e-note 2005

どうも、ぽんすけです。メモ帳代わりに軽くやらせてもらいます、嘘だけはつかないように・・・

鬱の力

2008年10月18日 23時36分34秒 | 
五木寛之×香山リカ「鬱の力」(幻冬舎新書)読む。こりゃ、かなり面白い対談。相槌打ちまくり。

これからは‘鬱’の時代だ、二人はそう言う。鬱的気分とうつ病を、明確にしっかりと分けて考えなくてはいけない。ちょっと考えさせられ、深く広い話に引き込まれた。

本書より

カタルシスは、古代ギリシャでは「排泄物を体外に出し、身体をきれいにする」という意味の医学用語だったようですね。それをアリストテレスが『詩学』のなかの悲劇論で、精神にも適用した。さらにフロイトは、無意識に抑圧された葛藤が表出されると症状が消失するという経験に着目して、カタルシスを精神の浄化作用としてとらえたんです。

マイケル・クライトン「ネクスト」

リチャード・ドーキンス「神は妄想である-宗教との決別-」

ジョン・アレン・パウロス「数学者の無神論-神は本当にいるのか」

無神論者は汎神論者であるということがよくわかりますね。つまり、ドーキンスは神はあるけれど、神を認めない、ということを言っている。逆説的に神の大きさを感じさせるような本だと思って読みました。

自分よりさらに境遇の悪い人を見て、「ああ、自分はまだまだ恵まれてるんだ、ありがたい」って思えるのは、とても高い次元の精神機能だと思うんですよ。今の若い人はみんな、自分がいちばん不幸だと思っていて、「あの人だってほら、こんなに不幸じゃない」って言っても。「その人のことはわからないけれど、とにかく自分はこんなに不幸なんだ」って言う。

安達千夏「モルヒネ」