日々是雑感

アニメや映画の感想を中心に雑多に述べていきます

みなみけ! 5の2!歌祭りだよ! 放課後大爆発!!(ミニドラマパート) 

2009-04-26 21:27:00 | アニメ
メインであるライブの感想は次からの「みなみけ 5の2音楽編」に譲るとして、ここでは余興として挿入されたミニドラマのレビューをしていきたい。



では、お約束として「続きを読む」から


【「みなみけ」「今日の5の2」関連記事】
「みなみけ」総括・前編
「みなみけ」総括・後編
「みなみけ」総括 補足
「片付けちゃっていいですか?」ディレクターズカット!?
ちょっとだけ続くみなみけ 前編
ちょっとだけ続くみなみけ 後編
みなみけ ドラマCD
ちょっとだけ続くみなみけ~おかわり~ 前編
ちょっとだけ続くみなみけ~おかわり~後編
みなみけ~おかわり~ドラマCD
「今日の5の2」総括
今日の5の2ドラマCD第1巻
「今日の5の2」:作画面の総括補足とキャラ紹介(男子編)
「今日の5の2」原作を読んでの印象
「今日の5の2」TVアニメキャラ紹介(女子 前編)
「今日の5の2」TVアニメキャラ紹介(女子 後編)
「今日の5の2」TVアニメキャラ紹介(サブキャラ編)
「みなみけ」「今日の5の2」脚本家について
「みなみけ」「今日の5の2」脚本家列伝その1 鴻野貴光さん
「みなみけ」「今日の5の2」脚本家列伝その2 杉原研二さん
「みなみけ」「今日の5の2」脚本家列伝その3 子安秀明さん
「みなみけ」「今日の5の2」脚本家列伝その4 あおしまたかしさん
今日の5の2ドラマCD第2巻
みなみけ おかえり総括
そろそろ整理しよう・・・。



VTR1(リョータ×チアキ)
この話の筋立て(リョータがみなみけに間違い電話をしてしまう)から漠然と考えたのは声優さん(ここでは小林さんと茅原さん)のアドリブに近いやり取りになっているのだろうなぁという感じで、わざわざレビューする必要は無いと考えていた。

だがこの話を見て「うわっ、これそんなレベルじゃねぇ」と完全に考えを改めた。

この話のきっかけが「アマアマ」のフォローになっているというのがまず上手い。チアキがこの時点では常識的な対応をしているにもかかわらず、それを流してしまうリョータのボケぶり(慌てているのか?)もいい。

そして「アマアマ」で起こった出来事を考えれば、「男女が一緒にいるとおきるおかしなこと」に話が発展するのに何の不都合も無い。その事についてチアキが説明を迫るのは原作第3話「おかしな事」、第9話「説明せよ」(アニメでは無印第2話「おかしな学校」)のネタだ。

両方のネタを組み合わせて一つにする、これはクロスオーバーとしては最高のやり方。これがドラマCDの1エピソードとして入っていても何の違和感の無い。ライブとシームレスにつながっているのもポイント高し。

だけど、チャプターメニューの「リョウタ」は何とかならなかったか?

VTR2(リョータ×チカ×カナ×藤岡)
おかもちを映した時点で勝利は決まったようなもの。その上で、面白い答えを求めるカナ、そのカナの発言で発想が果てしなく暴走していく藤岡、そしてどう考えても趣味を理解できない妻が夫の金銭感覚をたしなめているようにしか見えないチカとリョータという要素を入れている。これだけ縦横無尽に両方のキャラクターを使いこなせば、面白いものになっていくのは当然。

もう一つ面白いのは藤岡の発想が制御不能なまでに暴走した時点でカナがツッコミ役に転じている事。状況に応じてキャラクターの役割を巧みに入れ替えている。これができるって事はキャラクターのツボをしっかりつかんでいる証拠。

VTR3(ユウキ×メグミ×ナツミ×マコト)
チカだとマコちゃんの事に気付かないまま話を展開させるのはちょっと違和感がある。カズミはマコちゃんがMAKOちゃん(カズミの中の人)と遭遇するというネタにもなるし、話としても対吉野のような感じの話になって面白そうだけど、次の話は絶対にカズミじゃなきゃならない。となればマコちゃんと相対する「5の2」メンバーはこの3人という事になる。

「5の2」サイドの3人はマコちゃんの正体に露ほども気付かぬままに、マコちゃんをドツボにはめていく。そのやり方がちゃんとキャラ特性を生かしたやり方だったのには感心させられた。さらにマコちゃんがいつもの「ワイルドさ」や「ダンディズム」に加えて、「鋼の魂」とか「熱き男の血潮」と新しいネタを加えているというのも良い。

だけど挿入した映像が無印6話「マコちゃん誕生」だったのは、「おかえり」がマコちゃんをいかに使いこなせていなかったかを証明しているよなぁ。

VTR4(カズミ×保坂)
中途に入る「きもちわるさ」をさらに倍化させる息継ぎ音、頑丈な意思が間違った方向にズレて行って最終的に地球規模にまで発展するところ、そのくせ冷静なツッコミが入るとすばやく引き下がる転換の早さ。(でもそこからまたループが始まる)

これは悪い意味でリミッターをかけられていた「おかえり」の保坂じゃない、間違いなく「無印」の保坂だ。

この保坂完全体に対抗し、会話まで成立させうる「5の2」キャラクターは相原カズミをおいて他には無い。何より評価に足るのはこの話が小野大輔さんが満を持して登場するためのプロローグである事を完全に意識している点だ。










いかに原作者が同じとはいえ、異なった2つの作品をここまで見事にクロスオーバーさせる事ができるとは。すぐにドラマCDあたりにできそうなレベルでありながら、ライブの余興である事を忘れていない点も良い。

それだけの事をやってのけたシナリオ担当の名前がスタッフロールにもライナーノートにも出ていないのは残念。「5の2」キャラクターにTV本編とのズレが無い事、「みなみけ」側のネタとキャラクターが「おかえり」ではなく「無印」準拠な事から「5の2」「無印」のシナリオスタッフ、その中でも保坂の使い方などから判断すると「5の2」シリーズ構成の鴻野貴光さんではないかと予想するが、残念ながら真実を確認する術は無い。あとハルカだけハブられちゃったのはちょっと残念かな。

に、してもだ。同日に買った「おかえり」のドラマCD(こっちも感想を書くつもり)よりもこっちのドラマパートのほうがずっと面白くて、笑えたのは問題じゃないかと思うんだ。

次回から「みなみけ 5の2音楽編」を始めていきたい。