朝礼の話題

見たり読んだりして、感じたことを朝礼で話しています。この頃は仕事の話は少なくなりました。

唯物論と唯心論

2012-05-03 21:15:38 | 21世紀
唯物論と唯心論
2012/05/04
 子供らしい話題だと敬遠されそうですが、「人生の科学」の本を読んでいると50年前、作った私(渡邉)の唯物論のイメージは、現在の研究者たちの考えとは随分違うと感じ、人間理解の新しい知識を得るため、義務教育の変更の必要を実感します。
 若い頃、1960年代はデカルトの心身二元論や、共産党が言う唯物論(物質的なこと、損得が全てを支配する・宗教は麻薬だ)で育てられた気がします。
 唯心論(人間社会において、心、もしくはその働きこそは至上の要因であるとする哲学)にも生長の家などの宗教から触れて、現代の「引き寄せの法則」にも真実を感じています。
 唯物論は、知性(顕在意識)優先の学校教育では、数値で表されるものがすべてであると、教えられた気がします。唯心論は、潜在意識に基づく理性的でない感情を大切にするものと解釈していました。
「人生の科学」第一章『意思決定』は主人公男女の出会いと以降の心理行動
を描きながら、意思決定がどんなふうに決定されるかを解り易く解説しています。
結婚相手を決めるプロセスは、両方が次々に相手に問題を出し、両方がそれを解いているようなものだ。そして相手の解答を採点したり、自分の解答を自己採点したり、と言うことを繰り返す。採点の結果がずっと良好ならば、徐々に恋人に近づいていく。
この本当に難しい試験を、私たちまったく意識することなく、いとも簡単にやってのけている。それは、その能力が、長い長い生命の歴史のすべてをかけて進化して来たものだからだ。私たちはまさにその時に対応出来るよう進化を遂げてきたと言っていい。
意思決定は私たちの知らないところでなされ、私たちの意識には後で知らされる。自分が何を望んでいるかは、後から知ることになる。
私たちが、自分の気持ちを自覚するのは、情報処理がすべて完了した後である。気持ちは、心の奥底から表面に浮かび上がって来る。
私たちの意思決定は、意識で考えているものでなく、無意識で考えた結果が浮かび上がってくるといっている。松尾芭蕉の「奥の細道」を英語ではNarrow Road to Deep Inside と言うけれど、この無意識の意思決定を表現しているようにも感じます。人間は初対面の相手を、10分の1秒で、信頼出来るかどうか判断します。選挙で二人の候補者のどちらが当選するかを70%の人は選挙前に言い当てるというデータもあります。無意識(潜在意識)を信じましょう。