北緯52度、東経4度の、日本で言えば樺太・カムチャッカ半島の高さにあるオランダの町に住んでいると日の長短の具合が日本の本土以上に早いようでこのところ「秋の日の釣瓶落ち」という風にも感じる。 夏の長いときは夜中の12時ごろでも西の空の水平線・地平線のあたりが広重の夕方、紺の空に朱を一筋入れたようにも見えるものがこのところ夕方の迫り方が早くなっている。 もう9月も半ばを過ぎていて、ほぼ日課になっているように屋根裏部屋の窓を開けて西の空を撮るとそれはほぼ初夏の11時近くのようだとも思い、時計を見るとまだ7時45分だ。 夏の習慣が残っているのか自分ではこれなら9時半ごろかと思っていた。
秋分の日だそうだ。 昼の長さと夜の長さが拮抗してこの日以降夜の長さが増す。 ニュースの天気予報のところで、今日からは夜の長さが長くなって正式な秋になります、、、、とは報道されるけれどオランダには秋分の日というように祝うような習慣が無いし祝日でもないので人はあまり関心を示さない。 中国のなになに節とか仏教の彼岸というような習慣がある国との違いなのだろう。
この間までは9時から10時までのジムの運動を終え外に出るとまだほの明るくショートパンツに汗ばんだT-シャツで5分ほど自転車を漕いでも気持ちがよかったものが今では暗く何か羽織らないと寒くなってきている。 来週あたりはもうショートパンツでは寒いのでちゃんとズボンに着替えて自転車に当たる風の冷たさに対抗しなければいけなくなるのかもしれない。
ここのところ夏の終わりが戻ってきていたのだが明日あたりから日中気温が平年の15,6℃あたりに戻り、そうなると秋の長雨がこれから始まりそれに加えて夕闇の迫り方がいや増す。 気分的にはそろそろ冬篭りの気配がどこからかして来そうな思いがある。 やっと夜の長さが伸び始めたところなのにこんなことを感じさせるのが北国というところの所以だろう。