ヤマトタケルの夢 

―三代目市川猿之助丈の創る世界との邂逅―
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芸術祭十月大歌舞伎:歌舞伎座【夜の部】

2005-10-09 00:51:39 | 歌舞伎
アート縁日の帰りがけ、招待券が手許に2枚ある、という友人の
ご相伴に預かり歌舞伎座夜の部を観劇。短感想です。
(引窓は途中入場となりました・・・)

『日高川入相花王(ひだかがわいりあいざくら)』は

初めて観ましたが、玉三郎さんは硬質さを前面に出して
人形振りらしさを極めている感じ。
船頭の薪車さんは、人形振りというよりは
操り三番叟のように糸に吊られてるっぽい所作だったかなぁ。

以前、妹背山の道行を人形振りで見たとき、
動きがマイムっぽい役者さんとか、ゼンマイ仕掛けの人形のように
見える方とか、なかなか“人形遣いの遣う人形”のように魅せる、
というのは、(口幅ったい言い方で恐縮ですが)
テクニックがいるな~などと、思ったものでした。

もちろん、実際の人形と同じようには出来ない。
猿之助さんがよく仰っている「(歌舞伎は)らしさの追求」、という事で
人形そのものと同様に動くのではなく
「人形振りらしく」動くというか・・・

時間のない方は幕見でも、ご覧になることをお勧めします。
演目・時間割@歌舞伎座ホームページへ
今回東袖から観たので、道具の捌け方とか、浪布の陰での
後見さんの仕事(!)とかいろいろ見えてしまい、それはそれで
興味深かったけれど、これは、やはり正面から観るのが良い舞台かな。

『河圧』

鴈治郎さんが、「鴈治郎の名最後の舞台はこの演目で」との
ご希望であったとか。その想いが昇華されているような舞台でした。
笑わせてホロリとさせて、そして、幕切れでは、その後のさだめを
予感させるような・・・

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