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愛媛の伝承文化

大本敬久。民俗学・日本文化論。災害史・災害伝承。地域と文化、人間と社会。愛媛、四国を出発点に考えています。

三沢市歴史民俗資料館の企画展「地震海鳴りほら津波」

2011年09月23日 | 災害の歴史・伝承
青森県三沢市の三沢市歴史民俗資料館で9月11日から企画展「地震海鳴りほら津波2011~三沢の漁業を襲った東日本大震災~」が開催されています。

三沢市歴史民俗資料館のホームページはこちら。

http://museum.misawasi.com/


企画展のチラシは、こちらです。

チラシ表 http://www.misawasi.com/uploads/photos/1723.pdf

チラシ裏 http://www.misawasi.com/uploads/photos/1724.pdf



チラシから、内容を抜粋、引用します。


企画展「地震海鳴りほら津波 2011~三沢の漁業を襲った東日本大震災~」

今日でも青森県の三陸沿岸において、「地震海鳴りほら津浪」という銘文が刻まれた記念碑がいくつか存在している。三沢市内だけでも3例が知られている。これは昭和8年(1933)3月3日に発生した昭和三陸地震に伴う津波が甚大な被害をもたらしたさい、東京の朝日新聞社が募った義捐金によって建てられたものであり、当時の青森県知事であった多久安信が防災にかかわる教訓として「地震海鳴りほら津浪」という文言を考案したのである。

そして平成23年(2011)年3月11日、東日本大震災は昭和三陸地震を凌駕する未曾有の被害をもたらした。その爪痕は現在も各地に生々しく残されている。私たちが暮らす三沢においても、三沢の漁業を担ってきた三沢漁港が甚大な被害を受けている。私たちは今こうした時期だからこそ、あらためて「地震海鳴りほら津浪」という文言が持つ切迫した響きを再認識しなければならないだろう。

この企画展示は三沢の漁業を襲った東日本大震災の実際について来館者にわかりやすく実感してもらうことのみならず、三沢の漁業を再建するべく尽力している関係者を応援することをも意図しており、三沢市歴史民俗資料館と三沢市漁業協同組合が協議した結果として急遽実現した。したがって、はからずも三沢市歴史民俗資料館活性化事業第1回企画展示として位置づけられているが、三沢の漁業を活性化する事業としても一定以上の役割をはたすことが期待されている。それは三沢市民のための博物館であることを願って再出発した三沢市歴史民俗資料館が今後進むべき方向を示唆しているはずである。 (三沢市歴史民俗資料館プログラムディレクター・橋本裕之)



会期:平成23年9月11日(日)~11月27日(日)
会場:三沢市歴史民俗資料館企画室展示室(旧研究室)および屋外
開館時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)※月曜休館(祝日の場合は翌日)
主催:三沢市歴史民俗資料館、テラヤマ・ワールド
共催:三沢市漁業協同組合、三沢市寺山修司記念館、三沢市教育委員会
後援:デーリー東北新聞社、ABA青森朝日放送

【展示内容】
「地震海鳴りほら津波」
三沢を襲った東日本大震災
東日本大震災前後の三沢漁港
救出された廃棄物
大漁旗の願いと祈り
三沢からの声、三沢への声
参考資料(昭和三陸津波)

【特別講演】
「博物館で被害を伝える-民俗知の継承をめぐって-」
林 勲男(国立民族学博物館准教授 災害人類学者)
日時:平成23年11月12日 14:00~15:30