ヤマトタケルの夢 

―三代目市川猿之助丈の創る世界との邂逅―
★歌舞伎・スーパー歌舞伎・その他の舞台★

初演のヤマトタケル製作秘話

2012-06-10 09:22:39 | ヤマトタケル
ヤマトタケル報告白書 1
ヤマトタケル報告白書 2

三代目猿之助さんファンには、「猿キチ」と言われる熱狂的なファンも多かった。
ミーハーかつ、でも知的。分析力や考察力にすぐれた、ファン誌「翔」の製作グループの方々もまた
素晴らしかったな~。WEB版はその一部しか垣間見れませんが、よろしければ
『翔・猿之助ファンの広場』もお尋ねください。
さまざまな三代目の秘話が読めます。

亀ちゃんも、亀ちゃんなりの苦労の道があったとは思うけれど
こうして広く受け入れ体制の中から始まっている四代目の道と
過去、古典の新演出やスーパー歌舞伎が、当時の多くの梨園関係者や幹部役者から
批判の声があがったりしていた中―宙乗りも「猿の犬掻き」と言われたり―
(それを言った幹部役者さんのお孫さんが宙乗りをする時代に!)
そういった苦難の中から、多くの作品を蘇らせ創り上げていった
三代目猿之助、現猿翁さんのことも探訪してみて下さいね。

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今回のヤマトタケルあれこれ 2

2012-06-10 08:54:59 | ヤマトタケル
音楽は基本、長沢さんの日本音楽集団のものに戻してます。
もっと、懐かしい感じがするかな?と思っていたけど
音源編集したのか(いえ、したでしょう)
結構、デジタル感溢れる音になってました。
初演時、三代目猿之助さんが、演奏者の前で所作をしながら
間やイキをあわせて音を撮っていったあの感覚が
ちょっと薄れているような気もする。
芝居自体がテンポアップしているから、そう感じるのかな?
まあ、初演頃は、午後10時近くまで上演していたんですもんね…

今回もお稽古自体は少ない時間で
古典・スーパー歌舞伎と仕上げていったようで
初日口上、亀ちゃん…じゃなくて四代目猿之助さんも
「三時の稽古はおもだかや」(←文明堂の昔のコマーシャルをもじって。
三代目がよく言っていた。)と言っていたので
現在、上演時間は短縮ですが、お稽古は大変だった模様。

直近の上演と比べても、大きく変わったのは
みやず姫さんち(笑)
道具立て、婚礼ダンス(笑)※婚礼箪笥ではありません。
などなど。やたら料理は豪華になっていたような。
鯛や海老が大きかった。(そこ?)

伊吹山への転換は以前のバージョンの方が好き。
婚礼ダンスと不協和音的に現れる
鬼たちのシルエット。
今回版は、シルエットじゃなくて
いきなりな感じです。


冒頭、タケルのセリ下からの登場は
ぱーっと華やかな、いかにも主役登場な雰囲気があったのに
初日見て、その感覚が物足りないなーと思ったのは
口上ですでに、その姿を観ていたからかもしれない。
オープニングの古代へいざなうような幕、紗幕が次々と上がり
いよいよ芝居が始まり、主役登場!!という
一連の流れはとてもよく出来ているから。

夜の部ヤマタケも劇中に口上を入れると最初
発表があったとき、
芝居の流れや舞台の転換からいったいどこに入れるのだろう?
と思ったけれど、さすがに「途中」には入らなかったのね。
もちろん、口上も嬉しいサービスで楽しんでますが
その分、前述のタケル登場の高揚感は(あくまでもワタシの個人的な感覚)
減ったかも。


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今回のヤマトタケルあれこれ 1

2012-06-08 23:46:29 | ヤマトタケル
最後の最後に、あれ~?!と思ったのが
カテコでの中車さんというか帝の所作。
墳墓から亀ちゃん…じゃなくてタケルが出現し降りてくるときに
帝がこう手を掲げるようにしているの。

このカーテンコールはまだエピローグでもあると思うから
タケルより位の上な帝は、凛として佇んでいて欲しいのね。
そして、タケルが跪き、初めて父と通じ合ったかのように手をとる…
なので、帝に「さあ、タケルの登場です!!」みたいに
タケルを示して欲しくないのね。

これ、前はやってなかったよね?
今回、初めて、ん?!と思ったということは。

ここがすでに、もう芝居から離れていて
「座頭を迎えるんです」的な意味で
登場するタケル-というよりは、そうなると新猿之助の
健闘を称える-のであれば、降りてくる「新猿之助」に向かって
帝ではなく中車が手を掲げる・・・もありかもしれないけど。

ご覧になった方、どう感じますか?


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ヤマトタケル 中日劇場 遠征報告1

2008-06-29 21:55:40 | ヤマトタケル
・・・と言っても、まずはご飯報告(笑)
このgooのブログは、画像を複数枚アップするのは、ちょっと操作が手間なので
基本、ミュージカル関連の記事を書いている、もうひとつのブログの方に掲載。
こちら

おもだかファンには御馴染みの、笑華屋家主、笑華さんが勤務される料亭で
ランチを頂いて来ました。笑華屋さんは「翔・市川猿之助ファンの広場」に次ぎ、
おもだかファンサイトとしては古いのではないでしょうか?
誰の贔屓に関わらず、現在もお付き合いのあるファン同士は
こちらの掲示板での出会いがきっかけ、という方も多いと思われます。
今期、ヤマタケでおもだかファンになった方、笑華屋さんの過去記事に
沢山のかつての舞台の感想が詰まってますよ~!

今まで、名古屋遠征では、栄界隈のみが行動範囲でしたが、
初めて中心街を離れお出かけしてみて、良かったです!
美人女将(お世辞抜き)と美人仲居(ちょっとお世辞・・・←ウソウソ正当に美人です)
のいる稲本さんへ、是非、お運び下さいませ!

ヤマトタケル最高!

2008-05-25 21:54:13 | ヤマトタケル
ヤマトタケル初観劇の方からの感想を頂きました。
友人の同僚の方の感想です。なるべく原文を損なわないように
劇場からリアルタイムに届いた言葉も伝えたいので
(友人の)携帯へ届いた文面、終演後の感想など混在のままアップ致しますね。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

『ヤマトタケル最高!』

こんばんは!yayaさん、ご無沙汰しています。
私が演舞場、博多座と遠征し、そして地元大阪の松竹座で
4回観劇したのを知っている同僚、25歳女子が
「私もどんなんか、スーパー歌舞伎観てみたいです!」と突然言い出したので、
3等席だったら全体も見えるし、今からだと一等席はいい席がないからと
ネットで早速手配してあげると、23日夜の部、仕事を早退して観に行きました。

彼女はもちろん歌舞伎もスーパー歌舞伎も全く観たこともなく、
劇団新感線の舞台は私が引きずり込んだみたいですが(苦笑)、
観にいくようになったところ。
歌舞伎の言葉も知らないけど、素直に観たまま
感じたままがいいかなと思い、
芝居に関しては予備知識は与えずに送り出しました。
私の歌舞伎初観劇は1998年松竹座のスーパー歌舞伎「ヤマトタケル」
それまでは、生の舞台のお芝居も観たことがなかったので、
幕間がどれぐらいとか何も知らずに観に行ったため、
緊張して舞台に集中できなかった経験から、
幕間の時間と食事のことだけは教え、オペラグラスを持たせて、
「職場はまかしとき!」って送り出したんです。

第一幕が終わった幕間にいきなりきましたぁ
「ヤマトタケル、最高、最高、最高、最高です!
無茶苦茶いい席ですし、オペラグラスのお陰で、
ヤマトタケルのあの汗をリアルに観ることができました!
背中を刺される赤い顔の喜猿さんよすぎです!!
もう一回来たいぐらいですってか、まだ終わってないのに。
隣のおばさんが、サイン入りのパンフレットで
説明してくれている最中でございます・・・。ひぃー、ひぃーっ!」
と意味不明な擬音語までつく興奮がリアルに伝わるメール到着!

第二幕終了後、「最後の休憩中です!」とまたまたメール。

「私は本当に幸せ者です。教えていただくもの全てが初めて観る体感するもので、
感動感激まで。いいものはどの舞台でも本当によいですね。
この長時間これをこなすのは体力勝負なのがわかりました。
ただ座って観劇しているだけの私がそんな風に思うんですから役者さんは
すごいです。迫力満点でした。」と当日のメールはここまで。

翌日研修で一緒だったので興奮冷めやらぬ
様子で「よかったです~」と言ってました。
それから今日もメールが着ました。

「手放すなと言われた剣を持って、
怖いもの知らずで堂々と立ち向かっていくヤマトタケル。
でも、最後の命が燃え尽きる寸前まで、ヤマトタケルの心、
『故郷の大和に帰りたい、早く父のもとに帰りたい』と
実の親の愛を求める姿に心うたれました。
場面転換のよさ、メリハリある照明にカンカンという音(←ツケの響きですね)
舞台が真っ暗になりスポットライトがあたるところは
ハラハラドキドキしながら拍手をおっくり続けました。」

そうですよね、この素直な表現。
見得を切る瞬間。一瞬の静寂は、観る者をぐっと引きつける、
そして大きなツケの音とともに役者が見得を切る、
それは歌舞伎を初めて観る者にとっては、全く初めての演出。

彼女の息をのむ姿が目に浮かびます。

そして、つづけてメールにはこうありました。

「拍手のタイミングは周りの雰囲気にあわしただけで、
まだ間がつかめていないのですが。
第3幕の伊吹山の恐ろしい鬼のような顔の神や衣装には目を奪われました。
オペラグラスで細部は見れたのですが、3階からでも華やかさはわかり、
衣装にあれだけ凝っているのも見所でした。
伊吹山の神々を退治して大和に帰る!
大和に帰りたい、羽がほしい、いっそ鳥になって
大和へ飛んで帰りたい。羽があればいいのに・・・というセリフには、
いつの時代にも親の愛を求める気持ちは伝わってきます。
他の観客も驚いていましたが、役者さんの宙返りや
器械体操並みの動きにはただただ驚きの連続です。
右近さんだけでなく素晴らしい大勢の役者さんが
出演していて本当に見応えがありました。」

こんな感想を寄せてくれましたが、
私が98年にヤマトタケルを観た時は、
「兄橘姫の笑也さんがきれいやなあ」という印象が残ったものの、
「天翔ける心」どころかよくわからないままに観終わった私は、
感性が鈍かったなあと今思い返せばお恥ずかしい限りで、
新鮮な感動を素直に伝えてくれて、ありがとうって本当に思いましたよ。

歌舞伎の用語を知らなくても、中国から参加している
役者さんがいることを知らなくても、舞台からたくさんの感動を受けた、
そして興奮して感激した様子は、贔屓としても本当に嬉しいし
一人でも多くの人に観てもらいたいです。

22年前に作られた作品だけれども、普遍的な命題にも、
作品を流れる一貫した哲学も。
舞台の演出の素晴らしさも、大胆かつ豪快で豪華な衣装も、
とてもよくできた作品ということを再認識しました。

松竹座の千穐楽ももうすぐ。いよいよ4か月のロングラン
公演も最後の中日劇場へと移ります。

松竹座でマイ楽だった私は、もう一回観たい
いや筋書きにもあった猿之助さんが「ヤマトタケル完全版」と書かれていた
「ヤマトタケル」を観に出かけようかと、
彼女の感想を読みながら思っているところです。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

いや~私も、こんな素敵な感想を頂いて、メチャクチャ嬉しいです。
長く観ていると、どうしても、ああじゃらこうじゃら能書き付きな
感想になってしまったり、今、目の前の舞台ではなく、
過去の舞台と比較してしまったり。(←まあ、そういう楽しみ方もあるのですが)
でも、今期ヤマタケ、MY初日@演舞場
私もあらためて、なんて良く出来ている舞台なんだろう~って、
ある種新鮮な感動もあったから、その、ハァ~~っと心捕らわれる気持ちも
心から理解出来ます。松竹座もいよいよ楽ですね。
名古屋遠征まで、あと一ヶ月余。じっくりと待つことにします。
(あ、チケットは先日到着)

祝☆ヤマトタケル通算800回上演&観客動員百万人達成

2008-05-16 22:08:10 | ヤマトタケル
今、笑也さんのブログで知りました~
(そして、タイトルそのまま、引っ張ってきました・笑)

2008年5月15日夜の部で、通算800回上演、
そして、2008年5月16日昼の部801回目の公演で、
観客動員百万人の記録を達成とのこと。
ご出演の皆さん、関係者の皆さん、そして、猿之助さん!!
おめでとうございます~!!
百万人目のお客様となったのは、昼の部をご観劇のご婦人だそう。

スーパー歌舞伎が誕生して22年。30年40年と続いて行くと確信してます。
私も50年までは頑張りますよ~!!
今、バリバリ観劇している熟年の方々を思うと、私も白髪になっても、
多少、耳が遠くなっても(?)、劇場通います。

スーパー歌舞伎皆勤の笑也さんのみやず姫800回は、
95年の特別マチネとの兼ね合いにより、18日夜の部だそう。
駆けつけられる方は是非劇場へ。
祝電、祝花?、祝砲(←それは無理)随時受け付け中~(笑)

ヤマトタケル 博多座

2008-04-21 23:04:52 | ヤマトタケル
2008年4月13日昼の部C席3階・4月14日昼の部 A席1階

遠征よりすでに一週間…月日の経つのは早いもの…としみじみ。
え~、一応というかまぎれもなく(?)市川笑也バースデー観劇です。
本人もブログで書いているように、実(生まれた日)バースデー13日
公式(戸籍上)バースデー14日に併せての観劇。
遠征の皆様お疲れ様でした。
いや、ホント、私がお顔の分かる範囲でも、東京・名古屋・大阪
(そして当然地元博多)から、13日はもとより、ど平日の14日
会社はどうなってるの~(爆)年度初めのこの多忙な時にズル休み…
じゃなくて、貴重な有給(のハズ)を消化頂きありがとうございました(笑)

今回は、舞台そのもの以上に、人との出会い(というか再会)や
終演後の時間が楽しかったな~(そこ?)

舞台は、まず、猿之助さんが『スーパー歌舞伎座』と仰っていた
「博多座という劇場でのヤマトタケル観劇」の気持ちが自分の中にあり
(もちろん、博多座での初スーパー、三国志「関羽編」も観てはいますが。
一ヶ月で3、4回?遠征したような。これはこれで、凄い想い入れ
がある作品でしたが。)
いいだろうな~とは思っていたけどやっぱり、照明と音響が良かった!
音響という点では演舞場が最悪かな。中日・松竹座などとも比して。

オレンジというよりは、橙色と云いたいような光が
凄く柔らかく温かみがあって、全体的にまろやかな感じでもあり、
(この光径の結構大きいライト、レミの時も効果的だった~)
舞台が近いからか、舞台面が明るくも見え。
そして、オープニングから聖宮のライトカーテンの光線が長いようにも
感じたのですが!!目の錯覚?凄いギリギリ目の前まで光が届くようなイメージ。

私が遠征した日程だと、演舞場一ヶ月終え、
博多座開けても二週間になろうかといったところですから、
今回初参加だったり初役だったりする出演者の方々も
芝居が身体に馴染ん来た、ちょうど良い頃合なのだろうとは思うのだけれど
逆にちょっと、ウケに入ろうとする部分があり、
私は、あまりそういうのは好きではないので、目撃すると引いてしまう。
何か、芝居のスケール感が損なわれるような気がして。

あと、非常にびっくりしたのは、三幕
タケルが「杖などつけるか~」と叫んだところで、笑いが起きたこと。
この日(13か14日どちらか)だけが特別なのかと思ったら
地元でリピートしている友人によると、他日でも声上がる日があるとのこと。
いや~驚きました

13日はほぼ満席?14日は平日のせいか、2階の中途半端に高い席に
空席が見られました。(ついつい客入りまで心配してしまう、ファンのサガ)
今回の集客が良ければ次に繋がりますからね~。オグリやカグヤも観たいな~。

というワケで、帰京してみれば仕事倍増。
折を見て、ボチボチ書き足していきます。(←いつ?)

ヤマトタケル 東京公演短感想

2008-04-06 22:14:53 | ヤマトタケル
そうそう、ヤマタケの感想を書いていないのだった。

幕開け、過去も都度力説(笑)したような気がするけど、本当に素晴らしい。
初演時、初めて観てびっくり仰天したであろう客席の衝撃と驚愕。
数年ごとに何度観ても新鮮な驚きを持って迫ってくる。
そして、そのそれぞれの時、初めてこの舞台と邂逅するであろう観客の心を
捉えて離さない(よね?)

廻り盆も、大ゼリも、既知の何度も使われてきた手法。
このシンプルな組み合わせが、何故、こんなにもインパクトを与えるのか。

そして、場面展開が、ホント、巧みでスムース。
この聖宮から、大碓命の館、そして、兄殺しの慟哭から
一瞬の間で、元の聖宮になるところなど、嘆く小碓命に気持ちと視線が
集中しているところ、ぱっと転換するので、やはり、観る都度軽く驚嘆。
花道を使ってる間や幕前芝居の間にセット変えしてるとかは、
まだある程度、素人の理解の範疇だけど、こういうあたりが本当に凄い。
特に、一幕は非常に良く出来てると思います。
あと、三幕の尾張の国造の家(みやず姫宅)から捌けて、伊吹山になる場面。
華やかな婚礼の祝いの背景に山神達の姿が浮かび上がり、凶兆を示す。
でも、私はこれ以前に、みやずの父がタケルに帝からの命として
伊吹山征伐を伝えるところが、真の凶兆、不穏への導入と感じているので
その後の婚礼ダンス(?)の音楽も、いつも歪な響きに聴こえてしまう。

大詰め、タケルの陵墓の場面(三幕四場:志貴の里)も
多くの色彩の氾濫の後、静謐で清浄な雰囲気が際立ち美しいですよね。
豪華で美しく温かみがあり、そして、寂寥感も含むような白。
紗幕が上がり、後ろ向きの時には兄姫の袖で隠されていたワカタケルの出現、
同時に照度も上がり、視覚的な美しさに息を呑むと共に胸も打たれ
非常にドラマティカルな一瞬。

もう、この感動・衝撃を、一人でも多くの人に伝えたいが
言葉やDVDでは、やはり限界が。
実際に、生のライブの舞台を観て頂きたいです。

キャストについては、まず、大きく変わったのが段治郎さんかな~と思ってます。
MY初日かつ段治郎タケル初日に観たとき、前回のような「トランス状態」(笑)
な部分が無くなったな、初日だからまだ押さえている感じなのかな~と
思ったけれど(中間観てませんが)楽でも、そんな印象だったので、
少し、俯瞰して芝居出来るようになったのかな?と。
右近さんも「ミニ猿之助」から乖離して、
右近さんのタケルになってきたような気がする。
観てる自分の心の持ちようもあると思うけれど、二人のタケルを観ていて
あまり、猿之助さんを投影しなくなった。
もちろん、記憶として場面ごと、猿之助さんはこうだったな~と
蘇るものはあるけれど、それぞれの演技の質として、
重ねて観る感覚が私の中で減少したかな。

右近タケヒコは、凄く包容力のある感じ。
段治郎タケヒコは、ともすれば、窮地に陥ると一緒に困ってしまう(笑)
ようなイメージもあるのだけど(スミマセン、私の勝手なイメージです)
それぞれ、違いが面白いです。

今回、個人的に、印象的だったのは猿紫さんのヘタルベ。
最初にスッポンからせり上がって来たのを目撃した時、
あ~綺麗な拵えだな~と思った。目ハリの入れ方が上手い!!
蝦夷の子だけど、品があって宮廷の子みたい(笑)
いえ、お芝居も良かったです。大仰なことはしないけれど、
心がよく伝わってきて。
他からも、猿紫さんのヘタルベいいね~って声、結構、聞きます。

猿弥さんの帝は、前回もチラっと記した通り。
冒頭、あまりにも違和感なかったので(居住まいや台詞廻しなど)
6日夜幕が開いても、昼と代わって夜は猿弥さんの帝だわ~というのを
すっかり忘れていたくらい。で、二言くらい台詞聞いて、あ、そうだ
夜は猿弥さんだ~とあわてて双眼鏡で覗いた次第。
そしたら、さすがに、顔が若かった~!!(笑)

喜猿さんの熊襲弟タケルは健闘しているけれど
名譲りから落入りまで、スケール感に乏しいのは否めない。
まあ、猿弥さんが良すぎたからね~。タケル喰っちゃう勢いでしたから。
まだまだ、これからですから頑張って下さい!!
衣装も重いが、役(責任)も重い?

何度読んでも面白い&興味深いので、初演時の制作秘話、
翔の『ヤマトタケル報告書』貼っておきます。

◆ヤマトタケル報告書 №1
◆ヤマトタケル報告書 №2


ヤマトタケル博多座開幕!!

2008-04-03 22:34:12 | ヤマトタケル
              ヤマトタケル博多座本日初日

すでに福岡支局より、カーテンコールに猿之助さんご登場の報告もあり、嬉しい限り
10日の後には、私も熊襲征伐(違)!に乗り込み!!樽投げの練習しとこ

追記:おお!博多座仕事早っ!!すでにカテコの画像アップ>こちら

ヤマトタケル東京公演千穐楽

2008-03-25 23:12:25 | ヤマトタケル
2008年3月25日(火) 新橋演舞場

カーテンコールに猿之助さん登場!!
黒のスーツに白のマオカラー(よく見えなかったけどスタンダードな
マオカラーとはちょっと違ったかも。襟元アンシンメトリーな切り返しも
あったような?)3階から双眼鏡で眺めていたので涙で曇って記憶曖昧です。
でも、いつもの!!猿之助さんのコーディネイトです。
表情も柔らかく、お弟子さんたちの舞台に満足そうなご様子。

通常のカーテンコールのあと
楽バージョンで、中央の段治郎タケルが、メインキャストを一人づつ
紹介し、それぞれ一歩前に出て客席に一礼。
兄姫はワカタケルにカニピース(笑)をさせていたのかな?
この時は双眼鏡外していたので詳細不明。
でも、コソコソっと何かワカタケルに呟いて、両手を耳の高さまで
上げさせたように見えた(以前のヤマタケのカテコでもしていた。)
そして、舞台中央奥の陵墓から、この日タケヒコだった右近さんが、
タケルの衣装に着替えて登場。段治郎タケルと握手。

その後、再度幕が下り上がると猿之助さんが中央に立たれていた。

やっぱり悲鳴があがりましたね。
私は絶対今日は出てくださると確信していました。
段ちゃんと右近さんが猿之助さんの左右の手を取り、
常のカテコで帝にするように跪いた。
段ちゃん泣いていたかな?猿之助さんの労いの言葉を受けて。

6日の観劇記も続くで終わってますが(^_^;)
博多遠征までには、演舞場の感想仕上げたいと思います。

8月ルテ銀は21世紀歌舞伎組で水滸伝なんですね~。
(情報解禁になり昨日?から演舞場にチラシ出ているそう。
横内さんのダイアリーには、ちょろちょろと情報が出ていたようですが。
↑私は読んでないのだけど、おもだかファンからの伝聞。
ミュージカル方面を観るようになり「情報解禁日」というのが
かなり厳密に守られているのを知りましたが、こちら方面は良いのかしら?)
横内台本、龍神伝のトラウマがあるので、なにか不安だ~。
ミニ三国志チックになってしまうのも嫌だなぁ。新機軸でお願いします。

2008年ヤマトタケル観劇記

2008-03-07 00:47:42 | ヤマトタケル
2008年3月6日(木) 昼の部・夜の部

【一幕】11:00~12:05(1:05) 16:30~17:35
休憩30分
【二幕】12:35~13:45(1:10) 18:05~19:15
休憩25分
【三幕】14:10~15:30(1:20) 19:35~20:55 

いきなり電車間違え遅刻寸前!!
東銀座から演舞場に行く道すがら、何故か長沢版の方の音楽が
脳内を流れていたけれど、正面玄関入ると、
当然、05年版からのテーマ曲が聴こえ、それはそれで、別の涙腺が
スイッチオンな感じでした。
着席した瞬間に最後の紗幕が上がり…

昼は、何故か一幕最後の、熊襲の館が崩壊する場面から号泣。
幕間も涙が止まらず、気を取り直そうと、筋書売り場の
おねーさんに、この何でも値上げのご時勢に値下げなの?!
素敵!とふってみたり(1300円!今までのスーパーの筋書1500円)
しかし、開いた筋書き読んで更に涙。
スーパー創造の過程に携わった、戸部さん、長沢さんの名前や
初演時にご出演で、やはり現在は故人となられた役者さんについて
触れられていたからでした。

ここまでで泣きすぎて体力使い果たした感じの観劇でしたが、
久々に観て、ホント、よく出来た芝居、演出素晴らしすぎ、
なんで、これを海外に持って出ないかな~!!と、
つくづく思っていたら、終演後会った友人も(彼女も初演から観てる)
同様のことを言っていて、やっぱりね~と思った次第。

ここ数年、歌舞伎以外の舞台も観るようになったけれど
「ヤマトタケル」演出、神!!
人の動かしかた、登退場が、素晴らしいです。

日付変更線もすぎ、明日も長時間労働なので続きはまた。

あ、でもひとこと。
夜の部、三役相勤めますの猿弥さん、お疲れ様です~!!
帝の声、所作はまったく違和感なし。
でも、さすがに顔が若かった~!!ヤンパパ!

追伸:今回筋書き舞台写真入らないそうです(博多以降は不明)



2008年 ヤマトタケルに寄せて

2008-02-01 00:02:31 | ヤマトタケル
歌舞伎美人 スーパー歌舞伎「ヤマトタケル」4ヶ月ロングラン公演!
記事を読んで、不覚にも(というか必然というか)泣けてきた(/_;)

22年前…
自分がどう生きていくのか、何も分からなかったけれど
(それは今も同じだが)
85年12月に猿之助さんの舞台と出会い
そして、翌86年、このヤマトタケルと出会って
自分の日常の中に「観劇」が、非常に大きなポジションを占めるようになり…

役者さん、それぞれのコメントの中に深い想いが汲み取れて
本当に、しみじみとしてしまった。

次代へ受け継つがれていくことの意味が等身大で提示され
そして、それを初めて納得し、受け入れようとしている自分を感じた。

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