中爺通信

酒と音楽をこよなく愛します。

銀玉鉄砲

2022-10-04 22:22:00 | 雑記
 「銀玉鉄砲」をご存じでしょうか?私たちの幼少の頃を、これなしに語ることはできない。どこの駄菓子屋でも売っていたピストルの玩具です。踏んづければ砕ける程度の硬さの銀色の弾を発射する。弾は駄菓子屋だけでなく文房具屋でも売ってました。ビニール小袋に入って50発10円くらいでしたかね。

 私もそうでしたが、みんな何丁も持っていました。ワルサー型かコルト型。空気銃ではないので、西部警察のようなレミントン型はまだなくて、小学生の手に収まる拳銃型でした。しかし、そんな程度の玩具から発射された銀玉と言えども、顔に当たるとかなり痛い。間違って目に当たって怪我をしたというようなニュースもありました。今だったらもっと問題になっていたでしょう。

 隣の子とか、近所の子供同士で大きめな揉め事があると「じゃあもう戦争だ!いいな!」となる。すると、お互いに急いで仲間を集める。「戦争だから来て」と頼むと、みんな最低2丁のお気に入りの「銀玉鉄砲」を持参で集まる。銀玉は戦争当事者の「ホスト」が惜しみなく供与する。日頃からの備蓄が大切です。

 人員が揃ったら、ひたすら銃撃戦です。お互いの最終的な陣地は自宅なので、追い詰められると自宅に銀玉の雨が降ることになる。ブロック塀の穴の空いた所から差し込まれた銃口からも銃弾が打ち込まれて家の窓に当たり、まさに夕立のような音がする。

 …「ちょっと何なのよ!」

 後方からは母親に叱られながらの防戦となりますが、かなり本気の戦いでした。

 無秩序な「こどものケンカ」ですが、暗黙の大切なルールがありました。

•通行人に当てないのはもちろんのこと、関係ない家の敷地に、銀玉が入ってしまわないようにすること。
•争いはその日限り。次の日以降には持ち越さない。

 今思えば、なんとも昭和の日本らしい。

 それに比べて、令和の、今の世界情勢はどうでしょうか?

 無目的なミサイルを人の家の上を飛ばすし、誰のためにもならない戦争がグズグズといつまでも続いています。

 …昭和の子供を見ならってほしいものです。

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