観測にまつわる問題

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コンビニの商圏とロードサイド

2019-11-15 19:52:16 | 経済財政
コンビニはロードサイドに向かない?(Yahoo知恵袋 2011/9/20)

>駅前や都会のコンビニは粛々と営業しているのに、ロードサイドのコンビニはつぶれて廃墟になっています。なぜですか?

>ロードサイドの方が競合が激しいのかもしれません。もともと人口自体が都会に比べ、少ないと思われるところに、みんな自動車に乗るため、少々遠くてもスーパーなどに行ってしまうケースも多いのではないでしょうか。

 コンビニの商圏が狭いと言われる理由がようやく分かってきました。賃料と広い商圏のバランスでロードサイドはそんなにコンビニ向きではないんでしょうね。ロードサイドの24時間に一定の需要はあるとは思いますが。ゆえにテナントよりオーナーを募るフランチャイズの方が特にロードサイドではいいんでしょう。ロードサイドのテナントには早期撤退されると、中古不動産が残ってしまう問題があって、フランチャイズならそういう心配があまりありません。逆に言えば代わりが直ぐに見つかる都市部ではテナントでもありそうですが)。廃墟となっている店舗がロードサイドに多いとすれば(廃墟は何処であっても、政策的問題の一つではありますが)、特有の問題を解決していかねばなりません。
 筆者は国道レベルの典型的なロードサイドにおいて、あまり廃墟のロードサイドという問題意識がなく良く知らないのですが、新道に対して旧道への出店が難しい傾向があるよう(出退店が激しいよう)に思っています。だとしたら、基本的な解決策は賃料下げだと思います。また、新道・新店が出来て苦しくなるのようなリスクが一定程度あるなら、フレキシブルな店舗の方が望ましいと考えられます。新道リスクはそうはないと思いますし、賃料下げで一部対応可能かもしれませんが、人気の新店が現れるリスクは予想が難しいですし(競合する新業界も含みます)、広い商圏を前提としたニッチな商売はまず当たるかどうかを事前に判断するのも難しいのかもしれません。
 このニッチにはコンビニのような何でも屋でない限り、メニューによっては食の好みでレストランを含む可能性も考えられます。データをとって商売できれば、それで問題ないかもしれませんが、最初からデータは中々なく、当るかどうか分からないチャレンジシスクはニッチ(細胞部分)にあって然るべきの可能性も考えられ、新陳代謝の高さが必ずしも悪くとられるべきではないとも思います。amazonなんかがロングテールでニッチを取り扱っていますが、あれは総合商社のようなもので、amazon自身が小さな仕事をしている訳ではなく、小さな仕事の方にはリスクがあるかもしれませんが、それはそれでそういうものという話です。無論成功しないことが分かっていて出店する店舗はないのであって、商売は立地が一番重要とも言いますが、極力リスクを抑えたチャンレンジが出来ればそれに越したことはないと考えます。地価下落傾向が言われて久しいですが、賃料を保っていれば、一発逆転で何かあるという訳でもなく、ロードサイドの廃墟の店舗や入れ替わりの激しさでいろいろ考えてみた次第です。なお賃料と固定資産税の関係は検討していません。
 その話は以上ですが、一方でロードサイドにコンビニ同士の競合がない訳ではありません。同じ道で複数のコンビニがあるなら(大体あるでしょうが)、どちらの商品が魅力的かという勝負になります。当たり前の話に見えるかもしれませんが、これが狭い(徒歩圏の)商圏ではほぼ有り得ません。近いコンビニが単に有利だからです。あるいは商品が魅力的かというより、何となく入ったコンビニ、新店の機会に使い始めたコンビニ、何らかの広告やキャンペーンで入ったコンビニをずっと使うという形もあるかもしれませんが、その時は利益率というより、売上高・スケールメリットやそれに伴う商品開発力等が活きてくる可能性も考えられます。オーナーサイドに立ってみると、狭い商圏なら利益をただ重視する戦略になってくるでしょうし、広い商圏なら(賃料やオーナーかにもよるかもしれませんが)、スケールメリットを追及しておいた方が競争力があって利益もついてくる可能性が考えられます。
 PB全盛の今、商品力という視点も軽視できない要点の一つであり、その土地にあった品揃えは確かにあるんじゃないかと思います。この辺はAIとタグで発注革命が起きる可能性があるポイントではないでしょうか?(驚いてはいけません。昔はPOSなどなく全て手計算・電卓だったはずです)(無人店舗化に関して言えば、実証実験されていますが、当面ないような気はします。まず品物をどう補充するかの問題が大きく、フードの売り上げも結構メインで、それも調理ロボを入れるの?と思いますしモノをお客様が例えば落したら、コンビニロボットが補充するんですかと思いますし、お客様が手に取れない形にするなら、現状でも自販機を並べておけばいい話です。つまり人間のマルチさが勝るように思えますが、化石の発想なのかもしれません。

給油所、コンビニ併設可能に 規制緩和へ経産省会合(日経新聞 2018/2/22)

 今どうなっているか知りませんが、ガソリンスタンドは建設に1億円かかると言われており、多分オーナーがフランチャイズでやっていると思うのですが(調べていません)、入れ替わりの激しいロードサイドにおいて、継続的に営業できる店舗になるとも考えられます。GSの問題は急速な数の減少らしく、維持するためには無人化や他業種との併設を選択肢から排除すべきでないようには思えます。いろいろあるようですが、コンビニに限って言えば、ロードサイドに早朝需要がある場合、これを切るのはもったいないかもしれません(GSは計算して日中に給油できるかもしれませんが、今日食べるものは朝にその時買います)。また食品を扱うのでGSとそうは相性が良くなく、店にはよるかもしれませんが、ある程度専門スタッフが必要に思えます。コンビニで日用品はそうは動かないと言われ(何でもあるために置いてあるのだとか)、GS併設店でフルに何でも売るかの疑問もあります。逆に深夜時間帯にコンビニ店員がGSの番を兼ねることも出来るのかもしれません。こうしたチャンスを創出するのが規制緩和だと思うのですが。


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