朝礼の話題

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幹細胞を活性化する薬

2015-08-07 20:56:37 | 21世紀
幹細胞を活性化する薬
2015/08/08

 白澤卓二教授の毎日新聞への投稿です。新知識を読んでワクワクします。
 体には組織を修復したり再生したりする能力があり、幹細胞という再生能力を持った細胞が日々、組織の修復・再生を行っている。年を取ると脳や筋肉組織の修復能力や再生能力は低下することが知られているが、組織中の幹細胞が減って再生能力が減退するためであると考えられている。もし、年を取っても幹細胞を維持して活性化させるような薬を開発出来れば、加齢に伴う認知機能低下や筋力低下を克服できるかもしれない。
 米カリフォルニア大バークリー校のハナディ・ユセフ博士らの研究チームは、これまでの実験で若いマウスの血清を年取ったマウスに注入すると、年取ったマウスの筋肉や肝臓、脳の幹細胞が活性化して組織の再生能力が復活したことに注目した。研究を進めると、炎症を引き起こす「TGF-1β」という化学物質が鍵を握っていることが分かった。年を取ると、この化学物質の量が増え、幹細胞の活性を抑えていたのだ。若いマウスの血清にはこの化学物質の働きを抑制する成分が含まれているため、老化のプロセスを相殺していたのだった。
その後の実験でマウスが年取ると組織中に慢性的に炎症が引き起こされるために幹細胞が活性化できなくなっていることが分かった。研究チームは、この化学物質が引き起こす細胞内の化学反応を薬で止めることによって再び幹細胞を活性化する方法を探った。その結果、「Alk5キナーゼ抑制薬」と言う抗がん剤にその働きがあることを発見した。この薬を老齢マウスに投与すると、脳と筋肉中の幹細胞が増え、組織の修復力と再生能力が若返ることを確認した。
 有効性をヒトで実証するには更に研究が必要だが、将来、薬やサプリメント、食事によって組織再生力を復活出来る可能性を示唆する研究成果で興味深い。(白澤卓二・順天堂大大学院教授 毎日新聞6/4)
老化を防止する具体的な研究で、素晴らしいと感じ、ますますの発展を期待します。病気を治す薬でなく、病気にならない薬と定義付けて、一段上の評価を与えましょう。広い意味では、免疫薬でしょうが、生物にとって最良の結果が期待できると感じます。人間の寿命を延ばすだけではなく、健康寿命を延ばす薬として期待しています。少子化の進む現代、いつまでも働け、自立できる老人であることは、すべての人口問題・介護問題・認知症問題・老人福祉問題を解決できる画期的な時代を作り出すものです。 うれしいニュースです。
健康な 老人増えて 国栄え    若い血を 入れて老人 若返り



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