暇つぶし日記

思いつくままに記してみよう

Fritillaria uva-vulpi という花は、、、、

2016年04月10日 23時15分05秒 | 日常

 

Fritillaria uva-vulpi という名前が植木鉢の中に見える。 この平たい植木鉢の中には先月の中頃には小さく短い水仙が咲いていてそれは今あちこちで咲いている普通の水仙の3分の1ぐらいの高さだったけれどそれが済んでからまだ尖って残っている葉の間から同じような形の葉が生えてきてそのうち茎が長くなり今、薄紫の袋のような豆チューリップに見えなくもない小さな花が下がっている。  頭が垂れているから紫の雪割草みたいに見えるから、それにチューリップのようでもなく袋のようだからそんな植物の交配で造ったものなのかと元の名前をウィキペディアに入れて牽いたらオランダのサイトにはかなりの説明が出ていて左の言語に日本語がないから和名がないのかとも思い英語のウィキペディアのみると英名でもなくそのままラテン名が出ている。 ラテン語でキツネのブドウを意味する「Fox's Grape」と直訳されるのだそうだ。 で、この英訳を日本語のグーグルに入れてもこの植物はでてこなくイソップ寓話のキツネとブドウの話しかでてこない。 

キツネとブドウか、あれはキツネが手が届かないブドウをみて、あれはきっと酸っぱいんだとやせ我慢や負け惜しみをして諦めるということなのだが日本人には良くわかることわざだ。 中国人ならそんなものでも腹に入るならと無理してもよじ登って取るだろうしアメリカ人なら甘いか酸っぱいか口に入れて見なければわからないだろうとそのうち味のことは忘れて取ることにやっきになるだろう。 それでは自分が住んでいるオランダではどのように思うだろうか。 先ず誰かが取るまで待っていてその様子を見る、それで美味そうだったらそれでどれくらい得があるのか考えてそこでやっと動き出す、ということになるだろう。 酸っぱくてもそれを誰かに売るという手もあるのだ。 売ればその金で甘いブドウを買えばいい、売ればこっちのもの、誰かがその使い道を考えるだろう、というような具合だ。 

ラテン語でキツネのブドウというのは面白い。 普通の水仙ほど高くなくキツネが歩いていて鼻の辺りにぶら下がる高さだ。 マスカットでもなく普通の色のついたブドウの形をしている。 これなら高いところにあるブドウをみて、あれは酸っぱいのだからと諦めることはない。 実際に口に含んで試すことが出来るし試してタヌキに騙されたと怒るかもしれない。

初めの Fritillaria というのを入れて検索してみると バイモ属と言うのが出てきてユリ科の属だと書いてある。 それにそれはラテン語でサイコロを入れる筒だとも書いてある。 各国語を比べてみて分かったような分からないような説明だ。 オランダ語や英語では東トルコ原産のチューリップの仲間だと書いてあった。 沢山の種類が書いてあるけれどこの種類のことは出ていなかった。 編集する人間の眼に未だ入っていないのだろう。 

それにしてもバイモというのは何だか今風に聴こえるのは「モーバイル」をひっくり返したような、またバイクのモーターの略称、バイモーゲッジ、ローンをもう一つ加えたもののようなまるであるかないか分からない響きになるけれど何だか普通にありそうな響きだ。 これには漢字があって「貝母」らしい。 バイ貝というのがある。 それではあれは貝貝かと呆れて牽いてみればそのとおりだとあった。  それでは母というのはなんだろうか。 そこまで牽く気にはならない。 そういう態度が何でも中途半端にしてしまう悪い癖だとは分かっているけれどそうなるとその「母」は酸っぱい母だと諦める日本人根性なのだろうか。 アメリカ人だと、、、、、それに中国人だと、、、、、、あ、これは元々中国語だったのだ。 元々母の点々は二つの乳首だったそうだが自分が小学校の時に点々は古い書き方、今は上から下に一本でなだらかな斜線にすると教えられた。 乳首が消えて何になったのだろうか。

いずれにしても自分には Fritillaria uva-vulpi は長すぎて覚えられない。 貝母属というのも何だか母のために貝を探して海岸を彷徨う野蛮人みたいでこの花のイメージとはかけ離れてしまう。 だから結局元々のローマの田舎でキツネが彷徨っているときに、あ、ブドウだ、といって口にして、あのタヌキの野郎騙しやがったな、大明神に告げ口して懲らしめてやるからなというキツネノブドウとして覚えておこう。 けれどキツネのブドウとしてどこで検索しても殆どがイソップ寓話が先に出るし、結局は 元の Fritillaria uva-vulpi でしかない。 そうなるとそれを指さしてあんな長いとっつきの悪いものは喰ってもすぐ忘れてしまう毒が入っているのだと負け惜しみを言って一つ写真をとってカメラに覚えさその場を離れる。

 

ウィキ゚ペディア; バイモ属の項、

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%82%A4%E3%83%A2%E5%B1%9E