晏次郎のぐうたら日記

偶にする星見(重星観賞)や鳥撮関連などの気紛れ思いつき日記
  開設 2006年12月

さて、さて十一年目に突入!

2016年12月30日 14時05分08秒 | 天文ネタ

一昨日でこのブログも満十年を迎え、十一年目へのスタートを切ることになった。 このブログも最初は(アン次郎のぐうたら星日記)と云うブログ名であったが、途中から現在のブログ名にした。 理由は星を見る機会が減り始めて、星の話題が無くなり始めたからである。 大体、ブログを始めたきっかけ自体が、星見へのモチベーションが低下してきたのを何とか食い止めようとの苦肉の策で、早い話が十年前、既に天文熱は下降の一途であったのである。 それを何とか踏み留めていたのがこのブログであり、もう一つ星より望遠鏡(機材)好き人間であったからに他ならないと思う。

そう云うことで、天文趣味から去らない為にも、可能な限り続けることにした。 尚、姿勢としては天文関連からは逸脱しない方向を堅持したいと思っているので、無雪期等の農業の忙しい時期は星見をすることは略、無理なので更新は無いと云うこと。 カテゴリ-では他に(つぶやき)(野鳥)と有るが、星見関係以外は割愛する方向になるので今後の更新は・・・・と思う。 それでは、こんなブログではあるけれど、宜しくです。

さて、今年の総括として、機材の購入で良い出会いが多かったことが挙げられる。 その中で、ニコンDfの購入は最たるものであった。使い易さはこの上なく星の写真でも一般撮影でも古くからの慣れ親しんだ操作感は私にとっては最高のカメラである。今、絞り値は?や露出補正値は?といったことがファインダーを覗かずとも確認が出来ているので快適この上ない。動画機能等は無いけれど、カメラ本来の姿の様に私は思う。 次にはSAMYANG 14ミリ F2.8レンズを手に入れたことであるが、これは実にいい写りで、絞り解放でも視野周辺までとても良い像であり大満足である。 購入時は随分と迷い、純正レンズの中古を探していたが、金額的にも合わず(使用頻度からの価値観) 妥協して購入したものだが、嬉しい誤算であった。

 誤算と云えば、最近購入したミューロン180Cも実は妥協して購入したものである。 実は西村20㎝ニュートンがF9と云う仕様の為に、長大な図体故に決して広くないskyshedPODでの使用には一寸運用が厳しかった。 そこで、ニュートン鏡で15cm位でF6~7程度の鏡筒回転装置付き鏡筒を探していたが、如何しても見付らず、妥協の中でリニューアルしたミューロン180Cを購入したのだ。以前にも記しているが、ニュートン鏡の様に鏡筒内が単純なものが観え味も優れていると感じているので、其れなりに抵抗が有ったのだけれども、購入後、三回程しか使っていないのだが、実に良く観える。(その内、二回はシーイング3/10程度で、6~7/10が最高であったが)悪シーイングでも良い観え味の片鱗を窺えると云ったところで、サイズ、性能等からの総合力では若しかしてメイン鏡になる感じすら抱く。

そして、最後はやっぱりこの望遠鏡との懐かしい再会だろう。

高校生の時に初めて買った既製品の望遠鏡EIKOW 9センチ反射式経緯台。これをネットでやっと見つけ購入できたことだろう。 時々オークション等で出品されるのだが、中々同型機は出てこないのである。 実のところ、この望遠鏡も細部(架台の構造及びファインダーが上等)が少々違っているが、型式名が同じなので良しとしている。 この望遠鏡は当時としても安価で上等なものでは無かったが、架台のフォルム等には現在のものには無い美しい曲線が取り入れられており、実用性一辺倒ではない微妙な味付けにより、星を観ると云う精密機器に品格すら与えているように私は感じている。 残念ながら、現在販売されている実用本位の望遠鏡機材にはそうしたものを感じることが全く出来ず寂しく感じている。 只、この望遠鏡の使い方はチョイ見観望専用として、農繁期の一寸した時間を見付けての活用と云うことになるだろう。 観え味等は来年の春~秋の間に確認?再確認?したいと思っている。 部屋の中に置いており、暇さえあれば撫でさすり磨いているのでピッカピッカの状態である。

以上が今年印象に残る出会いの機材である。 ところで、長い間、ノスタルジック機材を収集してきたが、このEIKOW 9センチで完結ということにした。(私の原点の望遠鏡と思っているから) 来年早々に還暦を迎えるので、今後は真に新しい出会い(機材)を求めながらの天文ライフを送りたいと思っている。 因みに、こんな田舎での暮らしでは、新しい人との出会いは殆ど無く、ここ最近は別ればかりである。 そんな中、機材の出会いだけは未だ未だ有りそうである。 さて今年の更新はこれが最後と思うので、ではでは皆様、良い年をお迎えください。 

 

   

 

 


追い上げかな?

2016年12月26日 20時51分40秒 | 天文ネタ

昨日も予報では荒天となっていたが、当地では風は少々強いが晴れ間が断続的に訪れる天気。 午前中はカメラ片手に裏の川岸を散策(オオタカを撮影)。  午後になると晴れる時間が多くなり14時過ぎよりPODを開放。 今日は金星の撮影を目的とする。

先ずは自動導入にて水星を、と意気込んで覗き込んだが雲に覆われている状態、だが 雲が薄くなってからも何としても確認出来なかった。(光度や位置からも無理なのだろう) その後は、金星に向け両方の鏡筒で観望。 集光力の差は歴然たるもので像の落ち着き云々よりも迫力が全然違う。次に撮影をと云うことで、ニコン クールピクス4500 ビクセンDGデジカメアダプター アイピースはLV20LV15を使用した。(LV15は火星に使用) 下の画像は金星撮影時のものである。

このニコン クールピクス4500は背面液晶がとても小さいので撮影時には大きな虫眼鏡を片手にピントの確認をしている。 結構不便なのだが、星景は別として天体の撮影は正直言ってメモ代わりとこのブログの為だけなので、この撮影システムで充分足りている。と云うことで撮れたものはこれ・・・(^^;   火星も撮影したが、恥の上塗りになるので遠慮した。

何時もの如く、方向等は私が観た状態でのまま。(自分の記憶を助けるメモなので、天体での方位等は無視)  青空の中で、火星も観望したが、濃い模様が火星面の中央付近に大きく見え、少々驚く。 すぐ傍の海王星も狙ったが、青空では少々無理であった。(薄らとも見えなかった) この時は4時過ぎで一度終了し、再び18時半より再開し、30分間程、こと座WW白鳥座δ星(ミューロン180で何とか分離)アルビレオの観望。 そして、尚も20時過ぎより星見を再開するが、雲の飛来が激しくなり、一瞬、ふたご座のポルックスを観てお開き。(何故、カストルではなかったかと云うと、只、間違えただけで、気付いた時にはもう全天雲の中で観望時間は数分) 

自動導入は一回目の観望時のみの使用で、暗くなってからは手動に切り替えているが、2連装も初めは良いと思っていたが、狭いPOD内では結構邪魔なもので、何回か頭をゴッツンして対象が視野外へズレることがあった。 風の強い日でシンチレーションも余り良くない中で、双方をサイドバイサイドで見比べるが、18センチで駄目なものは7.6センチでも良くは見えないもので、光量が少ない分、見劣りもし、眼視専門での使用には不必要で効率の悪いスタイルかなと感じた。 やはり、鏡筒は単装として、導入に改善の余地があると感じているので、別途にファインダーを鏡筒に装着した方がシンプル尚且つ機能的に良くなるように思う。 (パーツ類はガラクタ箱の中に有るはず) 

今年もブログを随分と放置していた期間が長かったが、此処へ来てまめしく更新をしているが、当然、仕事が暇になったのと、新しい機材を入れたこともあるが、この28日で、ブログを開始して満十年となる。(ブログ開始 2006年12月28日)これを機に閉鎖も考えていたが、まぁ、星見のぐうたら日記なので、又、放置期間が長く続こうとも、思い出したかのように稀な更新で続けて行こうと決めた。 そんな気分に落ち着いたことも有り、スイングバイ宜しく、こうしてアップ間隔が短くなったのである。             ※水星についてはステラナビ(シュミレーション)にて確認したところ、無理と判った  


イブの昼間は・・

2016年12月24日 17時47分15秒 | 天文ネタ

天気予報では可也の荒天とのことであったが、午前中は陽射しも時々訪れる先ず先ずの天気。クリスマスイブはこうでなければと思っていたが、午前中は風邪らしき症状の娘を病院へ連れて行ったりで、時間が出来たのは午後になってから。午後2時頃より、予てより構想中であった鏡筒の二連装を実施する。 ミューロン180Cと同架するのは取り敢えずタカハシFC-76にした。 口径的にもバランス的にも良いと判断したからだ。 又、FC-76には正立ファインダー7倍50ミリが付いて居るので、導入は格段にし易くなることだろう。 

準備(パーツ類は以前より所有していた)はしていたので、前後左右のバランスを取り、あっという間に2連装は完了。陽射しを感じるのでPODを開け、序にパソコンでの自動導入のセットも行い太陽に向ける。 FC-76での太陽面は殆ど黒点も見られないので即、水星へと変更、しかし、その方向は雲に覆われている状態で何時まで待っても駄目・・・。 両鏡筒の光軸を合わせていないので、この水星で何とかと思ったが、如何し様も無いようなので、雲の切れ間がある方面の金星へと変える。  

確りとしたアライメントが取れていないので、可也ズレての導入であったが、両鏡筒での金星観望と鏡筒の光軸合わせは無事に済んだ。但しギリギリセーフであった。と云うのは、導入時より雪雲が押し寄せ始め、雲の先で雪を降らせていたからである。 よって、光軸合わせ終了と同時にPODのスリットを慌てて閉じた。(雪がPOD内に吹き込んでいた) まぁそれでも、今日の目的は2連装であったので、太陽金星の観望はオマケのようなもの。 その後、年越しの掃除として、POD内の壁や床の雑巾掛けをして終わり。 さて、今夜のイブの空はどうなのだろう。

 


20日の空は及第点か?

2016年12月22日 17時15分24秒 | 天文ネタ

予報とは少々違っていて雲の多い夜を迎える。 (ブログを書いていた時(夕刻時)は素晴らしい空との家人の話) この日はEIKOW 9センチ反経は出動無し。 正直言うと、やはり脆弱な架台と上下左右に手動で追尾しなければならない行為は、常日頃楽している身には少々厳しく、それ以上に厭きが来てしまった(^^;  想い出の望遠鏡は、美しい想いでの中にしまっておくのが一番だろう。 夏場は殆ど星見をしないので、そんな時に一寸した合間に使う形としておこうと思う。 

午後8時半頃よりスカイシェードPODと共にミューロン180Cも開放。 空の状態は全体的に薄雲が張っているようで、透明度が著しく悪く、前日の空と較べて2等級分位落ちている感じ。 特に、南西の空は星が殆ど見えない状態。 そんな状況の中、温度順応の時間は余り取らずにオリオン座の重星を巡る。(諸々の準備で30分位は掛かるので、少しは順応は進行している) オリオン座ζ星、ι星、β星、η星も此れまでで一番綺麗に観えている。 トラペジウムE,Fが観えるので先ず先ずの空と思う。では52番星は如何と思ったが、これは駄目。それではこれは如何かとうさぎ座κ星に向けるが、これは何とか150~200倍で伴星の確認が出来る。。 毎度の双子座α星エリダヌス座32番星、東天に向けるとかに座ι星(実に美しい春空では一番かも) 昇って来たしし座γ星も見る。 時間の経過が進むにつれ、少し透明度が良くなってきたところで、久し振りのオルゴール赤道儀samyan 14ミリ F2.8レンズを着けたニコンDfにて数コマを撮る。

F2.8開放にて50秒 ISO1600  露出時間は最長120秒位も試したが、この空では無理で80秒でも被りで駄目、絞りも一段絞って撮ってみたが、余り良くなかった。画像を弄ると良いのだろうが、それはしないことにしている(出来ないのが正直かも) 私は、基本的にメーカーが作り出しているJPEG画像に敬意を払っているのだ。 と云うことで、先日と同じような場所の画像だが、南西天の状態は悪いが倍以上の露出時間(48秒)を掛けたもの

この夜は、天気はまだまだ続く感じであったが、何となく気分が乗らず午後11時前に家に入った。 実は計画として、オルゴール赤道儀で違うレンズも使って色々撮るつもりだったが、この透明度で撮る気を失くしたのが気乗りしない最大の理由だろう。 尚、ミューロン180Cに関しては、やはり18センチの口径は、どの星に向けても期待感が全然違い、この日の様に、先ず先ずのシンチレーションで有れば光量も充分なので観ていてとても面白い。つくづく買って良かったと思っているが、西村製20㎝反射TOA130の出番が激減するのではないかと少し心配。 それ程、PODのスペースも充分確保され、間違いなく、以前持っていたミューロン210より良く観えるので、この180Cの天下は暫く続きそうだ。

 


おお!と思ったが・・・(昨夜の星見)

2016年12月20日 17時51分07秒 | 天文ネタ

朝から良い空が続き、夜に期待をしていた。 でも、夕方から雲が湧き出し空半分は雲に覆われると云った状態。 午後9時頃よりエイコー9㎝反経を出して観望。 その間、PODを解放してミューロン180Cは温度順応。 シンチレーションが悪く思ったほどの観え方がせず、彼方此方に向けたり、アイピースを換えたりするも時々良く観えるがパッとしない。 先日観た、エリダヌス座32番オリオン座β星ζ星双子座α星などを観て時間を過ごし、そろそろ良い頃だろうとミューロン180Cの有るPODへと場所を変える。 その頃くらいから空の雲がなくなり、低空こそ霞んでいるが良い感じの空へとなって来た。

 早速、ミューロンをオリオン座β星に向けるが、凄い綺麗な観え方 おお!と思ったのも束の間で、2~3分の間に数秒間良く観えると云った塩梅。 やはりこの時期はシンチレーションには恵まれない。 途中から鏡筒をタカハシFC76に交換し、同様の星(重星)を観て回るが、悪いものは少々口径を小さくしようが大差ない見えかた。 綺麗なおおいぬ座h3945もそれ程美しく見えない。 そうこうするうちに月が昇り始め、星空写真を撮って終わり。

SAMYANG 14ミリ F2.8解放にて ニコンDf ISO1600  23秒にてJPEG 撮りっぱなしでリサイズのみ施している。 以前にこのブログで言ったことがあるが、これは良いレンズだと思う。値段は安いが解像力高く、星景写真には持って来いのレンズと思う。 他の所有レンズの場合は、ほんの少しは画像ソフトで弄るのだが、このレンズならこれでOKと思っている。(実際の空に近い感じだし、弄るの面倒だから) 月明かりの影響があって、今一空は暗くないが、透明度は先ず先ずの空だと思う。 南天低い星座の星々も写っており、此れを見て若干南国へ思いを馳せることが出来る。 この日は、最後に再度ミューロン180Cに換装してオリオン座の重星や一角獣座と前回の観望対象と略同様のものを辿った。 明日も天気が良いとの予報なので、出動となる予定。 尚、FC76には5センチ7倍のアストロ製正立ファインダー(暗視野照明付き)がついているので、対象の導入ではお話にならない程スピーディに導入できたのだが、これと比較するとミューロン180Cは導入時に十字線も見えないので相当に厳しい。 持ち運びしない使い方なので、ファインダーだけは何れ何とかしようと思う。 

 


懐かしき愛機・・・の続き

2016年12月18日 10時32分19秒 | 天文ネタ

久し振りの愛機との御対面に、一寸と嵌まってしまい雲の切れ間からでもと毎晩の如く家から出したり片付けたり・・・ しかし、全く星を観ること叶わず。 そこで、余りにラフな光軸合わせであったことを思い起こし、センタリングアイピース位は使った方がよいだろうと、望遠鏡小屋から探し出してきた。 (光軸調整は接眼部から裸眼で覗きこみサーッと主斜鏡~鏡筒、接眼部が作る同心円になるようにしただけ。普通はF9の9㎝足らずの口径にはこれで充分である) センタリングアイピースは西村製とタカハシ製の2本を持っているが、昔はレンズを取り外したアイピースを使用していた。(左が西村製 右が高橋製 共にツァイスサイズ)

機能的にも使い易いタカハシ製を使って光軸合わせを始めたが、老眼と乱視が酷いので、ネジ山にドライバーを当てるのも難儀し、又、視野も暗いので意外と時間を費やした。 しかし、キッチリと合わせたつもりなので次回の星見が楽しみである。

筒先の画像観て分る様に、このエイコー9㎝の特徴は斜鏡の吊り金具が一寸変わった形状をしている。星などを観た時には、一般的な3本乃至4本スパイダーの様な光条の出方ではなく、星像の周りに光が拡散するような感じで発生する。 (一時期、スバイダー形状に色々なバリエーションが製作され、話題になったことも有った。) ※私は眼視専門なので光条の数は6本になるが、細い光条なので3本スパイダーが好み。

光軸修整具としては、以前ミューロン210を使用していたこともあり、センタリングスコープやセンタリングチューブも揃えていたが、ミューロン210の星像に満足できずシーイングやその他の影響も考えずに修整している内に、手も付けられない状態にしてしまい、結局メーカー送りにした経緯が有るので、そのことを踏まえ、少しでも技術やセンスが要求されるものには手を出さないと云う教訓から、センタリングアイピース以外は手放した。 尚、先日購入したμ-180Cは調整が必要になった場合は、清掃も含め当然メーカー送りと決めている。 還暦を過ぎて、面倒なことはしたくないと云うのが本音、自分は観ることだけに徹する(^^;   尚、比較的修整のし易いニュートン鏡も、F8より短いものには手を出さないことに決めている。 只、低廉な造りの鏡筒は如何し様なく、確りと光軸を合わせても外部から一寸力を加えただけで部材や各部の強度、造り等で狂いが出るので始終調整しなければならず、面倒なことが嫌いな私は決して安い鏡筒には手を出さないことにしている。(数本所有した経験から) 

さて、このエイコー9㎝だが、主鏡セル(前回の画像)などは確りと作られている。 40年以上も前の入門者向けモデルだがメーカーの良識を感じる。  又、其の辺の紙を巻いてフード代わりにしているのでファインダーの造りが良く分らないと思うが、口径15ミリ 5倍のもので、ファインダーは以前に私が使っていたものとスペック、外観は略同じだが、モノが全然違っておりズッシリと重く造りが圧倒的に良い。(以前のものはシングルレンズで鏡筒も玩具の様な造りであった) 架台も見えない部分で少し違っているが、ファインダーが上質なものに換わっているのはラッキー!である。 それ以外は付属品も含め全く同じ。  まずは良い空が待ち遠しい

  


懐かしき愛機との邂逅(^^)

2016年12月12日 22時15分47秒 | 天文ネタ

我が愛機の中でも、最も想い出に残り、又、使い易さも群を抜いていた望遠鏡を先日手に入れた。 その望遠鏡名はエイコーSTH155 9㎝ F9 ニュートン式反射経緯台である。 以前にこのブログにも記したことがあるが、私が初めて手にしたメーカー製望遠鏡である。 其れまでの望遠鏡は自作機やキット品(コルキット)を使っていたのだが、18歳の時にデパートの望遠鏡売場にて購入したものだ。 私が天文を始めた頃(1970年前後)、入門用の反射経緯台としては日野金属のH85(85ミリ F10 ニュートン式反射経緯台)と共に一世を風靡していた機種である。 私はスタイリング(上下微動装置の位置)や口径からしても、エイコーの9㎝に魅力を感じており、ずーっと欲しいと思っていた望遠鏡であった。 手に入れてからは、初めてファインダーの付いた望遠鏡でもあり、軽量で使い易く、その後、赤道儀タイプの望遠鏡を次から次へと購入していったが、お気軽観望用として意外にも重宝し活用もしていたが、購入して10年目頃にスライディングルーフの観測小屋を建てた際、もう使うことは無いだろうと云うことで架台部分のみ残して他は捨ててしまったのである。(保管が悪く主鏡のメッキも腐食していた)  それから30年程経つが、先日、私の使っていた同機種をネットで見付け(最近は、意外と同機種にはお目に掛かることが無く、ファインダーや、架台、接眼部等が若干違っていたりで、懐古趣味の拘り爺には少々の違いも我慢ならないのである)千載一遇のチャンスと云うことでポチッたのである。

先ず、主鏡を観て綺麗なのに驚いた。 40年は経過している筈だが非常に状態が良い。そして、その他の外観も綺麗である。只、組み上げた際、架台に可也のガタが出ており、調整の範囲を超えているのが判明。(金属の偏摩耗で水平回転がガタガタ) しかし、同機種の架台部分を保有していたのでそれと交換して事なきを得る。 斜鏡も先ず先ずの状態で、光軸修正や各部にグリスアップも施した。 ツアイスサイズのアイピースも防湿庫から出して、何時でも出動OKの状態としていた。 

そして、本日(12日)の午前に薄雲の中、太陽の観望。そして、夜、薄曇りの空であったが月と薄らと観えていたペテルギュースを観て、懐かしき愛機との邂逅を楽しんだ。 条件は良くなかったが、意外と月面は綺麗に観ることが出来、何よりも家からの出し入れが軽量で片手でヒョイ、そして、使っては軽快な操作感と、実に楽しいひと時であった。(当時と同じように、サイダーの箱が椅子替わり)  此れからの時期は天候に恵まれないので、一寸の晴れ間をこの機材で楽しむつもり。 


早速、ミューロン180Cのファーストライトだ!

2016年12月04日 20時32分44秒 | 天文ネタ

μ-180Cが届いた翌日(3日)に快晴の空とは!  何とも・・・ こんな晴れた空は10月末以来だろう。 早速、搭載していたTOA130と換装したが、軽いのでバランスウェイトは1個でよくなった。(但し、手持ちの天頂ミラー使用では一寸足りなくなる。) 夕方の4時過ぎより及び金星の観望を開始する。 数時間前まで10メートル以上の強風が吹き荒れ期待は全く無かったが、金星等は其れなりに観えた。只、月は50倍位からの低倍率でもピントは終ぞきちっと合うことは無かった。続けて火星も観たのだが、此方は騙し騙しながら小さな円盤像に微かに模様を認めることが出来た。 ここで、夕食等を摂る為自宅に戻り、3時間程中断する。

観望2回戦は午後8時頃より始め、アイピース等もロングタイプを多めに持ち出す。 ※焦点距離1000ミリ以下の鏡筒が主なので、10ミリより長いアイピースjは撮影でもしない限り使うことが無い) ペンタックス K40、XL28,21,14等々。 この時間になると月や惑星は既に沈んでおり、当然ながら重星観望へと切り替える。 夕方の観望時にも白鳥座アルビレオこと座ダブルダブルは観たのだが、グラグラ状態でダブルダブル等は何とか分かれて観えると云った状態。 気流も悪いが、鏡筒の温度順応も出来ていなかったので想定内の観え方だった。 

コンデジで撮影した画像だが、ピントが甘いので小さく掲載させて戴くが、この領域の重星を訪ね歩く。 先ずはオリオン座から始めたのだが、β星、ζ星、η星は100倍程度では全く分離出来ず、200~300倍での汚い像の中で判別がやっとと云った状況。 しかし、離角が充分で光度差の無いσ星、δ星、トラペジウム等は非常に綺麗な観え方である。 その他オリオン座の重星はこの気流では難しい対象ばかりなので隣の星座へ移動。 一角獣座β星エリダヌス座の32番星、39番星を暫しウットリしながら鑑賞。(透明感を感じる綺麗な観え方であった) この頃になると気流の落ち着く時間が結構訪れ鑑賞には充分であった。 その後、おおいぬ座α星シリウスに向けたのだが、中々小さく鋭い星像を見せ若しかしてと一寸期待させられる程の状況も数十分続いたが、その後は全くピントも合わなく成る程の状態にもなる。 おおいぬ座ではM47等を観、ふたご座カストルを観てお開きとした。時間は午後11時半を回っていた。

さて、ミューロン180Cを使ってみての感想だが、観え味等は今回の空の状況ではコメントは無理。しかし、気流の落ち着いた少しの時間の中では先ず先ずだったような感じである。 次にメカ部分だが、ミラーシフト等は極々軽微で、以前使用していたμ-210(調整後)よりも少ない感じで(300倍位でもシフトが気になることは無い)、当然の様にピントノブの回転も非常にスムーズである。 取っ手兼用ファインダーも3㎝と口径は小さいが、今回程度の重星を捉えるには充分で、まして取っ手としての機能は形状サイズからしてバッチリと思う。でも、やっぱりファインダーは5㎝は欲しいと私は思う。  未だ、1回しか使用していないが、後で後悔するような鏡筒では無いなと云う感触は掴めた。又、それ以上コンパクトな鏡筒ゆえに広く快適な空間が生じ(POD内での使用)、長時間観望も全然平気で有ったのが最高の収穫だったような気がする。 鏡筒スペック等だけでは計れないものもあると感じた。

μ-180C鏡筒の前途を祝すが如き快晴の空の到来、そして何年振りとも云えるほどの長時間観望。 うん、今年の締めとしては上々かな(^^)

尚、今日はスカイシェードPODにワックス掛けをした。(購入して初めてである。 耐候性維持の為、要ワックス掛けとなっている)

 


こんなのが届いたぞ!

2016年12月02日 22時42分50秒 | 天文ネタ

天候が大荒れの本日、こんなのが届いた。

2~3日前に注文したnew μ‐180Cが送られて来たのだ。 新品での鏡筒購入は久し振りのことで、TOA130S以来のことである。 ミューロンシリーズでは以前、μ‐210を暫く使っていたが、反射望遠鏡はニュートン式に限るとの結論に達し、処分してしまったのだが、スカイシェードPODを使う様になって室内のサイズから鏡筒長の短いのが何としても欲しくなり、この度の購入に至った訳である。 鏡筒の選択に関しては、以前にも記したことがあるが、私の場合購入対象は2メーカーのみに限定しており、一方のメーカーは現在事業撤退しているので、選択するのはもう一方のタカハシの中からとなる。μ‐210は以前に所有していたのでパス。 μ‐250CRは金額的にも用途的にも考えるまでも無し。 と言うことで殆ど迷うことなくμ‐180Cに決定。(当然、newタイプとなったことも背中を押した) 

箱から出してカメラ三脚に載せてみたが、以前に持っていた21センチより一回り小さいのだが、感覚的には同じように感じる。 只、ファインダーが3㎝の暗視野照明が取付け出来ないタイプになったのは少々残念と思うが、このミューロンの性格上、月、惑星が主たる対象で有るならば、ファインダーはこの程度でOKなのかもしれない。 接眼部に関しては、これで充分と思う。私はμ‐210には汎用接眼部を別途購入し装着していたが、眼視メインの私のスタイルには過剰な装備であった。 

さて、天候が悪く空に向けることが出来るのは何時になるか分らないが、晴れたら直ぐに観たいものである。但し、この時期の気流状態では一寸可哀そうだが・・・ 正直、以前使っていたμ‐210は良く観えたことが余り無く、メーカーへ調整 (調整依頼箇所は光軸修正とミラーシフトの徹底的調整であった)に出した経緯が有り余り良い印象は持って無いのだが、今回は如何であろう。  (但しそのμ‐210はオークションで落札した中古品なので???だが・・・)  

尚、ブログの更新頻度でもお分かりの様に、星見に関しての意欲は減退一直線だが、新機材購入で何とか踏み止まっているに過ぎない情けない現状の今日この頃である・・・(^^;