山形弦楽四重奏団 第41回定期演奏会終了

　めでたく、山形弦楽四重奏団第41回定期演奏会が終了しました。聴きに来て下さったたくさんのお客さま、特に八戸・東京・新潟など遠方から足を運んでくれた方々に、本当に感謝しています。

　そしてもちろん、作曲家の壺井一歩氏。

　我々、主にクラシックを演奏する者としては、自分たちがとりあげる曲の作曲家が「生きている」ということがまず珍しい。打ち上げに来てくれてお話ししましたが、活魚料理が目の前でピクピクしてるのを見るかのごとく、「おお・・・生きてる！」と思ってしまいます。

　しかも同世代。「20歳の頃に書いた曲ですから、懐かしいです」と言っていましたが、その時代の事を想像するときに自分の20歳の頃のことを思い出せば、そう遠くないものが実感としてイメージできるというのが新鮮です。時代考証をする必要がなくて、「ああ90年代ね・・・」と、その頃の「におい」みたいなものとともにそれを思い出すことができる。

　しかし彼に「今日の演奏は、自分がイメージしていたものよりロマンティックだった」と言われました。それはもはや我々にとって「90年代」というものが、自分たちが若かった「懐かしいあの頃」という思い出と切り離せないからかも知れません。


　さて、そんな貴重な体験とともに第41回も、なんとか無事終了。過酷なスケジュールの中でしたが、やっぱりやって良かった。今回も、我々に多くのものを与えてくれた、すべてのものに感謝。