朝礼の話題

見たり読んだりして、感じたことを朝礼で話しています。この頃は仕事の話は少なくなりました。

飽きやすの惚れやす

2005-06-06 15:44:28 | 21世紀
 貴方は、「虎」ですか? 「ライオン」ですか?
 ライオンはじめ普通の動物は、ひまな時 ゴロゴロしていて飽くことがありません。
 虎は、じっとしていることにすぐ飽いて、動物園の檻の中でもグルグル歩きまわります。[ちびくろサンボ]では、3匹の虎はバターになるまでグルグル回ってしまいます。
 人間は虎の進歩したような生物と言えるぐらい、すぐ物事に飽きます。
 佐々木正悟 著 「ロボット心理学」 (文芸社)のお話です。面白くて1日で読んでしまいました。 大阪への行き帰りの新幹線 計6時間が有効に使えました。

 上原春男先生に長年「成長の原理」を教えて頂いています。
 人間は成長し続けるように、プログラムされている生き物だ。
 マズローの人間の欲求の5段階説では1生理的欲求―2安全の欲求―3愛・所属の欲求―4承認の欲求―5自己実現の欲求と低次元の欲求から高次元の欲求に進化していくと言われます。
 進歩・成長している時、脳細胞は活性化され、本人は心地良い気分だ。この心地良さが成長を促すものでありますから,企業経営者は、従業員の心地良さ・お客様の心地良さを追求するべきである。この方針が企業を成長させる。
 と言う風に私は理解し努めています。

 「ロボット心理学」は人間に組み込まれた[成長のプログラム]を解き明かす心理学で眼から鱗でした。

 人間は頭の中に、ロボットをつくり、人間のする仕事を分担させます。 その仕事に熟練すれば、人間が考えたり悩んだりしないでもそのロボットが自動的にこなすようになります。  (ロボット=潜在意識)
 ある音楽を聴き感激したとします。気に入って何度も聴くうちに、すべてを覚えてしまい、頭の中でメロデイが聞えるようになると、もう最初の感激はなくなり、新しい刺激の強いものでなければ、鑑賞に堪えなくなります。(ロボットの熟練=中毒)

 新しいものを求めそれに習熟し飽き、又新しいものを求め飽き、求め飽くのが[虎]であり、頭の中のロボットが少なく飽かないのが「ライオン」なのです。

 私(渡邉)も子供のころ、父親から「飽きやすの惚れやす」とからかわれ、本をなかなか買ってもらえませんでした。「同じ本を暗記するぐらい何度も読め」と言うのですが、飽いてしまって読めないのです。
 成長とは、している事に習熟し飽き、新たなものに挑戦することと定義してはどうか?と感じましたが、それでは中毒患者はよく成長している人になりそうです。
 間違った解釈とは思いますが、その中毒になった人は心地よいのでしょうから、お客様を中毒になるくらい尽くすのがお客様に心地良くなってもらう方法でしょうか?
 やはりおかしいですね! どこで間違えたのでしょう?

 私が現代を解釈する時、「創業が難きか?守成が難きか?」「建設は単純で目的がはっきりしている」「維持管理は上手くいって当たり前、人々が仕事を分担・協同して働くのは難しい」「建設は新しいことを1度だけすること」「維持管理は同じことを何度もやって間違えないこと」などと対比して考えますが、「創業とは、最初の習慣をつくること=自動車の運転を覚えるようなこと=頭の中にロボットを作ること」 「守成とは、出来た習慣を変えないこと=やることに疑問を持たず同じことをすること=頭の中をロボットしかいない状態にすること」と対比しますと私は創業時代の化石人間だなあと思えます」

 人間は成長するようプログラムされているとは、人間が自分の分身ロボットをつくりその仕事に習熟する。習熟するとロボットは自動的に働き、ご主人様の人間頭脳は考えないでいいので、飽いてしまう。そして新しいことに挑戦するシステムが備わっていると言うことだ。 

 飽くのは誰にでも起こることだが、人間は自分の分身ロボットをいくらでも作ることが出来るのだから、飽いたときには、その飽いた仕事を深く考え、ディテールを改善するロボットを作ることが出来る。そんなロボットを作ったとき、細かな心のこもった出来栄えのものを作ることができて、いわゆる職人仕事となり、そういう作品をつくる誇りも持てて
飽きることを超越できる。これが成長である。
 一つの段階をこうしてクリアして次の段階にのぼり、自己実現の段階を卒業し、国宝となり、神となるのだ。マズローの時代はまだ皆短命だったから、自己実現の段階で終わりだったが、100才が当たり前の時代、その上の完成段階を考えたいものです。
 アメリカ ロン・ハバートの創った新興宗教サイエントロジーでは、所謂 完成された人間【クリアー】の段階の上に、OT-1.OT-2・・・(オペレーティング・セイタン=魂を自分でコントロールする人)を想定しています。そういう方に一度お会いした事があります。側にいるだけで暖かい雰囲気に包まれ、赤子になった気分でした。

 人間がそんな風に成長すれば、その人のいる会社もいい雰囲気で天国の会社のようであり、いい心地で成長するでしょう。 ・・・・・おとぎ話かな?

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