朝礼の話題

見たり読んだりして、感じたことを朝礼で話しています。この頃は仕事の話は少なくなりました。

Interpreter

2005-05-23 14:55:14 | 映画
 ニコール・キッドマンはいいなあ!
 グレース・ケリー、ジョデイ・フォスターの流れを継ぐ 優等生タイプの女性で,役にぴったりの俳優でした。色気を売り物にせず、チャラチャラせず、日本で言えば工藤静香が刑事を演じていたテレビドラマの主人公の雰囲気でした。大きい眼の三白眼が、一所懸命生きている活動家をよく表現していました。

 映画は面白かったです。「007は殺しの番号」(Dr No)を初めて観た時感じた興奮と同じくらい感じました。
 娯楽映画でも真剣に、精密につくれば、矛盾を感じない如何にもありそうな話になるのです。
 アフリカとニューヨークの対比・創業と守成の対比(アフリカ・マトボ?国の大統領は、理想実現のため政治家になったのですが、国の維持管理のため、恐怖政治をしき、国内はテロだらけです)・テロ容認と反テロの対比そして妻を殺された刑事・家族をテロで殺された主人公の対比、これらのドラマを一つの映画の中に置き、観客を惑わせず、誤解させず、嫌な気分にさせない監督・脚本は偉い。シドニー・ポラックです。

 相手役のショーン・ペンは疲れた刑事をよく演じていました。ダニエル・ジュランが年取ったようにもあり、ロバート・デ・ニーロのように知性的で、アル・パチーノのように存在感があり、私はファンになりました。

 主役の二人以外はなぜか似たような体型の黒人や何処にでもいそうな俳優をそろえています。先に殺されているテロリストが最後の国連会議場でまた暗殺者になるようで、あれ!さっき殺されたのにと思えるようでした。
 黒人は皆一緒で個性がないというメッセージのように思えて、ポラックの経歴を調べたくなりました。

 男女 差別なし、男女同権そのものでアメリカは仕事しているのですね!
 女性職員も女性らしい甘えたところもなく、素敵でした。
 日本のジェンダーフリーもこの映画の女性のように自覚し、自分の権利ばかり主張せず、他人に考えを押し付けずあればいいのになあ。

 お笑いも笑顔もないけれど、暗くなく、見終わって明るい映画だと思いました。

 1967年生まれのニコール・キッドマンは37才。
 1960年生まれのショーン・ペンは    45才。
 実年令そのままで、若作りもせず、老けさせずもせず、リアリティがありました。
 こういう映画を次々につくれば、若い人も映画館にくるでしょう。
 今年観た映画ではこれが一番好きです。Shall We Dance?が小学校1年生ならInterpreterは高校3年生です。

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