朝礼の話題

見たり読んだりして、感じたことを朝礼で話しています。この頃は仕事の話は少なくなりました。

サイトカイン

2013-02-02 20:35:48 | 21世紀
サイトカイン
2013/02/03
 私達人間に切り傷が出来ても、自然に治り、傷口はくっ付いてしまいます。
 傷ついた細胞が信号を出し、身体中に散らばっている、幹細胞を呼び寄せ、その幹細胞が新しい細胞を作り傷口を塞いで呉れているのです。
 名古屋大学、上田実教授は、「再生治療にIPS細胞は必要ないのではないか」と言っています。
 不治の病と言われる心臓病・糖尿病・アルツハイマー病・脳梗塞などで動物実験で成功例が沢山あるそうです。
 傷ついた細胞が出す信号がサイトカインと呼ばれているものです。
 サイトカインとは
サイトカインは細胞が産生する微量生理活性タンパク質の総称である。そのため、サイトカインという物質そのものは存在しない。サイトカインは細胞同士のコミュニケーションを司り、細胞の増殖・分化・機能発現に関わっている。
細胞からサイトカインが産生され、標的細胞の受容体に結合し、標的細胞の作用を変えるのである。
サイトカインの特徴として、次のようなものがある。
・低分子タンパク質である。(分子量8万以下、多くは3万以下)
・多くは糖鎖をもつ。
・細胞表面に存在する受容体に結合することで、機能を発現させる。
・一つのサイトカインが、いくつもの異なる作用(生物活性)をもつ。
 サイトカインによる情報伝達
サイトカインはタンパク質なので、細胞膜を通過することができない。そのため、サイトカインは細胞膜の受容体に結合することで効果を発揮する。
ほとんどのサイトカインの受容体は、細胞内に酵素活性をもたない。つまり、受容体自身に酵素活性がないのである。
そのため、細胞内に酵素を結合させることで細胞内にシグナルを送る。この結合させられている酵素をJAK型チロシンキナーゼという。受容体にサイトカインが結合し、チロシンキナーゼが活性化することで細胞内に情報を伝達する。
サイトカインは、結晶化させ保存出来ます。病人に静脈注射しますと不具合個所に集まり、幹細胞を呼び寄せる信号を出し、その幹細胞が不具合を修復します。しかし、これは薬事法で薬品と認められないそうです。それは、サイトカインが何百種類の物質の混合物であり、単一の物質でなく、何の物質が効果が有っているかが分からないからです。
次の世代には、承認され、アルツハイマー病も治癒出来るといいですね。