e-note 2005

どうも、ぽんすけです。メモ帳代わりに軽くやらせてもらいます、嘘だけはつかないように・・・

神蔵美子 『たまもの』

2006年03月19日 16時13分52秒 | 
写真+文、こういうスタイルの写真集はアラーキーの作品なんかで触れたことがあるくらいで、あとは旅行記やそういった類のものだけ。ただコレは毛色が違う。写真家が日常を文と写真でつづったもの。彼女の存在は高橋源一郎のエッセイで知って、図書館で借りて読んだ。

大学の頃に写真集をよく見るようになって、一時期はよく買ってもいた。その大半はサラリーマンを辞めたときに売り払ってしまったが。

写真家であるこの作品の作者神蔵美子が、文筆を生業とする男たちとの交流を軸に日常を記したもの。ちょっとオレには重すぎた。こういった生々しさはキツイ。日常と男女関係が普通にある種の濃密さをもって関わってくるという状況に耐えられない。読んでいるだけで少し気分が悪くなった。拒否反応の一種とも考えられるしオレの生まれもっての性質ともいえる。

恋愛を描くのは難しいと思う、それには決まりがないし型もない。しかも自分を曝け出して、表現という形までとって・・・身を削って何かを獲得したようで・・・そういった全てがオレには生々しすぎで重たかった。

こういう世界は実感が湧かないせいか、読み方が浅くなってしまうのだろうか。友情や愛情、家族とか云ったものの形が想像できない。そんなものに形はないと言うかもしれないが、その輪郭すら掴めないしそのための努力すら怠っている。

オンナとの、それだけでなく社会との、人間との接し方にそもそも大きな隔たりを感じ、異質な肌触りを感じ続けながらも読み通してしまった感じだ。

写真を撮るのは体力が要ると思う。それに被写体となるヒトなりモノなりに貪欲に近付いていく勇気もいる。そんなことよりセンスの問題かもしれないが。そしてそう云った事を気にしなくても平気なヒトが写真を撮るのかもしれない。オレは旅行を始めた頃に撮った自分の写真があまりにもつまらないので、それ以後カメラを持たずに出歩くようになったので何の記録も残っていない。

どうにも言いようのない読後感。それでも何かある。


『アラビアのロレンス』を見る。リマスター版なのか4時間もあった。内容そのものには特に感想ナシ。ただ何度も映し出される荒涼とした砂漠に心奪われる。アカバ(現ヨルダン領)はエジプトに渡るとき、ビザを取るため数日滞在した。紅海に面した日差しの強い白壁の重なる町で、特に何もせずビールを飲みながらボケッと過ごした思い出だけだ。


WBC勝ってよかった、スッキリした。次はキューバだ。


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