殺意を簡単に持ってしまったマクベス(=人間)の
権力への欲望とその心の弱さがよく見えるようになっていました。
二役されている役者さんも別人だと分かるような演出になっていて、
物語の筋が追いやすくなってましたし。
セリフも前回のようにドラマチックな抑揚ではなく、より心情を
伝えようとするような押さえたカンジで。
場面もちょこちょこ増えていて、話の展開が分かりやすかったので、
見やすい舞台だったと思います。
(でも…太鼓はこの芝居のテイストとちょっと違うような気がします…
あくまで私の好みですけど。)

ラストはやっぱり06バージョンのが好き(*^_^*)
無言・無表情で寄り添いながら歩く二人が何とも言えず
好きでした。
(いろんな事が想像できて面白かった。)
マクベス夫人待ちかまえバージョンもよかったけど、
二人で寄り添って歩く時間が短いのが残念。

こうやって見比べてみると、06は「劇」で07は「芝居」って感じがします。
(どう違うのか説明しろって言われるとちょっと困るんですが…
言葉の持つイメージというか響きからそんな気がして。)

ちなみに06のマクベスは「能」で、オセローは「狂言」なカンジが
しました。

07でMyハイライトだったのはマクベスが医者に夫人の容態を
「患者の具合はどうですか」と聞くところ。
愛しい人であり唯一の共犯者だったマクベス夫人が狂ってしまって
自分が味わっている地獄を共感できる人間がこの世に一人も
いなくなってしまった孤独感。
「患者」とよそよそしく呼ぶことで、自分が初めから独りきりで
この状況にいるのだと言わんばかりに振る舞って喪失感を
払拭しようとしてるみたいで、辛いなぁと。

と、まあ、こうやって去年の舞台を思いだして比べてると
06バージョンが観たくなってしまいました。
再演(再々演?)してくれないかなー。

【おまけ】

去年のオセロー観てて思ったんですけど、
オセローはホントにデズデモーナのこと愛してたんでしょうか?
ま、若くて綺麗な女、って意味では好きだったと思うんですけど、
彼女自身を愛してた、というのとは違うような気がして。
なんか、自分を有色人種と差別した白人への仕返し、みたいな
気持ちがあったように思うんですよねー、あの結婚。

男達は当然の如くに彼を「白人ではない者」として差別し、
ムーア将軍と呼ぶ。
そして愛しい妻でさえ、彼のことを「私のムーアさま」と呼ぶ。
名前ではなく人種を名前代わりに呼ばれるのはあの中で彼だけ。
違う種類の者だと日々呼ばれ続ける彼が、白人の中でも
取って置きの女を自分のものに出来たら、いい意趣返しになると
無意識に思ったとしてもおかしくはない。

デズデとの結婚を許可してもらうために事の成り行きを語るシーンで、
彼女が自分の生い立ちや波瀾万丈の人生に興味を持っていると
気付いて彼女の涙を誘うように話をしてやった、と言うところ。
これは意図的に彼女を落とそうとしていた、って読めないかと。
お互いに尊敬してる、みたいなことをデズデのお父さんに言ってたけど
それならなんでそんなテク使ってるわけ?みたいな。
(あのオセローのセリフを聞いて、ちょっとオセローがイヤなヤツに
思えました。)

そうなると、オセローは彼女のパーソナリティを愛してる訳ではない
から、ちょっと唆されただけであっさりその言葉を信じてしまう。
それは彼が真にデズデを愛していないから。
結婚できたのは、彼女が自分の求婚を受けるように、人生譚を
おもしろおかしく聞かせて、彼女の気持ちをミスリードしたと
分かっているから。
オセローにとっては、「結婚した」のではなく「結婚できた」だった。
だから、オセローは彼女から本当に愛されているとは思ってない。
なので、彼女の浮気話を簡単に信じてしまえる。
そして、簡単に殺してしまった。

そんな差別され続けた男の身勝手な復讐話、ってカンジがしました。
(ごめん、シェークスピアさん。こんな感想で。)

【余談】

オセローの幕開き、デズデとの秘密婚のシーンで、悪霊が
ハンカチ開いて見せるところ。
白地に赤のシミが付いてるの見て、「え、バー○ンの証?!」と
ビックリしてしまいました。
…イチゴの模様だったんですね……

えー、お後がよろしいようで。

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マクベス07テレビ放映情報

2007-04-05 23:07:30 | りゅーとぴあ能楽堂シェイクスピアシリーズ
って別枠にするほどでもないのですが(詳細は、ほとんど不明)
東京中日の4月4日にNHKの収録が昼夜とも入ってました。
まあ、どっちか出来の良い方(笑)を使い、
ちょっと差し替えたいところ(爆)用、
念のため用の二回撮りなのでしょう。
こうなると、生放送って、楽かもね。やり直しも編集もなく
もう、そのまんま、出たとこ勝負(なの?)

放映日未定。でも、7月ころかも、とのスタッフさんの言質あり。
自分で、芸能花舞台ですか?とふってしまってから
ちゃう、40分(強)番組じゃ無理っ、と自主ツッコミ。
あ、芸術劇場とか、そっち系ですよね?と再確認。
明確な回答は頂けませんでしたが、とりあえず、
芸能花舞台ではないと思います。。。

りゅーとぴあ能楽堂シェイクスピアシリーズ「マクベス07」東京公演 3

2007-04-05 22:51:50 | りゅーとぴあ能楽堂シェイクスピアシリーズ
2007年4月5日(木)国立能楽堂 脇正面

【出演】
市川右近市川笑也菅生隆之谷田歩、市川喜之助、
河内大和、栗田芳宏、山賀晴代、市川猿若
横山道子、田島真弓、横山愛、塚野夢美、住田彩、塚野星美
藤間紫(特別出演)

◇作/ウィリアム・シェイクスピア
◇翻訳/松岡 和子
◇構成・演出/栗田 芳宏
◇衣裳デザイン/時広 真吾(リリック)
◇音楽監督/荒井 和真◇ヘアメイク/佐藤 圭◇小道具/後藤 信子
◇衣裳/山田 志麻◇音響/武藤 竜也(りゅーとぴあ)◇照明/大倉 勝茂(りゅーとぴあ)
◇舞台監督/やまだてるお(モモ プランニング)


え~まず、東京楽は何か特別なことが起こるのか?
と期待されている皆さまに(←いるのか?)ご報告。
通常のカテコの後に、もう一度。
特別なカテコ演出というのはなくて(まだまだ、公演続くしね)
全員揃ってのご挨拶を再度繰り返したのみ。
でも、1分でも長く、劇空間を共有出来るのは嬉しいので
この「もう1回」あって良かったです。
栗田さん、上の着物脱いでましたのでね(笑)、
本来は通常のカテコで終わる予定だった?

3日目にして、過去の幻影(笑)に囚われない視点で
一番、落ち着いて(自分が)観劇出来た。
06より、ある意味普遍性のある創り方になっているかな、とも感じた。
海外に持っていくなら、やっぱり06バージョンがいいな~と
個人的な嗜好では思うけれど、今作の方が、ストレートに伝わり易いかも。
役替わりのところなども、門番はやはり目の前で替わるので
イマジネーションの共有がないと難しいけれど、
マクダフ夫人から侍女―は、今回はいったん引っ込むので
初見の人でも混乱は少ないかも。
マクダフ夫人&息子役=魔女役のあたりも。

太鼓使用はどうでしょ、栗田さんがハマっちゃって好きなのかな?
釜でいろんなモノ(←モノって…)煮ちゃうあたりのリズム、
オセロー時の、「狂言」やっていたところと、似てません~?
太鼓を取得するだけでも大変なのに、その上芝居もしている
魔女っこたちは素晴らしいですが、実は太鼓、音を聴かせる以上に
音が止まったときの「間」の方がより際立っていた。

ヘカテは出番も科白も増えているけれど
本当に要となるところだけでいいかな~と思う。
ラストも、6人従えず、ヘカテだけの前回版が良かった。
う~ん、あと、マクベスの兜取るところは中央じゃなく
目付柱と対峙する位置で、
マクベス夫人が迎えに来るバージョンのが好きです。

絶対科白変わってるところあるよな~と思っていたけれど
やっぱり今回の方が、戯曲全般をカバーしています。
でも、前回にはなかった科白(センテンスや単語)がある!
とは、思ったのですが、ボリュームが増えた、って感じは
あまり、しなかったんですよね。
役者さんの科白術がこなれているから、それを感じさせなかったのかしら。
昨日の観劇では、後半の右近さんの科白が
一部説明的っぽい印象だったのだけれど、
今日は、「状況」でなく「心理」が深く伝わってきて良かった。
笑也さんも破綻なく安定していて良かったです。

前回は笑也さんも、ここで張らなくても・・・
といったあたりで、結構、ヘンに科白を張り上げるところがあったけれど
今回、そういったあたり、ほとんど改善されて
(たとえば、「猫そっくり」のトコとか
前は、マクベスに対して怒鳴りつけるように強く言っていたけれど
今回は、諭すようにサクっと言ってます。)
笑也さん自身、科白の文言の理解が深まった分
私たちの耳にも、引っかかることなく入ってきます。

複雑さを増しているのは、マクベスがバンクォーの姿を見たと
恐慌をきたしてしまった宴会(&宴会後)の場面で、
狂態のマクベスを庇護しようとしていたはずのマクベス夫人なのに、
いつしか、夫人の精神の方が病みだしていってしまう・・・

どちらの精神の方が強靭なのか、或いは脆いのか。
どちらがどちらを庇っているのか・・・

昨日の投稿に書いた「能舞台から降りてよいのか?」は
実際の能の演目でそういう演出があるかどうかは不明ですが、
舞台の使い方としては「降りる」はありだそうで、
リア王の演出でも使っているとか。
ただ、降りて履物を履いて通路を歩く、
というのは規則だそうで、一度降りたら
舞台には上がってはいけないそう。
(リア王の時は、足袋を履き替えるという演出を取り入れ
再度、舞台に上がったそうです。)

納得!!

ルールとしてどうなっているのかは知らなかったのですが、
以前「英語で学ぶ能狂言」というレクチャーに参加した時に
お能のお稽古用?の舞台に上がれるということで
「白足袋持参」の念を押された経緯から、
何か、能舞台に乗るためには、制約があるのだろうな~と
ぼんやりした記憶があったので、「草履かよっ!!」(笑)と
ツッコミつつも、絶対、栗田さんがこんなダサい演出つけるワケない、
と、よんどころない事情があるのだろう~とか、思ったのでした。

―続く―

あ、追伸。栗田さん、どうして今日お団子(頭上に・笑)なかったの?
でも、私、このストレートヘアーの方が好きよ。

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りゅーとぴあ能楽堂シェイクスピアシリーズ「マクベス07」東京公演 2

2007-04-05 01:54:04 | りゅーとぴあ能楽堂シェイクスピアシリーズ
2007年4月4日(水) 国立能楽堂 正面

【出演】
市川右近市川笑也菅生隆之谷田歩、市川喜之助、
河内大和、栗田芳宏、山賀晴代、市川猿若
横山道子、田島真弓、横山愛、塚野夢美、住田彩、塚野星美
藤間紫(特別出演)

◇作/ウィリアム・シェイクスピア
◇翻訳/松岡 和子
◇構成・演出/栗田 芳宏
◇衣裳デザイン/時広 真吾(リリック)
◇音楽監督/荒井 和真◇ヘアメイク/佐藤 圭◇小道具/後藤 信子
◇衣裳/山田 志麻◇音響/武藤 竜也(りゅーとぴあ)◇照明/大倉 勝茂(りゅーとぴあ)
◇舞台監督/やまだてるお(モモ プランニング)

引き続きネタバレ中

能舞台
国立能楽堂座席

前回のマクベス06では、取りあえず良い(高い)席を取っておけば
大丈夫だろう~と、初観劇の新潟では、すべて正面を頼んでいたのですが、
実際、客席に座ってみると、1000円安いのに(笑)
脇正面の方がなんだか美味しい席のような気がする~との記憶により、
07は東京のみですが、脇正面2枚、正面1枚購入。
が、すでに新潟遠征チームから、今回は正面だよ!との報告もあり
本日、正面席に着席し、確かに正面を正面として(笑)創られている事を確認。

橋掛かりに太鼓が並ぶので、必然的に役者さんの居所も変わり
中央での芝居が多くなったかな。

気になっていた、客席降りしたバンクォーは何処まで歩いて行くのか!?
も、よく分かる席でした!!
マクベスの「消えた」の科白のタイミングに合わせ、2扉へ消え込み~。
会場によって通路の長さも異なるでしょうから、
科白のテンポと距離を、都度、チェックされるのでしょうか。

玉砂利を水の見立てとするなら、水上に立ったバンクォーが霊力で
水を分かち出来た通路を歩いて行く~みたいな、イメージ(妄想とも言う)
を抱いたんですよね~。なので、十戒。
或いは通路自体も水路とするなら、船弁慶の知盛チックなイメージも沸き立つ。
あの、階(きざはし)を降り、通路を歩いていく姿が、
いかにも異形の様相で、良かったのだけど、
昨日の脇正面からの観劇では気づかなかったが
すでに、開演前から、階降りたすぐの玉砂利の上に、
草履が用意されているのを目撃したのは、ちと、興醒めだった^_^;

死者に履物は要らないよ~と思った。
階降りて、“履物を履く”行為は、超リアル、現実的に思えて
昨日この演出を目撃してビックリしたのとは、違うベクトルでビックリよ。
お能の舞台は色々ルールが多そうなので、
通路を歩いた足袋で、再度、(神聖な?)舞台に上がってはいけない、とか
何かの事情でそうなったのかしらん。
或いは単純に谷田さんの足の保護?(笑)
いや~玉砂利気持ちいいと思うよ~。足ツボ健康法。

と、その前に、殺された後、あんな風に頭部を下げているのも
前日の席からは見えてなかったので
これは、実際、ホント頭に血が上って眩暈しないかしらん~と思いました。
この場は、バンクォーがすぐ蘇れるように?皆さん、まきましょう(笑)

それから、今日、正面で良かったのは、魔女6人の出端。
彼女たちの整然とした動作や、それに伴う衣装のライン、鬘と化粧など、
全体的なバランスを橋掛かりから正面に来る間まで、じっくりと見れた。
あと、楽器の音が、正面の方が綺麗に聴こえた。特に太鼓。

と書いたあたりで眠―続きます―

追伸:初日は、加納さんや植本潤さん(好き)など
役者さんの来場も多かったようです。
私は目撃(!)しませんでしが、亀ちゃんも来ていたそうですね。
今日は、常盤貴子さんが目撃されております(笑)

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りゅーとぴあ能楽堂シェイクスピアシリーズ「マクベス07」東京公演 1

2007-04-03 23:55:25 | りゅーとぴあ能楽堂シェイクスピアシリーズ
2007年4月3日(火)国立能楽堂 脇正面

【出演】
市川右近市川笑也菅生隆之谷田歩、市川喜之助、
河内大和、栗田芳宏、山賀晴代、市川猿若
横山道子、田島真弓、横山愛、塚野夢美、住田彩、塚野星美
藤間紫(特別出演)

◇作/ウィリアム・シェイクスピア
◇翻訳/松岡 和子
◇構成・演出/栗田 芳宏
◇衣裳デザイン/時広 真吾(リリック)
◇音楽監督/荒井 和真◇ヘアメイク/佐藤 圭◇小道具/後藤 信子
◇衣裳/山田 志麻◇音響/武藤 竜也(りゅーとぴあ)◇照明/大倉 勝茂(りゅーとぴあ)
◇舞台監督/やまだてるお(モモ プランニング)

ネタバレしますよ~

昨夜から、何故か自分が緊張で胃痛。更に本日腹痛も併発。
勤務先の医務室で薬を貰い(しっかり「夜の分も下さい」と^_^;)
準備は万全だったけど、体調は不良のまま観劇に臨みました。

ぶっちゃけ、好悪で言えば、私は前回の演出の方が好き
魔女たちの√毒蛇に傷を負わせても~ の唄、聞きたかった~。
(DVD買いましょう>自分)
バンクォーやマクダフ夫人に与える死の造形も前回バージョンの方が
プリミティブな怖さがあって好きだな~。

今回は、魔女たちは、ほぼ下座担当です。打楽器メイン。
前回使用のオルゴール(歌舞伎の)はなくて、
あの“時のネジ”を巻く感じも好きだったんだけどな~。
雷鳴のSEも無くなって、ホント、彼女たちの奏でる音のみで
構成されています。役者としてより奏者としての比重がかなり大きい。
しかし、何をやっても、きっちりトレーニングされ
そして、その成果が十二分に発揮される、
彼女たちの、安定したパフォーマンスは相変わらず素晴らしいです
ただ、ずっと橋掛かりで音が鳴っているので
脇正面の橋掛かり側のお席の人は、
科白の聞き取りに影響があった模様(私は中よりの脇正面で特に感じず)
そういう点、やっぱりオリジナルの能では、後座と地謡座に音関係を固定して、
全体に楽器や謡を聴かせながらも、客席の邪魔にならない響きを
生み出しているのかもしれませんね。
(事実は不明ですが、個人的見解↑↑)
“定石”というのは、マンネリへ通じる場合もあるかもしれないけれど
手法が極められた結果、でもあるのでしょう。

「マクベス07」は「06」(←でいいの?)、と比すると
とても、シンプルになっている、削ぎ落とされている感じ。
役者さんたちも、科白術がより自然体になっていて、
前回ともすれば張り気味で、
大声選手権(笑)のようになってしまっていた部分も改善され
落ち着いて聴かせていました。
特に、マクベス夫人の笑也さん、大改善!ですね。
口はばった言い方で恐縮ですが、よく科白が咀嚼されてました。

手許に松岡版がなくて(あっても、舞台上で語られた科白すべて
記憶しているワケではないので^_^;)
具体的に、この科白・この単語って列挙出来ませんが、
06の時には、使ってなかった語彙やセンテンスがあるように
思ったのですが・・・。マクベス&マクベス夫人。
バンクォーもカット部分あり、ですね。

ま、冒頭で告白(笑)したように、比較するなら、
06の演出の方が好きなワタクシですが、
栗田さん、凄いな~!!と思うのは、同じテキストで
このように違うミッションが提示出来るということ。

そして、何よりぶっ飛んだのは、死んだ後のバンクォーが
能舞台を降りて、玉砂利踏みしめ(これ、“水”の意匠なんですよね?
「十戒」かよ!!って思いマシタ~)客席通路歩いて行ったことです!!
いや~お能のこと良く知らないし、最近では、スーパー狂言なんかも
あるように、お能の世界も斬新な試みはあるようですが、
能舞台から客席降りってありえるんですか~!?
たぶん、伝統的な能関係者の方がコレ見たら、
三人くらい即死するんじゃないか?と思うくらい驚きました。

バンクォーがわりとあっけなく(当社比)殺されてしまったので
脱力していたら、その後がコレだったんで、
こりゃー1本取られた!って、胸の中で栗田さんに平伏。

衣装は、相変わらず、どこからこの生地探してくるのだろう~?と
デザイナーさんに詰め寄り小一時間(笑)問いたいような
さまざまなニュアンスを見せる図案と色彩で、
魔女が着物でない分、より全体的にモダンな印象。
まだ、プログラム斜め読みですが、時広さんと笑也さんの対談で
マクベスのときは「バロック」と語っていらっしゃいますが、
見るものの心をザワザワと泡立たせるような劇的な感じが
衣装からも伝わってきます。

・・・と書いたところで、すでに午前1時近く・・・(眠)
まだまだ、色々な感想があるのですが、本日はこれぎり~

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