うたのすけの日常

日々の単なる日記等

うたのすけの日常 後期高齢者の日めくり その195

2011-03-09 07:28:14 | 日記

          昨日のつづきです

 米沢駅に降り立った時は確か雪は降っていなかったと記憶しております。それでも駅舎をふくめて、雪国に来たといった実感がひしと全身につたわってきます。ところで肝心の訪ねた月日が年内か、その年が明けてからだったか定かではないのが、なんとも頼りありませんが、お迎えの車の車窓から見る街並みは、間違いなく厳しい北国の風景であります。しかしさすがに幹線道路は、雪を洗い流す小ぶりの噴水が、ちょろちょろといった感じで道路の雪を洗い流しておりました。
 お住まいは、丁度現在小生の住んでいるところと同じような、市の中心部からやや遠隔の、新開地といったところでして、玄関の作りが二重になっているのには脅かされました。防寒設備は正に完璧といったところで、家の中はポカポカと南国のようであります。貧乏症のせいで直ぐに、暖房費が大変であろうと思ったりします。

 翌朝は昨日とうって変わって、窓を大粒の雪が叩きつけるように降っています。それも厚手のカーテンが上下に左右に揺れているようです。「凄い!」と絶句であります。朝食のとき、ご主人が「雪が降らねば、雪国にお招きした甲斐がありません。よかった」と豪快に笑われましたのが印象的でありました。
 「先ずは型どおりではありますが、市内を一巡いたしますか」遅い朝食もそこそこに娘さんの運転での出発です。これがまた面白い、お父さんが娘さんの運転にいちいち物言いをつけるのであります。娘さんいささか呆れ顔ながら、素直にハイハイと返事するのが、まこと微笑ましい情景でありました。もっともオトウサンのアドバイスも至極もっともでして、ウインカーは激しく作動しているのですが、たちまち窓が雪に埋もれ前方が見えなくなるばかりか、両側の窓も完全に雪にふさがれ、街並みの景色などただ真っ白で、白い隧道を潜り抜けていくようなものでありました。少し言うことがオーバーかなとは思うのですが、雪景色を楽しむなんて気持の余裕など皆無であります。
 交差点の信号も確認するのも、シロートでは困難なのではないでしょうか。勿論各車のろのろ運転でして、前の車が停まるから後続車は停まるといった案配であります。それより信号待ちの間に、オトウサンは社外に素早く飛び出します。その手には箒が握られ、箒といっても普通の庭箒であります。それで手早く全面の窓はもちろん、車の周囲の窓ガラスの雪を叩き落としております。雪との格闘、凄まじき光景、ちょっとこれでは降りすぎであります。

 名所旧跡を訪ねた順序は忘れましたが、もっとも話は雪が主人公なのですから、後はさっといきますがどうやら紙数が尽きたようであります。続きは明日と言うことにいたします。