ヤマトタケルの夢 

―三代目市川猿之助丈の創る世界との邂逅―
★歌舞伎・スーパー歌舞伎・その他の舞台★

市川亀治郎×三響会特別公演~伝統芸能の今~ 2011

2011-04-26 18:23:28 | 三響會
2011年7月29日(金)<東京>浅草公会堂
       30日(土) <京都>京都国際ホテル
       31日(日) <愛知>ウェスティンナゴヤキャッスル
     8月 3日(水) <広島>福山ニューキャッスルホテル
        4日(木) <山口>山口市民会館
        5日(金) <兵庫>ホテルオークラ神戸
        6日(土) <福岡>大濠公園能楽堂
        7日(日) <熊本>ホテル日航熊本

この公演では、公演収益の一部がチャリティーに充てられる予定です。
今回は、例年の『がんの子供を守る会「ゴールドリボン基金」』のみでなく
「東日本大震災復興支援」「世界の子供にワクチンを」とのタイトルもあるようです。

◆詳細はこちら

以前も、もしかして掲載したかもしれませんが、
07年、CARE-WAVE AIDのチャリティに参加した際
以下のようなお話を聞いたことがあります。

1秒間に世界で380万円(←だったと思う)の
国防費だか戦闘費が使われている反面、
4秒に一人、ワクチンがないために子供が命を落としている。

また、世界には学校に行けない子供が数多くいる、と。
その理由はなぜか?との説明を聞く刹那、
私は、「貧困」とか「親の無理解による強制労働」
と云ったような答えを予測していたので
もっとも大きな理由は
『学校へ行く年齢まで生きることが出来ない』と聞き
その根源的な理由に、愕然としたことがあります。

ワクチンは20円で一人分買えるそうです。
(07年当時の案内)
ご都合がつく方は、ぜひ、お運び下さいね。



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「鼓の家」再放送と公演情報

2010-04-11 01:50:52 | 三響會
◆平成22年4月16日(金)15:00~
「ハイビジョン特集 鼓の家」NHK衛星ハイビジョン(NHKhi)
以前、拝見し非常に感銘を受けた番組です。是非ご覧下さい!!
◆平成22年5月31日(月)「歌舞伎囃子 音と舞踊の魅力」
【会場】日経ホール 昼の部:午後3時開演/夜の部:午後7時開演
【演目と配役】
<歌舞伎囃子>
 一番太鼓
 黒御簾音楽
  田中傳左衛門
  田中傳次郎
  杵屋利光・勝松社中 ほか
<長唄>
 羅生門
 綱館
  市川亀治郎
  片岡愛之助
  田中傳左衛門
  田中傳次郎
  田中佐太郎
  杵屋利光・勝松社中 ほか
三響會HP

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市川亀治郎×三響會特別公演

2010-03-02 08:51:14 | 三響會
『ゴールドリボン基金チャリティー企画「伝統芸能の今」全国ツアー』

パフォーマンスはもちろんのこと、座談会は、またまた楽しく、そして意義のあるお話が
聞けると思います。前回参加して、本当に良かった!!
猿之助に「No」と言える男(笑)傳次郎さん!のお話とか\(^o^)
私たちが、演奏や踊り、そしてお話を楽しむことが、僅かでも基金に寄与出来るというのも
素晴らしい試みですね。是非、都合のつく方は、ご参加を!!

◆「伝統芸能の今」公式サイト

【演目と出演】
 一、舞囃子『道成寺組曲』 市川亀治郎・三響會
 二、座談会        市川亀治郎・三響會
 三、一調『屋島』     亀井広忠
 四、長唄舞踊『藤娘』   市川亀治郎・田中傳左衛門・田中傳次郎

【公演地】
6月28日(月) 町田市民ホール(東京都)     
  29日(火) 越谷サンシティホール(埼玉県) 
  30日(水) 鎌倉芸術館(神奈川県) 
7月 5日(月) 北國新聞赤羽ホール(石川県) 
   6日(火) 八千代座(熊本県) 
   8日(木) 静岡市民文化会館中ホール(静岡県) 
  11日(日) 徳島市文化センター(徳島県) 
  12日(月) 広島アステールプラザ (広島県) 
  14日(水) 八千代市市民会館(千葉県) 
  15日(木) 浅草公会堂(東京都) 

【一般発売日】2010年3月13日(土)
【公演に関する問い合わせ先】Zen-A(ゼンエイ)TEL:03-6406-0607
【企画】Kame Pro Club/三響会倶楽部
【制作】三響会企画
【制作協力】全栄企画株式会社
【協力】松竹株式会社/(財)がんの子どもを守る会/東京ワンハンドレッドライオンズクラブ

◆イープラス 詳細はこちら

【プレオーダー】3/4(木) 12:00 ~ 3/7(日) 18:00
【一般発売】3/13(土)10:00
【公演名】市川亀治郎×三響會特別公演
【公演日・会場】6/28(月) 町田市民ホール
          6/29(火) サンシティ越谷市民ホール 大ホール
          6/30(水) 鎌倉芸術館 大ホール
          7/14(水) 八千代市市民会館 大ホール
          7/15(木) 浅草公会堂

【出演】市川亀治郎/三響會/亀井広忠/田中傳左衛門/田中傳次郎

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Kame Pro Club×三響会倶楽部合同企画公演「伝統芸能の今」

2009-10-06 20:36:42 | 三響會
2009年9月28日(月)紀尾井小ホール 18:00~


◆能楽 一調:女郎花
 亀井広忠、大島輝久

◆座談会
 市川亀治郎、亀井広忠、田中傳左衛門、田中傳次郎

◆舞踊:越後獅子(素踊り)
 市川亀治郎、田中傳左衛門、田中傳次郎

会の主旨は こちら(三響會さんのブログ)

チケット代の一部は、すでに、チャリティにまわされるのですが、
小ホール入ってみると、関係者の方、田中三兄弟&亀治郎さんと
募金箱(しかも透明!)の前に全員揃い踏み。
ここを通過しないと、客席へ辿り着けないのです(笑)
関係者らしい方が通過されるときは「先輩、○○円以上ですよ!」とか声かけられてました。

のちの座談会の財団の理事長さんのお話ですが、訥々としたお話振りの中にも
誠実さが滲み出て、聞いているこちらも涙してしまったのですが、
大雑把な言い方で申し訳ないけれど(また、それぞれ個々の深い事情はあるにせよ)
大人のガンは、まあ、治ってしまえば、「良かった、良かった」で終わるところ
小児ガンは、治ってからも、学業への復帰、周囲の理解、進学、就職を迎える時期の困難
(たとえば履歴書の既往症欄に、小児ガンにかかったことを書くか書かないか)
継続治療のための抗がん剤の服用、結婚への問題・・・など
本人も家族も、その後もずっと厳しい戦いを強いられると。
それらをサポートするための財団であり、また、理事長さん自身も、三男の方を
小児ガンで亡くされたそうですが、実際、ご自身のお子様が発病するまで、
小児ガンのことを詳しく知らなかったと。
なので、小児ガンのことを、社会に知ってもらうことも必要であるとおっしゃってました。
女性の乳がんのためのサポート、ピンクリボンは、周知されるようになってきましたが、
小児ガンのこの基金は「ゴールドリボン」がシンボルです。
私たちも入場時と、あと、募金時に頂きました。

舞台については、また後日。



Kame Pro Club×三響会倶楽部合同企画公演「伝統芸能の今」

2009-08-12 01:20:56 | 三響會
【日程】2009年9月28日(月)15時開演/18時開演 (2回公演)
【会場】紀尾井小ホール
【演目と出演】
一、
能楽一調 「土 車」亀井広忠 大島輝久 [15時の会]
能楽一調 「女郎花」亀井広忠 大島輝久 [18時の会]

二、
座談会 市川亀治郎 亀井広忠 田中傳左衛門 田中傳次郎

三、
舞踊「越後獅子」
市川亀治郎 田中傳左衛門 田中傳次郎

【観劇料】5,000円(税込・全席指定)
【企画】Kame Pro Club、三響会倶楽部
【協力】東京ワンハンドレッドライオンズクラブ/(財)がんの子供を守る会
※本公演のチケット代の内、1,000円をゴールドリボン基金へ寄付

◆一般発売
・予約開始9月4日(金)正午~
・お問合せ:三響曾(10時~17時)03-3542-2800

※う~ん、三響會のチケット売り出しもまだなのに、更なる興味深い催しが
 更に、ど平日休めと?(笑)
 9月は9日(水)に別口のコンサート、11日(金)三響會(チケット確保出来 れば!)なのに・・・






三響會 

2009-07-25 00:22:46 | 三響會
2009年9月11日(金) 増上寺

■第一部15時開演(14:30開場)第二部18時開演(17:30分開場)
■入場料:一等席14,000円(約250席) 二等席 8,000円(約150席)
■発売日:8月14日(金)10時より
【TEL】チケットぴあ 0570-02-9999(Pコード:396-780)
【WEB】@ぴあ http://t.pia.jp

■演目と配役
一、長唄「若菜摘」
     亀井広忠
     田中傳左衛門
     田中傳次郎
       ・
     田中佐太郎(特別出演)

二、能と舞踊による「江口」
 立方 藤間勘十郎
     梅若玄祥(15時)(特別出演)
     山崎正道(18時)
 地謡 観世喜正
三、能と歌舞伎による「羽衣」
 立方 尾上菊之助 

■お問い合わせ先:三響會
〒104-0061
東京都中央区銀座2-14-14-204
TEL:03-3542-2800
FAX:03-3542-2810

※佐太郎さん特別出演!!またまた、チケット戦線、厳しいことになりそう・・・

■三響會HP
※三響會 南座公演 2009年8月3日(月)4日(火)会場:京都四条南座
 の情報も掲載されています。これは、どう考えても(私は)行かれないので
 詳細は、サイトで確認して下さいm(__)m


第六回 三響會 十周年記念 2

2007-10-28 23:28:46 | 三響會
2007年10月27日(土) 新橋演舞場 昼の部・夜の部

一、能楽五変化 ~神・男・女・狂・鬼~

神 神舞―――高砂:武田文志
男 黄渉早舞―松虫:坂真太郎
女 神楽―――巻絹:古川 充
狂 楽――――梅枝:武田友志
鬼 祈り――道成寺:梅若晋矢(昼の部)、観世喜正(夜の部)

後見:清水寛二、谷本健吾

  笛:杉信太朗
小鼓:林光寿
大鼓:亀井広忠
太鼓:大川典良

二、月見座頭

座頭:藤間勘十郎
  男:茂山逸平
  男:中村勘太郎

語り:片岡愛之助(昼の部)、野村萬斎(夜の部)

  笛:福原寛
小鼓:田中傳九郎
小鼓:田中傳左衛門
大鼓:田中傳八郎
太鼓:田中傳次郎

蔭囃子:田中佐英、田中源太郎、田中佐吉郎

三味線:今藤政十郎、杵屋勝正雄、今藤長龍郎、松永忠一郎
   唄:味見純、松永忠次郎、杵屋利光、杵屋巳津也
  筝曲:小林露秋、大坪正秋

三、獅子(昼の部)

獅子:梅若晋矢
獅子:観世喜正
獅子:市川亀治郎
獅子:中村七之助

  笛:福原寛
小鼓:田中傳左衛門
大鼓:亀井広忠
太鼓:田中傳次郎

三味線:今藤長龍郎、杵屋勝正雄、松永忠一郎、今藤政十郎、今藤龍市郎
 地謡:武田文志、坂真太郎、谷本健吾、清水寛二、武田友志、古川充

三、一角仙人(夜の部)

一角仙人:市川染五郎
施陀夫人:市川亀治郎
  臣下:中村七之助
  龍神:梅若晋矢
  龍神:梅若慎太朗

  後見:清水寛二

 笛:福原寛
小鼓:田中傳左衛門
大鼓:亀井広忠
太鼓:田中傳次郎

三味線:今藤政十郎、杵屋勝正雄、今藤長龍郎、松永忠一郎
   唄:味見純、松永忠次郎、杵屋利光、杵屋巳津也
  地謡:谷本健吾、武田友志、武田文志、観世喜正、坂真太郎、古川充

獅子

中央にお囃子。上手に長唄、下手に地謡。
今回は、一番目から殆ど基本の大道具は転換することなく
多少配置を換えたり、その他の道具の加減で、それぞれの演目を見せてました。
(チラシや今回のプログラムの表紙にもなっている
すくっと伸びた竹が舞台上にも設えられており、御兄弟の凛と真っ直ぐに
目指して行く先の象徴のようでもありました。)

お能のシテ方2名が親獅子、
そして、歌舞伎から七之助くんと亀ちゃんで子獅子。
どうしても、歌舞伎チーム視点の感想となってしまいます、ご容赦。

花道より七之助くんの登場。
最初、亀ちゃんも同様に花道からの出だろうと、
(想像力の不足で)思っていたのだけれど、
こんな安易な(?)発想は見事に裏切られ、
舞台正面奥には橋と見立てたような道具が据え置かれていて
(これはすべての番組に共通して)
その中央の切穴から、すぽ~んと飛び上がって!の登場でした。
一瞬、本人のジャンプ力だけ!?と、非常に驚いたけれど
さすがに、これは、押し上げてもらっていたとのこと。
これも、もの凄いインパクトで、会場どよめきました~!!
いや~今回は、ホント、いろいろな点で、
この客席の「どよめき」(感嘆・歓声)が大きかったです。

前回の「石橋」の時とは異なり、今回はシテ方の舞も
かなり、強い意匠で迫ってきました。
そうそう、順不同となってしまいましたが、出も派手でした。
鐘仕様のデザインの作り物がぱかっと割れての登場。
一畳台が二台置かれ、歌舞伎の連獅子なら親獅子&子獅子用ですが、
二台ともシテ方(親獅子)用!!
(後にそれぞれぞれ子獅子とシェアしますが・笑)
子獅子二人は、本来は揃えるところだったのではないか?
と思われる部分で、ちょっとズレていたかな。
一番、気になったのは、長唄だったら「木陰にしばし休らいぬ」に
相当すると思われる箇所(解釈間違っていたらスミマセン~)のタイミング。
毛振りも微妙~(ーー;)?
途中アンシンメトリーに見せるところがあったのだけど
―それをするために、ちょっと勢いが止まってしまったところがあり
あまり効果的ではなかったかも。
最後は、七之助くんは、上半身全部を使って廻している感じになってしまい
亀ちゃんは軸はしっかりしていたと思うけれど、
意外と、終盤が地味に終ってしまったかな。出だしが良かっただけにチト残念。
ちょっと尻つぼみっていうか、お囃子は最後までど迫力だったので
子獅子、力尽きてしまったか~!!に見えてしまった。

でも、とにかく、視覚的に華やかな演出で
より「エンターティメント性」を打ち出したという主旨は伝わってきました。
全体的には、スカっと楽しかったです。

一角仙人

ほ~さすが、歌舞伎の先行芸能、鳴神の原典?と思ったら、
さらにインド神話が元となるのだそう。
今回は、能楽のこの作品を基に、傳左衛門さんが構成、
勘十郎さんが長唄部分の作曲、傳次郎さんが演出する
「新作」という形での上演です。

(歌舞伎の)『鳴神』初見時は、あまりの龍@小道具のショボさ(爆)に
びっくりしたものですが、こちらは、シテ方二名の、立派な龍神。
染五郎さんの一角仙人は、三分の二歌舞伎、三分の一、ちょっとシテ方風?
と思える味付けもあり、面白い造形。
七之助くんと亀ちゃんは、まんま歌舞伎でしたね~。
久しぶりに大人っぽい女形の亀治郎さん(突然敬称!・笑)を拝見。

【追記】
しかし、とっくりとプログラムを読みましたが、
三人ともまだ三十そこそこなのですね~!!
なにか、私が歌舞伎を観始め、役者さんだけでなく、演奏者の方にまで
目が(というか耳が)向くようになってから、ずっと舞台にいらっしゃるので
(十代からご出演だったのですね~!)あらためて、ご年齢を確認してビックリ!
次の10年、四十代に向けてってどうします?>幸二郎さん!(笑)←ブログ違い
傳次郎さん、二十代でスーパー歌舞伎の作調もしていらしたのか~。
凄い…
最近、お耳にかからないけど(笑)杵屋寿浩さんだって、
十代で猿之助さんの海外公演に同行し、
イギリスの劇場でスカウトされたのですものね~。
みな、素晴らしい才能ですね!!


第六回 三響會 十周年記念 1

2007-10-27 23:22:23 | 三響會
2007年10月27日(土) 新橋演舞場 昼の部・夜の部

一、能楽五変化 ~神・男・女・狂・鬼~

神 神舞―――高砂:武田文志
男 黄渉早舞―松虫:坂真太郎
女 神楽―――巻絹:古川 充
狂 楽――――梅枝:武田友志
鬼 祈り――道成寺:梅若晋矢(昼の部)、観世喜正(夜の部)

後見:清水寛二、谷本健吾

 笛:杉信太朗
小鼓:林光寿
大鼓:亀井広忠
太鼓:大川典良

二、月見座頭

座頭:藤間勘十郎
 男:茂山逸平
 男:中村勘太郎

語り:片岡愛之助(昼の部)、野村萬斎(夜の部)

 笛:福原寛
小鼓:田中傳九郎
小鼓:田中傳左衛門
大鼓:田中傳八郎
太鼓:田中傳次郎

蔭囃子:田中佐英、田中源太郎、田中佐吉郎

三味線:今藤政十郎、杵屋勝正雄、今藤長龍郎、松永忠一郎
  唄:味見純、松永忠次郎、杵屋利光、杵屋巳津也
 筝曲:小林露秋、大坪正秋

三、獅子(昼の部)

獅子:梅若晋矢
獅子:観世喜正
獅子:市川亀治郎
獅子:中村七之助

 笛:福原寛
小鼓:田中傳左衛門
大鼓:亀井広忠
太鼓:田中傳次郎

三味線:今藤長龍郎、杵屋勝正雄、松永忠一郎、今藤政十郎、今藤龍市郎
 地謡:武田文志、坂真太郎、谷本健吾、清水寛二、武田友志、古川充

三、一角仙人(夜の部)

一角仙人:市川染五郎
施陀夫人:市川亀治郎
  臣下:中村七之助
  龍神:梅若晋矢
  龍神:梅若慎太朗

  後見:清水寛二

 笛:福原寛
小鼓:田中傳左衛門
大鼓:亀井広忠
太鼓:田中傳次郎

三味線:今藤政十郎、杵屋勝正雄、今藤長龍郎、松永忠一郎
  唄:味見純、松永忠次郎、杵屋利光、杵屋巳津也
 地謡:谷本健吾、武田友志、武田文志、観世喜正、坂真太郎、古川充

能楽五変化

お能に関しては、まったく疎いので、これがどの程度
定式から乖離したものなのか、
あるいは、そうでもないのかが不明です。
能舞台ではないこと、照明が演出に加わる事などから
スタンダードな演目をスタンダードではない空間(次元)で
提示するのだろう、という理解で観(聴い)ていました。

ただ、幕が下りた後(この幕が下りる、ということ自体
常の能舞台ではありえないのだが)、自分の周囲から
もの凄い感嘆のため息・声があがったので
(たぶん、お能ファンの側から。いや~ホント、ザワザワザワ~っと!)
画期的な演奏、舞だったのかな?と思われます。

これは昼夜同じ番組でしたが、昼の部、ば~んと囃子方の皆さんを
舞台中央正面に目撃した時、結構、緊張感が漂っているのが感じられて、
思わずこちらも緊張してしまいました。(緊張ってうつるのです~)
歌舞伎の能取りものの演目の道具や所作のベースは
ここにあるのだなと、再認識しつつ舞を見ておりました。

月見座頭

不案内な内容だったので、家を出る前にざっと筋を予習したのですが、
本来の狂言のストーリーとは異なり、最後、座頭が男に突き飛ばされる、
ではなく、座頭が男たちを打つ、という趣向。
もともとのこの狂言の解説にある人間の善悪の二面性とか
不条理といったシリアスさは殆どなく
全体的にコミカルに仕上がっていた。演出が秀逸です。
傳次郎さん、GJ!(笑)

昼の部の語りの愛之助さんは、立って花道スッポンよりセリ上がり。
そのまますぐ、芝居(語り)へ突入。
なにか、横顔と語り口から、澤瀉ファン的には
笑三郎さんを思い浮かべてしまった。
真面目に丁寧に語ってらして、これはこれで良かったのだけれど
やはり、本業(!)の、夜の部萬斎さんに分があり
アドリブ炸裂で(いや、アドリブと見せかけただけだろうけど)
さ~っと客席を掴んで自分に向け、そして、次にきっちり狂言の世界へ
観客を導いて行きました。

萬斎さんは、扇で顔を隠して平伏した姿でセリ上がり。
ぱっと扇をはずして「野村萬斎でございます。」とご挨拶。
つい4~5日前に急遽出演依頼を受けたのだが、
今日劇場に来てビックリ、プログラムに名前が入っている(笑)と。
(確かに、愛之助さん、萬斎さんの出演は結構ギリギリに
決定したようですが。三響會のブログによると。でも、さすがに
ご出演が決定してから印刷されたと思いますよ・笑)
傳次郎さんや、傳左衛門さんのお側まで寄って
なにやらちゃちゃを入れ、お二人とも思わず口角が上がってました。
萬斎さん、自在すぎ~(笑)ご本人も語りというより、
落語の枕みたい~と自主ツッコミ!
でも、ふっとした間のあと、しっかり「語り」に戻り
観客の気を変えるあたりは流石です。

突如眠~続く~
【続き】

(概略)
座頭が名月の夜、月見は出来ずとも虫の音を聞こうと野辺にやってくる。
そこで一人の男と知り合い意気投合し、歌を詠みあい酒を酌み交わし舞い踊り、
良い気分で分かれるが、男は途中で立ち戻り、座頭を突き飛ばして帰っていく。
座頭は、当然目が見えないので、突き飛ばした男が
それまで楽しく過ごしていた男と同一人物とは思わず、
情のない人もいるものだと嘆くのであった。

これを元に今回アレンジされた作品で、「男」を二人にし逸平くんと勘太郎くん。
座頭が勘十郎さん。
意気投合してというより、座頭をからかいに出てきた男二人が、
最後には座頭の持つ杖で打擲され
「もしかして奴は目明きであったか?」と言わしめる。
二人から逃れた座頭は、花道でしめしめと云った様相を見せ引っ込んだので、
元の狂言よりもカラっとした内容でした。
(“元”は実際観たことないので、ストーリーとの対比から)

舞台面が暗いのと、スッポンからの出に皆視線が集中しているので
冒頭は、舞台正面にはまったく意識が行くことがなかった。
語りの愛之助さん、もしくは萬斎さんが花道付け際まで進んだところで
ぱっと舞台面に照明が当たり、ここで初めて本舞台上を目撃した客席からは
感嘆の声が上がりました。
中央にお家元はじめお囃子が、上手には四挺四枚の長唄チーム&お筝二面と胡弓。予想外の豪華な布陣に、私もどよめきました~!!
更に、狂言の途中で判明しますが、蔭囃子も入っていて、厚みのある構成でした。

そして、男二人の出方も意表を突いていて、笑った!!
お囃子が並んでいるその後ろに隠れていて
(最下手、太鼓の傳次郎さんの後ろに逸平くん、
 最上手、笛の福原さんの後ろに勘太郎くん)
まさか、そんなところから登場とは思わない観客に、姿を現した瞬間大ウケ!

筝と胡弓の奏でる旋律が綺麗で、仲秋の名月という季節感を醸し出していた。

三響会『二人三番叟』

2005-10-30 01:07:33 | 三響會
二人三番叟の感想を二葉さんより頂きました!!

記憶違いもあるかと思います・・・
ご覧になった方、訂正・フォローのほどお願い致します。^^;

ちょっと変わった作りの舞台で、床に黒い布かな?が敷いてあったようで、
左右に板で作られた舞台スペースが浮かび上がるようにありました。
左・下手は真四角で丁度能舞台の大きさでしょうか。
右・上手はそれに三味線・長唄さん達がいらして、
ちょぼ床のある所まで板が敷いてありました。
中央奥に二つの舞台を繋げるようにお囃子の方達。

司会の方が言ってたけど、狂言(と言った)と歌舞伎の
橋渡しの意味合いも込められているとか。
それより手前、舞台の真ん中辺も繋がっていて、
鈴之段で使う鈴が載っている三方が二つ置いてありました。
そして二つの舞台から奥にそれぞれずーっと板が伸びていて、
その先に上手・染五郎さん、下手・萬斎さんが黒紋付に袴で座してます。

最初のお囃子だけの時に、萬斎さんが座ったまま動いたので
舞い始めるかと思ったらまた元に戻ったのだけど、
能で翁か千歳の舞の時に橋掛りでそのような動きをしてた記憶があって、
それを表したのかな?と思いました。

まず萬斎さんが前に出て、揉之段を舞いました。
能の衣裳じゃないので袖を巻き上げる所作はできないけれど、
さすがに力強くて美しいです。
声もいいんですよね~。
「おおさえ おおさえ 喜びありや 」と謡いながら舞います。
(歌舞伎では長唄ですね)
舞い終わって舞台上に座すと染五郎さんが出てきて、
長唄と三味線で舞い始めます。

萬斎さんの力強く直線的な動きに対して、
柔らかく(力強くもあったけど)曲線的に感じました。
能の「翁」は天下泰平、国土安全、五穀豊穣を祈願する儀式的なものですが、
歌舞伎になると儀式から離れて自由になり、視覚的な美しさも加味されますね。

烏跳びもやったのですが、三番叟物って色々あるけど(あまり見てないが)
これはかなり能に近い踊りなんでしょうか。
二人の跳ぶリズムも違っていて、対比が面白かったです。
両人ともとても高さがあって綺麗でした。

染五郎さんが終わると、二人中央の三方に寄って行って鈴を取り上げ、
それぞれの舞台に戻って染五郎さんは座り、萬斎さんが鈴之段を舞い始めました。
このまま交互にやるのかな?と思ったら、
途中で染五郎さんも舞い始め、二人が左右でそれぞれ舞っている状態。
席は3階でしたが、ここはもうオペラグラスなど使わずに、
両方を視界に捉えて楽しみました。

だんだん力強くなってクライマックス!で終わるかと思いきや、
萬斎さんが座り、染五郎さん一人の踊りに。
(う~ん、この辺記憶が曖昧。^^;)
最後また二人一緒に(振りは違いますが)舞って、
決めのポーズも萬斎さんは片膝ついて、染五郎さんはたしか立ってと、
これがまたカッコ良かった。o(^-^)o
いや~、とにかく迫力ありました。他のもですが、
一回だけの公演は勿体ないですね。

萬斎さんの三番叟は2度見てるけど、むちゃカッコイイです。
機会があったらぜひ見ていただきたいです。

三響会

2005-10-30 01:02:18 | 三響會
この画像はパンフレット(有料)ではなくチラシ(無料配布)です~
(終演後パンフレット購入しようと思ったけど完売だった!)
今気づいたのですが、この「三響会」の題字は玉三郎さんの書です。

10月28日(金) 新橋演舞場

午後二時開演が「囃子の会」で、亀井忠雄さん、田中佐太郎さん主催。
鼓の家を見て以来、佐太郎さんの生の演奏を拝聴したい!!と
強く願っていたのですが、現況、平日休暇を取るというのがほぼ困難・・・で
「囃子の会」は断念。

プログラムのみ掲載します。ご出演の皆さんの顔ぶれも興味深いですよね―。

【囃子の会】

八 島:野村萬斎
賤機帯:中村富十郎、中村勘太郎
井 筒:梅若六郎
君が代松竹梅:坂東玉三郎
石 橋:観世清和、観世銕之丞

宝生欣哉/一噌幸弘・幸清次郎・大倉源次郎・三島元太郎/
浅井文義・梅若晋矢・観世喜正/杵屋勝国・杵屋直吉/福原寛/
亀井広忠・田中傅左衛門・田中傳次郎


当ブログの、今夏の亀治郎の会の記事でもご紹介させて頂いたのですが、
以下その抜粋です。

>傳左衛門社中の皆様には、いろいろな舞台でお目にというか
>お耳にかかっておりますが、今年一月、
>お母様の田中佐太郎氏のドキュメント「鼓の家」を拝見し、
>非常に感銘を受けました。長く厳しい訓練を受け芸を継承し、
>そして、また自身の中に受け継いだものを
>余すところなく子供たちへ、次代へと繋いでいく。
>女性であるがゆえ、歌舞伎や能の舞台の前面に立つこともなく、
>ある意味無償で伝統に奉仕するその生き様に、心を打たれました。
>佐太郎氏の生の演奏を是非拝聴したいと、以来、願っています。


【三響会】

こちらは午後七時開演で、主催が亀井広忠・田中傅左衛門・田中傳次郎さん。

一、(狂言・歌舞伎)『二人三番叟』三番叟:野村萬斎、三番叟:市川染五郎
二、(舞踊)『島の千歳』立方:藤間勘十郎
三、(能と長唄による)『船弁慶』知盛の霊:観世喜正
四、(歌舞伎)『保名』:保名:市川亀治郎
五、(能と歌舞伎による)『石橋』:獅子の精:梅若晋矢、獅子の精:中村勘太郎

一噌幸弘/山崎正道・角当直隆・梅若会/福原寛
清元清栄太夫・清元菊輔/杵屋利光・今藤長龍郎
亀井広忠・田中傅左衛門・田中傳次郎

こちらも楽しみにしていた萬斎さんと染五郎さんのコラボ(?)
案の定残業で間に合わず・・・で、間に合わないのはこれだけと
予測していたところ、二番目にも間にあっていなかったことが
劇場に到着してから発覚(~_~;)
船弁慶からの観劇・拝聴となりました。

改装後の演舞場に足を踏み入れたのは初めてで、
ずいぶんシックな色調の内部が、ガラス越しに見えたとき
ふだんの商業演劇のときと違って、
ロビーのディスプレイを変えているのかな?
と瞬間的に思ったのですが、そうだ、改装したのだ~と・・・

『船弁慶』

歌舞伎で言うところの後シテ、能では後場の知盛の霊のみ演者としては登場。
あとは謡(でいいのかしらん)と長唄の掛け合いで舞台は進行して行きます。
崇光さんソックリの声が響き、一瞬、ドキっとしたのですが、
似てるけど、やはり微妙に個性の違う、弟さんの利光さんでした。
お兄様に負けず、一段と艶と声量の増した感じで、そして
粛々とした雰囲気を醸し出してもいて、良いお声でした。
東袖だったので、長唄チームの姿はまったく見えなかったのですが
お声とチラシにお名前があることで確認。
(上手が長唄、下手が地謡座?となっていました。)

歌舞伎ファン的には、というか私には、シテ方の抑制された動きは
視覚的にちょっともの足りず(後の石橋もそうだったのですが)
(遠く三階からではなく、能楽堂などで見るとまた別の感想も
あるかもしれませんが)曲に耳を傾けておりました。
が、唄は結構響くのですが、角度的にこれは、舞台に向かって
正面席が正解だったのかな~と思うほど、鼓があまり響いてこず残念。

『保名』

第一回の亀治郎の会への誘い?ということだったと記憶してますが
両国でのイベントで亀ちゃんがこの曲を踊ったのは・・・

う~ん、さすがの彼でも苦手演目あり?と
この時は、あまり良い出来栄えとは思えなかったので
数年たち、どうかな~と期待していました。が、
やっぱり口説きの振りに、あまり色気が出ないかなぁ~という感じ。
ここのところ、女形をするときには、相応の香気や
ふっくらした感じが出るな~なんて、思っていたので、
かなり楽しみにはしていたのです。

道具立ても、「変わっているなぁ」とは思いましたが、
効果的かどうかは疑問。冒頭で葉の影が
亀ちゃんの顔にずっとかかっていて、(ぱっと見、顔に傷でも
描いているのか知らん!?と思った!!)邪魔に感じた。

今回、私が見た限りの演目では花道が使用されておらず
(たぶん、花道には所作板敷かれてなかったので、
未見の二演目でも未使用のはず・・・)
せっかく東袖に席を取れたのに残念でした。
保名は花道からの出だと思ってたのだ~

でも、数年後にまた見せて欲しいな~とも思います、保名。

『石橋』

勘太郎くんも、もちろん良かったのですが、
亀ちゃんなら、こっちで観たかったなー!!とも思った番組。

どうしても「歌舞伎」の方の獅子の精に目が行ってしまいます。
私は、正式な(?)お能は、シドニーに在住していた時に
ジャパンフェスティバルで上演された「羽衣」を観ただけなので、
能の上演、演目、約束事に対する知識がまったくなく、
今回、能での獅子の精のスタンダードをされたのか、
歌舞伎とのコラボのために、多少アレンジされているのか不明ですが、
正直、これが、上手く融合され調和されたものなのか
どんな意匠や意図で、能と歌舞伎を共演というか共存させてみたのかは
私にはよく分かりませんでした。
珍しいものを観た~!!という意味では面白かったですが。

“三響会”という点では、この曲がやっぱり一番満足!!
鼓も太鼓も聴かせるところが、バッチリ分かり易いし、あの「間」の
使い方も、カッコよくて好き!!

勘太郎くんが、自身も廻りながら(360度)毛振りをした
場面があったのですが、これは大変そうなワリにはちょっと意味不明でした(~_~;)
安定を欠いていたし(欠いているように見えた)、
その間テンポを殺いでしまっていた。別に一回転しながら
廻さなくても、フツーに綺麗な毛振りであればそれで良かったかな、と。

三響会、感想を一言で表すと、
視覚的にはホント「珍しいものを観た!!」です。

忠広さん、傅左衛門さん、傅次郎さんの演奏を聴く、という意味では
それぞれの分野のスタンダードを、スタンダードに聴きたい!!

と、なんだかんだ言って(書いて)おりますが、
来年も「三響会」は開催されるとの事ですので、チケ確保予定~(笑)

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