山クジラの田舎暮らし

岩手県北の田舎に生息する「山クジラ」です。定年後の田舎暮らしや趣味の山行きのことなど、発信していきます。

ケンチン汁

2013-11-13 07:34:42 | グルメ

 お晩でがんす。洋野町大野は今朝は雪であった。まだ積もるというほどではないが、車庫に入っていない軽トラックの窓は真っ白になっていた。こんな寒い日は身体の温まる「汁」や「鍋」が良いのだが、毎度同じようなものになってしまう。そこで今晩は「ケンチン汁」にした。

 ダイコン、ゴボウ、ニンジンなどの根菜をやや細かめに切る。コンニャクも一口大に。豆腐3分の2丁位をやはり一口大に切る。干しシイタケを戻しておいたのを、やはり一口大に切る。材料がそろったらごま油で根菜から炒める。コンニャク、干しシイタケ、豆腐もいっしょに炒め、ひたひたに水を入れ中火で煮る。根菜類が柔らかくなったら、干しシイタケの戻し汁を入れ、ミソ(わが家は豆ミソ)、醤油、料理酒、ミリン(少々)で味を整える。食べる直前に長ネギのみじん切りを散らして熱いうちにいただく、ゴマ油の香りと味が何とも言えない一品である。

 ケンチン汁は二戸を中心とした北部地区委員長時代に選挙の応援で、旧浄法寺町(現在は二戸市浄法寺)の議員の母上から習った。彼女はかつて出稼ぎ先で賄いをしていたとかで、どっさりつくる料理を得意にしていた。わが家では、私の得意料理の一つなので女どもは手を出さない。私もまた、どっさりつくる料理は得意である。


『山なんて嫌いだった』

2013-11-13 07:15:30 | 読書

 市毛良枝のエッセイ集『山なんて嫌いだった』を読んだ。実はこの本は1999年に購入したものだが、そのまま本棚に眠っていたものである。少し、山関係の本も整理して必要ないものは処分しようと思っていて本棚から引っ張り出し、“まだ読んでいないな~”と思い、読む本のリストに加えていたが、なかなか取りつく機会がなかったが、先日、何となく読み始めてたちまち読み終えてしまった。文章の形態がエッセイであることから読みやすいのと、市毛良枝という女優がなぜ山に登るようになったのか、そしてなぜ山に取りつかれるようになったのかに、引き入れられるように読んでしまった。彼女は仕事や人生の行きづまりの中で山に出会い、山と自然に触れる中で活力を取り戻していく過程、心の動きを書いている。そして後にエベレストに登った女流登山家の田部井順子役を演ずることになるわけである。

 山に魅せられていく過程は様々だと思う。今空前の中高年登山ブームで、私もその一角にいる。しかし、私の山との出会いは中学生時代であった。山好きだった担任で美術部の顧問だったM先生、副担任だったU先生らに伴われ、群馬県内の山を歩いて山に魅せられ、高校では山岳部に、大学ではワンゲルに属した(高校の時は進学のため途中退部、大学でも遭難などに関連して途中退部してしまったが)。岩手に来てからはワンゲルの時代に岩手山などに登り、仲間のO君とは秋の裏岩手縦走などもやった。共産党で仕事を始めてからは、忙しいこともあって山から足が遠のいていたが、太りすぎて健康を害したこともあって、運動療法を兼ね山歩きを復活させた。最盛期にはワンシーズン20回以上の山行きもしてきたが、今は妻と行くことにして年数回の山行きを楽しんでいる。私にとっても、いわば健康上の転機が山歩きを復活させる動機になっている。幸い、高校山岳部で学んだ基本があるので、地図を読むことや天気図も引こうと思えば引ける(今はあまり必要はない)など、冬山以外であれば相当の対応力をもっている。

 余計なことを書いたが、ようするに山はそれぞれがそれぞれの方法で楽しめば良いと思う。ただ、自然の中での遊びなので、それなりのリスクがあること、そしてそれなりの体力が必要であるこをは知っていてもらわないとならない。