朝礼の話題

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細胞シートによる再生治療

2011-01-11 10:29:36 | 21世紀
細胞シート療法
2011年1月11日
 IPS細胞による再生治療が次世代治療法の本命と思っていましたが、昨日NHKのフロントランナーという番組で紹介された岡野光夫 東京女子医科大学 先端生命医学研究所 所長を知り、研究されている「細胞シート」はより実用が近いとうれしくなりました。
 拡張型心筋症になり人工心臓で生きておられる患者さんが治癒例として登場されていました。
 本人の心臓の細胞を装置の中でシート状に培養します。細胞は容器の中で分裂を繰り返し1日で2倍、1週間で128倍になり、2週間で細胞シートが出来ます。
 このシートを患部に貼ります。細胞シートは患部の血管を引き込み成長を続けます。新しい細胞は、サイトカインという物質を分泌し、病変細胞を除去し正常細胞のみ分裂増殖するそうです。
 この患者さんは、動けるようになり、犬との散歩を楽しんでいました。

 食道がんを内視鏡手術した患者さんの患部に本人の細胞シートを貼ると3日で正常の食事が出来るそうです。
 角膜や血管、糖尿病にも効果があるそうで楽しみです。

 岡野光夫先生は、元々医者ではなく、早稲田大学理工学部応用化学科のご卒業で高分子化学の研究をされておられました。その研究の実用に人工血管を取り上げられたことから、医学・薬学の学校に留学され、現在に至られたそうであります。医学部でないので、研究室では机を与えられなくて、ボイラーの後ろの空間が居場所だったこともあるそうです。
 スエーデンの大学と共同研究を始められていますが、新療法を日本で実用化することは、日本では規制も多く、時間とお金が掛かるけれど、ヨーロッパでは、応援も多くやり易いと言われていました。
 細胞シートを重ね合わせ、臓器そのものも出来る可能性もあり、実験するチームもありました。
 膵臓のインシュリンを分泌する細胞をシートにし体内に戻せばインシュリン不足による糖尿病は治癒することになり、毎日の注射も不要になります。豚インシュリンは、痒く困りましたが、大腸菌インシュリンはそれがないでホットします。しかし注射しないで良いのは最高です。
 日本のノーベル賞候補者は、まだまだ居ます。


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