ゆるゆり なちゅやちゅみ！

あかりが必要以上にひどい目にあうことはない。だが、それは同時に「良い子であるが故に目立たないから、存在感を精一杯発揮しようとがんばる」というあかりの特徴をもスポイルしてしまった。

それを象徴的に表したシーンはみんなで温泉に入った場面だ。ここであかりはお団子を解いているのだが、それについて誰も、何も突っ込まない。原作をきちんと読んでいて、前のアニメもきちんとリスペクトできているなら、そこが突っ込みどころだって分かるだろうに。

あと流れを考えずに原作エピソードを使ったが故に、おかしさを感じてしまったり、いろんなキャラを出そうするがあまりに視点が散漫になってしまったりとシナリオ面での洗練されていない感じが如実に出ていた。

１期最終話のような強烈なオチも無いから、ただキャンプに行って帰ってきただけの話になってしまった。安心感はあるが、見方を変えれば非常に退屈。インパクトがあったのは最初だけ。しかもそれは原作を使っただけだから驚きも無い。

映像面での違和感は無かったから、もう少しシナリオ面がこなれてくればこのスタッフでのＴＶアニメというのもありかもしれない。だがこのＯＶＡの感想を言えば「良い意味でも悪い意味でも何も無い」という言葉に集約されてしまう。もし私が劇場に足を運んでいたら（補足）、買わなかった可能性が高い。













補足：時間調整のために札幌ファクトリーに寄ったときに札幌でも劇場公開していた事を知ったのだが、時間も合わなかったのでそのまま見ずに終わったしまった。