そのままVon

おもに31文字の語呂合わせ日記

俳句の解釈 1

2016年07月14日 | 俳句

2016/07/13

「天に穴ありて落ちくる雲雀かな
 (野村喜舟
 /空に穴あって墜ちくるように見ゆ雲雀の飛行急降下せり
 /『穴があるようだ』と言わず『くる』と『かな』これにすべてを含ませており)」

「葉桜の中の無数の空さわぐ
 (篠原梵

 /葉桜を通じ見えたる空なれど無数にあって騒げるようだ
 /葉桜の外の空などこの場合関係はなし火事であっても)」

「曇天にまぎるる桐の咲けにけり
 (相馬遷子
 /曇り空そこに紛れて桐の花咲いているかな花札のよう
 /桐の葉は花札を見て知っているはてその花はいかがなものか)」

「背泳ぎの空のだんだんおそろしく
 (石田郷子
 /背泳ぎで空見ていたら妄想が浮かび次第に恐ろしくなる
 /空落ちる妄想よりもおそろしきものいろいろと想い描けよ)」

「うすうすとしかもさだかに天の川

 (清崎敏郎
 /うっすらとしか見えないがあきらかに存在したり天の川かな
 /ありさまが実感できず句意のこと曇るか霞むかよくわからない)」

「流星の使ひきれざる空の丈
 (鷹羽狩行
 /流星の途中で消えて地上へと落ち切れぬほど空は高いよ
 /あの星もこの星さえも流れても流れ切れざる高さがありき)」

「倒れたる案山子の顔の上に天
 (斎藤三鬼
 /秋晴れで気持ちいい空眺めたる案山子倒れり天を見ながら
 /天仰ぐ案山子倒るはたまたまか仰向けなるも五十五十か)」

「水中にしんと日を置く橡の花
 (ながさく清江
 /判読できず
 /橡の花日が差し水に影写す祖をな読みにて許されるのか)」

「玲瓏とわが町わたる冬至の日
 (深見けん二
 /判読できず
 /冬至の日散歩で町をわたるのか玲瓏なるもキーポイントか)」

「垂直の梯子西日に書を探す
 (栗田やすし
 /西日受く梯子放置の壁面に展示されたる書を探すなり
 /西日受け光って見分けができぬ書の脇に梯子の影がくっきり)」


 

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