朝礼の話題

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落ちた偶像

2016-04-07 03:06:10 | 21世紀
落ちた偶像
2016/04/07
清原の覚せい剤使用逮捕報道を見て「落ちた偶像」と言う映画の題を思い出しました。
英語の原題はTHE  FALLEN  IDOLで、アイドルは偶像なんですね。
G・グリーンが自身の短編小説を脚色、C・リードが監督したサスペンスの佳編。舞台はロンドンに駐在する某国大使館、夫人を迎えに行って大使が留守にして いる週末。大使の息子フェリッペは冒険談を聞かせてくれる執事ベインズを崇拝している。妻との関係が冷めていたベインズはタイピストのジュリーと愛し合っ ていたが、その事を嗅ぎつけたベインズ夫人が大使館ホールのベランダから落ちて死んでしまう。ベインズが殺したものと思い込んだフェリッペは何とか彼をか ばおうとする。
警察はベインズが殺したと疑いはじめた。だが、ベランダにたおれていた植木鉢の上に夫人の足跡があったことから過失死と認められた。だが、フェリップはそ の足跡が別のときにつけられたものであることを知っており、そのことを刑事に告げようとしたが、誰も耳をかたむけてくれなかった。フェリップはいつも嘘を つくなと教えられていたのに、真実を云ってもとりあってくれない大人たちに失望した。
 他人の本質は、自分が抱いているその人のイメージとは違う。人の真実など分からない、ということを教えるような映画でした。当時のキャロル・リードは「第三の男」の映画もあり、天才と思われ、日本の木下恵介のようでした。
 警察官が犯罪もするし、銀行員が横領もします。どんな場所でも職業でも、犯罪者は一定の比率の人数居るでしょう? スポーツ選手の中にも、芸能界のスターの中にも、一定比率の犯罪者はいるでしょう。 彼等が逮捕されるとき、イメージと違うので「落ちた偶像」として、テレビでは面白がって喜んで居ます。
 清原は、昔から親分と呼ばれ、ヤクザまがいの凄味があり、イメージ通りの人間だったのでしょう。スポーツ選手は、クラブ活動でも上下関係を重視し、トップの言うことは何でも通る世界です。 彼は高校時代から、番長扱いで、それに毒されたのでしょう? 
 我々も、置かれた環境で、皆から期待される人物を演じようと努力しますが、自分の本質と違う役を演じるのは、ストレスがあると感じます。そのストレスを、どう解消するかで、その人の成長が決まると言っても良いでしょう。
 犯罪ドラマ・小説は、すべて、その人のストレスと解消の仕方を描いたものとして読めば理解できるし、そこを上手に書いたものが良い小説と思います。
 テレビ推理ドラマは、夏樹静子の作品は、犯罪の動機が良く描かれ、「落ちた偶像」を描いています。女検事「霞夕子」シリーズは、私は特に好きです。東野圭吾もいいですね。 テレビドラマに良く出る内田康夫や山村美沙・西村京太郎では、犯罪の動機が単純で、夏樹静子にはかないません。
 酒井法子、ASKA、などの覚せい剤事件で、後がどうなるかはわかっているでしょうに、清原は、救いようがないですね。先が全然読めない人だったのですね。
 我々一般人は、覚せい剤にはたどりつけないでしょうが、酒・たばこ・お金・女には副作用に敏感で居たいですね。
  アイドルは 偶像なので 人でない     落ちるのは 歳寄りむきで ないですね


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