晏次郎のぐうたら日記

偶にする星見(重星観賞)や鳥撮関連などの気紛れ思いつき日記
  開設 2006年12月

遠い記憶…1975年 木原天文台

2007年11月25日 20時23分04秒 | 天文ネタ

Kihara1 1975年(昭和50年)10月19日

天候も悪く仕事も星見も出来ない毎日で、部屋の片付けをしていたところ、古いネガアルバムが出てきました。カビだらけに為ったネガの中に今回のものが入っておりコンデジで接写し白黒反転させました。日時の記録は星見をするようになってからず~と続けている観望記録ノートからです。

短大生の時、天文誌の取材記事を目にした私は仲間数人と完成して2年程になろうとする「名寄市の木原天文台」を訪ねました。 (当時、私は旭川市の近くに住んでおり名寄市とはそれ程の距離では有りません) 

夕方6時頃に美しい天体ドームの載った木原邸に到着し、木原夫妻の温かいお出迎えを受けました。 望遠鏡の準備が出来るまでお茶などを頂きながら天文台建設の話や礼文島での日蝕の話を伺いました。但し、その時の私は大人しくしてはいたけれども話は上の空でドーム内の望遠鏡ばかりに気持ちは行っておりました。さて、愈々準備OKとのことで16時40分より観望開始。器材は我が憧れの西村製作所25cmカセ・ニュートン式が載った赤道儀で、サブスコープには7,5cmの屈折と云う偉容。 私にとっては生まれて初めて見る大型器材で目は釘付けとなり当に夢心地なりです。(当時、私の使用器材は9cm反経で赤道儀は見るのも初めてでした)

先ず、M57、そしてM27,βCyg,εLyr(全てカセ焦点)そして、木星の眼視と撮影をさせて貰いました。途中寒いので何度もお茶を飲みにドームから離れましたが、私達は興奮も手伝って全然寒くは有りませんでした。観望の最後に火星を見て22時30分に終了。略、4時間もの間、無礼な私達に嫌な顔一つせず対応をして下さいました。 無礼と云うのは折角、先生が(目盛環を使って導入しましょう)と云うのを(私が一発で入れましょう)と云い、勝手に望遠鏡操作(結局、殆ど私が操作)をしたり、先生からのお話最中の雑談等、若気の至りとは云え想い出してもマズい態度だったなと思います。 但し、望遠鏡ジャック?に関しては、如何に当時の私が機材に飢えていたかの顕れに他為らず、今でも私の掌はその時の感触を確りと覚えております。それは架台の動きが如何に素晴らしかったかを・・・・ 

Kihara2 あと、特に記憶に残っているのはドームを回転する度にモーターから火花が飛び散ったり、スリットの調子が悪くよく外れる等、面白いような可笑しい様な・・・

お暇を告げる時に(又、何時でもいらっしゃい)とお見送りして下さった先生のお姿が思い出されますが、平成5年に鬼籍に入られたとのこと、ご存命中にお会いし、先般の失礼をお詫びしたかったものです。 

今も、この望遠鏡は天文台内に展示されているとのことですが、熱心に天文活動された先生にとって、動態保存こそ希ではないのかなと・・・・天国から先生が(あの時の青年に貸してあげなさい)等とは決して云わないと思いますが(^^; 

上の画像左から二人目が木原先生、下の画像はドームの回転スイッチを操作している先生です。  ※先生62~3歳の頃 

※木原天文台(木原秀雄氏)に付いての詳しいことはhttp://www.nayoro-star.jp/

    

 

 


朋友来る(^^)

2007年11月18日 21時58分50秒 | 天文ネタ

Hn1 昨日(17日)、久しぶりの良い天気の中、星仲間二人が我家に遊びに来てくれました。お二人に会うのは昨年の蘭越キャンプ観測会以来です。今年は不幸事が有って参加出来なかった為、お会い出来た事は凄く嬉しかったです。 

一足先に中兼さんが到着し私には一瞥もくれず愛犬アンディとご挨拶(^^) その10分後にひらいさんも到着。 挨拶もそこそこに私の望遠鏡小屋へ直行(^^) そこで、中兼さんが先日の自作JP三脚をチェックし三角板を弱いと指摘・・・キビシ~(^^; その後、皆で昼食を摂りに近くの蕎麦屋へ・・・ここでは、ひらいさんが描かれた1970年のベネット彗星からホームズ彗星までの素晴らしいスケッチをご披露して下さいました。又、昭和40年購入と云うビッシリと書き込みのある標準星図など、ひらいさんの天文歴の長さを物語っております。 食後、又、望遠鏡小屋へ戻りわが愛機ペンタ65を前に皆で記念撮影。 私が写っているのも有りますが、余りに見苦しく閲覧される方々に不快感を与えるといけませんのでボツ(^^;  帽子を被っておられるのがひらいさん、豊富な髪を自慢げにされているのが中兼さんです。(お二人には掲載了解を得ております)

その後、使うことのなくなったMT-200をニュートン好きの中兼さんに托し、又、ひらいさんにも半ば強引に稼働率の一気に下がった機材(反経)を貰って頂きました。少しでも活用の場が有ればと願うばかりです。しかし、必要もない機材を引き受けたお二人にはご迷惑だった様な気が・・・   

帰り時間も迫った頃に、我家に入って頂き、此処でも尽きない機材談義(^^) そこで、又も、ひらいさんが1967年の天文ガイドやら20年ほど前に自ら設計製作した大型赤道儀架台(エンコーダー内臓)の設計図、46cmディルワース式ダル・カーカム系(変型)の設計図が開陳されグッと難しくなりはしましたが話題は弾む一方。その他、ひらいさんが宮古島で共同所有する50cm準リッチー・クレチャンの光軸修正の難しさなどもお伺いし滅多に聞くことの出来ないことゆえ非常に興味深いものでした。しかし、瞬く間にお二人の帰宅予定時間となり、名残惜しくは有りましたが、次の機会を約束をしつつお見送り致しました。 これで、天文復帰してから毎年続いていた星仲間との交流が途切れずに済み、お二人には感謝で一杯です(^^)


JP三脚仕様(久しぶりの自作)

2007年11月14日 21時39分34秒 | 天文ネタ

071113toa3 先日の雨降り(12日)に一日掛りで製作したTOA130用のロング三脚仕様JPです。 堅木の桜材若しくはラワン材を探しましたが見当たらず手持ちの小根太(エゾ松)で製作。 何れ上記の木材か鉄製にて再製作する予定。(今回は試作品と云うことで) しかし、木の材質が柔らかく軽量なので強度に不安が残り、組上げてから反動を付けるようにして全体重を載せてみましたが大丈夫(^^) 尚且つ不安にて我家で最も巨漢の妻にも載って貰いましたがOKでした(^^)

金工はチョクチョクしますが、木工は久しぶりで手鋸引きやカンナ掛けで結構疲れました。仕上げはニスの二回塗りで先ず先ずの出来かな?と(^^;

昨夕、雲は多いですが雲脚が速く晴れ間も見えましたので早速テスト観望。西空低い木星(共にボヨンボヨン)そして、ホームズ彗星(随分と拡散したなと思います)その他、重星を少々。使ってみて強度的には全く問題は無く、天頂付近も画像に有るように座って楽に見ることが出来ます。 何より一番の収穫は撤収時に架台ごと担いで移動出来ることです。確かに少々気合は必要ですが三脚の部分を身体に預けるように持つことで10メートル位の距離はヒョイヒョイです。これで、他の架台と同じように扱うことが出来るのでJP及びTOAの稼働率は上る事でしょう(^^)

071113undai 又、TOA鏡筒の方にもウェイトバンドに使うことの無くなった雲台グリップハンドル代りに取り付けたことにより片手でぶら下げることも可能になりました(但し、止むに止まれぬ時だけですが・・・) これで、毎回オッカナビックリしながらの鏡筒脱着から抜け出すことが出来ました。 こうして画像で見ると(JP+三脚+TOA130)がコンパクトに見えますが、実際は結構巨大です(^^) 昨日の17時から18時30分までの観望は、これ等のプチ改良により随分と快適なものでした。 しかし、折角準備は整ったのに今後の天候は見通し激悪みたいです(^^;


撮りッ放しホームズ

2007年11月10日 01時50分44秒 | 天文ネタ

07119233517p 07年11月9日  23h35m  180ミリ F2.8 Fiji S2 Pro ISO800  露出時間6秒 画像無調整 

星が見えそうな気がして外へ。 宮内10cm双眼鏡と三脚に着けた一デジのみの装備。 雲が切れたところで双眼鏡で確認。相変わらず大きく明るいホームズ彗星。早速、180ミリレンズを着けた一デジで静止撮影。露出は8秒と6秒で2コマのみ。位置決めも何もせず、撮影後も全くの無調整。こんな楽なことは有りません(^^) その後、晴れ間が拡がりFC76+P2架台にて火星と少々の重星を観望しました。 結局、2時間程の観望時間でした。シーイングは良く無いですが、口径が7.6センチと云うことも有り及第点の見え方でした。 

本当は星見する気が無かったのですが、ホームズ彗星に関して一寸気になる情報が有ったので・・・お陰で好い星見が出来て良かった(^^)

 


今シーズン初!土星(^^)

2007年11月06日 08時14分18秒 | 天文ネタ

07116mvs 昨夕は久しぶりに晴れ間が訪れ、ホームズ彗星や去り行く木星及び星雲団双眼鏡(10×42)とフィールドスコープ(ペンタ65ED)にて1時間弱観望。久しぶりのホームズは暗くは為りましたが大きくなっていました。本当にデッカクてインパクトの有る彗星です。 私の使っているフィールドスコープはアメリカンサイズアイピースが使えますので色々倍率を換えることが出来、木星(ボヨボヨ)や星雲団も結構楽しめました。

さて、夜は最近の習慣で21時半には寝てしまいますので星見は無し。でも、夜中の2時頃に何故か星が呼んでいるような気がして眼を覚ましました。窓を開けるとチラホラと星が・・・ でもゼンゼン快晴じゃない!と、もう一眠り。しかし、直ぐに眼が覚め折角だから見ようかと(^^)3時20分

気温は余り低くは無いですが、南西の風が強く吹き防寒具を通して結構寒い。取り敢えず双眼鏡とフィールドスコープにてホームズ彗星星雲団、そして、一際煌々と輝く金星やその上に久しぶりの姿を見せる土星。でも、流石にフィールドスコープでは物足りなく為り、数ヶ月ぶりに出動のTS-50にて観望。シーイングは余り良くない筈ですが小口径5cmが見せる土星は素晴らしい切れの有る姿でした。傾きが少なくなった輪は本体をカミソリで切ったように鋭く見事でした。金星も半月状が此れ又凄くシャープ、そして火星も意外や意外で模様が結構見えました。ホントにこのTS-50の光学性能は優れものです。又、強風下にも拘らず微動だにしない架台とのコンビは快適で、如何に鏡筒とのバランスが重要で有るかが判ります。

0711617p 先日、EM-100に搭載したTOA130が風で揺れまくったのとは大違いで、やはり設置が面倒でもJP架台に載せて使おうと決意するに充分なものでした。

2枚目は眼に焼き付けようと決めておりましたが、齢の所為か記憶に自信が無いので一寸だけホームズ彗星を標準レンズにて撮影。

空が白じんで来る5時過ぎまで観望をしましたが、何と云っても今シーズン初の土星の姿が素晴らしかったです(^^)