うたのすけの日常

日々の単なる日記等

うたのすけの日常 山頭火の世界 十九

2009-08-16 05:48:09 | 日記

まことお彼岸入りの彼岸花<o:p></o:p>

彼岸花とはよく名付けたものです。多少の早め遅めはあっても、彼岸の季節には、あの世と現世の橋渡しを、律儀に行ってくれます。お寺さんや墓場への道筋に咲く彼岸花を見ると、人々は息を整え多少なりとも、先祖を意識するのではないでしょうか。<o:p></o:p>

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一つもいで御飯にしよう<o:p></o:p>

草庵の片隅の、僅かな空き地に作った畑でしょうか。茄子かトマトか胡瓜が食べごろ、一つもいで昼御飯のおかずにともぎます。それなら長閑な草庵の昼下がりの情景なのですが、もしかして、まさか米櫃が空っぽで御飯の代わりではないかと心配させられます。<o:p></o:p>

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山のあなたへお日さま見おくり御飯にする<o:p></o:p>

何の変哲もなく、静かな一日が終わるようです。彼方に夕焼けに燃えるお山が控えています。真赤なお陽さまが悠揚と姿を隠していきます。厳粛な面持ちでそれに手を合わせ、さあ、夕食です。お膳の上にはお神酒が鎮座しているのでしょうか。<o:p></o:p>

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昼もしづかな蝿が蝿たたきを知つてゐる<o:p></o:p>

暑い昼日中、団扇で風を送るていどでは涼はとれません。汗をぬぐいます。そんな頭上を一匹の蝿が旋回してます。羽も震わさず無音の旋回をして暑さを倍加させます。ときおりこちらを窺うように畳に着地といったところです。手を擦り合わす仕草もせずに微動だにしません。団扇を置き、そっと蝿叩きに手を伸ばします。しめしめと柄を握りました、一撃と振り上げました。待ってましたとばかり天井近くまで飛び立ちました、静かな蝿は。<o:p></o:p>


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