観測にまつわる問題

政治ブログ。政策中心。「多重下請」「保険」「相続」「農業」「医者の給与」「解雇規制」「国民年金」「住宅」を考察する予定。

交通事故の増減の決定的要因の考察

2018-01-12 19:43:04 | 政策関連メモ
昨晩、日経社説 2018/1/12(11日夜更新)「交通事故死をもっと減らそう」を読んでいろいろ考えたのですが、今日【韓国の反応】みずきの女子知韓宣言(´∀`*)(2018年01月12日16:00 【韓国の反応】「なぜ日本の交通事故死亡率は韓国の3分の1なのか?」)を見て、「昨晩調べた時は、結構日本の事故率高くなかったか?」と疑問に思い、再調査しました。とりあえず分かったことを箇条書きで纏めていきます。

①死亡率が激減しているのは、大体シートベルトとエアバッグの普及が原因ではないか?

シートベルトとエアバッグのデータをグラフ化してみる~「戦後の交通事故・負傷者・死亡者をグラフ化してみる」後日談(Garbagenews.com 2009年01月07日 12:00)

「1946年~2008年の交通事故発生件数・負傷者数・死者数(人)(再録)」を見ると、第二次交通戦争のピーク1990年から死亡率はドンドン減っていますが、2000年まで負傷者と発生件数は増えています。事故が増えて負傷者が増えているのに死亡者が減っている原因は(重大事故を緩和する)機械的なものと考えるのが妥当でしょう。運転技術の問題など他の原因で事故を増やし死亡者だけ減らすのは考えにくいはずです。実際に「衝突安全装備の普及率(保有ベース)」を見ると、1990年以降ドンドン安全装置が普及しているのが分かります。このデータは保有ベースとのことなので、多分新車はそのあたりでほぼ安全装置をつけるように切り替わっているのではないかと考えられます。

そう考えると、一般に途上国の交通事故死亡率が高いのは安全装置の有無の問題が大きいのではないかと推測できます。韓国も死亡率が高いのですが、調べてみるとヒュンダイの安全評価は決して低くありません(装置の有無と機能を見落とす海外評価は考えにくいところです)。じゃあ国内用と輸出用で違う車つくってるのかな?と考えたのですが、どうもビンゴくさい(参考:韓国ヒュンダイ自動車のエアバッグ 激突しても作動せず「飾りか?」の声「情報は自分で取得し、自分で判断する」2011/7/22(金) 午前 11:58)。さすがにヘル朝鮮と言われるだけあります。韓国財閥の輸出に賭ける執念は侮ってはならないのかもしれませんね。

死亡者数の減少は運転技術の問題というより、装置的な要因が大きいのではないかと推定した訳ですが、そう考えると気になるのはチャイルドシートの普及です。

相変わらず低い日本のチャイルドシート着用率。ワースト1位常連のあの県は、出生率の高さが影響しているのかも…(美ST ONLINE 2017.07.28)

「法制化から17年経過してもいまだ使用率は64.1%」で、欧米自動車先進国での使用率はほぼ100%だそうですから、日本もまだまだなところはありますね。愛知(や岐阜)はさすがトヨタのお膝元だけあって意識は比較的高いようです。シートベルトの着用率も高いみたいですね。逆にチャイルドシートやシートベルトの着用率も低い県があるようですね。我らが愛媛もチャイルドシートの着用率が低いとの指摘も・・・。警察は子供が亡くなる事故が起きてもチャイルドシートの使用状況についてほぼ言及しないのだそうです。

②事故数の減少は、道路交通法の改正と取り締まり状況の変化が大きいのではないか?

平成25年度 交通事故の状況及び交通安全施策の現況(内閣府)

平成10年あたりから事故数が横ばいになった後、平成16年をピークに事故数そのものが減少していることが分かります。この内閣府のデータでも死亡率の減少との大きなズレが確認できますが、事故数減少のトレンドも何か原因があるはずです。完全自動運転はまだ先ですし、これは機械的な要因ではないでしょうが、何か明白なトレンドを生み出す要因があるはずです。どうもこれは道路交通法(ウィキペディア)の改正とそれに伴う取締り状況の変化にあるのではないかと思います。ウィキペディアを眺めると1999年(平成11年)11月1日の「運転中の携帯電話の使用が禁止」を皮切りに、2000年(平成12年)10月1日の「軽自動車、自動二輪車の高速道路での法定速度の変更(80km/h→100km/h)」(元々高速道路の法定速度は守られていないと思いますが、法定速度が上がったことにより、追い越し車線の遅い車が減って、追い越すための危険運転が減少したとも考えられます。参考:高速道路の追越車線は遅く走らないで!スピード違反車より事故の原因になると動画で解説!(MOBY 2016年08月31日更新))、2002年(平成14年)6月1日の「酒酔い運転、酒気帯び運転、死亡事故など悪質・危険な違反の罰則強化」、2004年(平成16年)11月1日「走行中の携帯電話等の使用の罰則強化」「酒気帯び検査拒否の罰則強化」・・・その他諸々数が多いので後は省略しますが、立て続けに重要そうな法改正が続いており、それに伴い警察が取り締まったことで、危険運転が減って事故が減ったのではないかと考えられます。少なくとも人口動態や運転者の自主に任せた運転マナーの向上では事故数の減少は説明がつかないと思いますが、どうでしょうか?

③走り屋が昔は大勢死んでいたのではないか?

交通事故の年齢別死者数(はじめて自動車保険)

自動車乗車中の年齢別死者数の推移を見ると、基本的な流れとしては出生数の推移と若者の死者数の推移は連動している訳ですが(第2次ベビーブームの時に生まれた人が若者になった時に死亡事故が増えている)、それだけではピークの時の若者の死亡者数の突出した多さは説明できません。これは走り屋の数の推移と連動しているのではないかと考えられます(昨晩facebook投稿では暴走族と表現しましたが、暴走族は低速で走るようで、事故にはあまり関係ないようです。勿論筆者も実際には峠での事故(走り屋)をイメージしていたのですが、暴走族との表現になったのはその辺の事情に詳しくないからです)。話が話だけに正確な統計はないかもしれませんが、yahoo知恵袋「80、90年代の死亡事故について」を参照しても峠の花束に触れていますし(筆者も見たような記憶があります)、「峠、俺サ、ハングオン、バリマシ。某雑誌には最高速ランキングのメーター写真や罰金、点数の投稿が毎月の月刊誌にあったからね。今では信じられないね。」とのことです。若者の圧倒的な危険運転が若者の死亡者数の激増を招いていたんでしょうね。

※追記:交通事故の死亡率の減少や事故数の減少それ自体はいいと思いますが、こういうことを書いていると逆に、近年の草食化というか体力低下傾向が心配になってきます(筆者自身は超文化系ですので悪しからず)。キツイ仕事のなりてがいないのも、求人側の問題(お金を出さないから)もあるでしょうが、なりてがいないという労働者側の問題もあるはずです。建設現場の深刻な働き手不足が問題だと考えるなら、教育の失敗も考えるべきでしょう。お金だけで解決しようとすると、その業界が高コスト体質になってしまいます。子どもの体力の低下の原因(文部科学省)を考えることも重要かもしれませんね。特に幼児教育の無償化が焦点になった今だからこそ、幼児の運動の重要性を考えてみるべきかもしれません(参考:幼児期運動指針(文部科学省))。親がつきっきりで勉強や運動の面倒をみるのも限界があるんじゃないですか?それに仲間と遊ぶのが重要だと思います。事故の発生の観点からも赤ちゃんの歩行器について議論があってもいいかもしれません(赤ちゃんに歩行器はいつから使う?本当はよくない?デメリットもあるの? mamanoko 2018年01月12日)。


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