晏次郎のぐうたら日記

偶にする星見(重星観賞)や鳥撮関連などの気紛れ思いつき日記
  開設 2006年12月

さぁ、お月さんと競争じゃ

2007年08月29日 01時10分00秒 | つぶやき

823tukiakari 8月13日深夜、祖母(百一歳)が静かに息を引取りました。入院(歩行困難な為)しているとはいえ、前日まで元気にしていたのに一寸風邪を引いただけで・・・ 猛暑の中、体力が消耗していたのも一因であろうと思います。病院で死後の処置をして戴き家に帰る準備が整ったのは午前2時過ぎ。 私の小さな車の席に寝かせ病院から二人っきりでゆっくりと家まで車を走らせました。 外は快晴で星が一杯です。ふと、そんな空をみていると四十数年前の或る日の情景が浮んで来ました。 当時、私は保育所に通いながら歯の治療を受けておりましたが、歯医者さんへの送り迎えはリヤカーで野菜売りをしていた祖母がしておりました。治療が怖くてオドオドしている私の直ぐ傍らには何時も祖母がニコニコ顔で立っており、臆病な私も幾分気持ちが落ち着いたものです。 秋口になると治療が終わって帰る頃には日もとっぷりと暮れ月明かりだけが頼りの帰り道。 デコボコの砂利道で3キロの道程は幼い私の足にとっても、又、朝早くからリヤカー一杯の野菜を売り歩いた祖母にとっても結構辛いもので、祖母は自身と私を励ますかのように(さぁ、お月さんと競争じゃ)と云って駆け出したものです。 私も必死にお月さんを追い越そうと駆け足をしました。周りの景色は次から次と変わってゆくのに、お月さんはどんなに頑張っても追い抜くことも出来ず同じ場所で留まったまま・・・不思議に思っているうちに家に着いたものです。 理由を祖母に訊ねると(何でじゃろうの、ず~と、ず~と遠いところにあるからじゃろうの)でした。 幼いながら月とは途轍もなく遠いところにあるものだとこの時に初めて認識したとおもいます。 そんな記憶に浸りながら帰ってきましたが、我家の灯りが見えた時、悲しいのでもなく、寂しいのでもない、切ないような懐かしいような想いが強烈に込上げて・・・・   東天低く昇る月を見る度に(さぁ、お月さんと競争じゃ)の祖母の声が聞こえて来るようです。 ※(画像は当日のものでは有りません)


天、海そして火星、でも重星(^^)

2007年08月13日 10時06分31秒 | 天文ネタ

812m45orkasei 今月に入ってからは雨ばかりで、やっと11日の夜星空に恵まれました。芋の出荷も市場が盆休みに入り一寸一息。嬉々として20時30分より目当ての天王星、海王星を20cmクラスでの観望。その前に木星を見ますが中々良く見えます。 しかし、如何に20cmクラスでも如何せん2秒、3秒台は余りにも小さ過ぎます(^^; シーイングも夜間温度低下によりドンドン悪くなり途中から重星観望に切り替え。

昨年、一気に自動導入にて観望したリストの中から天王星観望の序に12Aqr,41Aqr,ζAqrを選びました。 12番星を見て何故かホッとする自分に気付きました。ヤッパリ重星が一番性に合っているな・・です(^^)

12番星は主星の黄色と伴星の青が淡い感じで上品。41番星は主星がオレンジ系の黄色で伴星の青も力強く感じます。ζ星は有名な重星であり見応え有りです。その他、毎度お馴染みの重星を数個と西に傾きかけたζBooを狙いました。(以外にも分離しようと思って望遠鏡を向けたのは初めてで、常用機材に小屈折使用が多い所為でしょう)綺麗な見え方では有りませんが分離は出来ました。この日は天、海に多くの時間を費やした観望でしたが久しぶりで楽しいひと時でした。又、ペルセ群に依る可也大きな流れ星が十個以上有り中々良かったです。

12日(昨夜)も素晴らしい天気(日中の温度は当地でも30度を超えました)子供達と花火を楽しんだ後、ペルセ群にも期待しながら昨夜同様の機材にて21時30分より開始。木星を暫く楽しみζBooを再確認(やはり綺麗な見え方ではなく分離出来るといった程度)次は以前から気に為っていた∑2450Draを導入。光度差が有り最低15cmは必要かなと云ったところ。そして導入に苦労した∑2452Dra。天の北極に近いので架台を上手く動かせず四苦八苦で結局10cm経緯台を引っ張り出してアッという間に導入確認。光度差も無く見易い重星。ηDraも見ましたが相変わらず厳しい重星と云うのを再認識。この日の見え方が素晴らしかったのがδCygで光度差をもろともせずに伴星が力強く輝いていたのが印象に残ります。その後、東の空からすばるが昇り、その下に久しぶりの赤ら顔を見せた火星に望遠鏡を向けボヨボヨ像を拝ませて頂きました(^^)  その後、ペルセ群を期待して夜半過ぎ迄チェックしておりましたが大きいのが数個見えただけで前夜の方が良かったのかなと・・・

画像は昇るすばるに火星と使用した機材μ-210+ミザールEX架台10cm反経です。アイピースはペンタXL7~28ミリを使用。


もう直ぐキャンプ観測会(^^)

2007年08月04日 21時02分18秒 | 天文ネタ

Rankoshi 今月18日~19日は毎年恒例の楽しい楽しい「キャンプ観測会」です。 これは、星見人の会として道内でも長い歴史を持つ小樽星の会が主催で毎年行われている行事ですが、星好きなら誰でも参加OKということで私(無所属)も毎年参加させて頂いております。 この日の為に、道内でも遠方の方や本州に住まわれている会員や星好きの方達も参集することには驚きます。 これも、この会を生み育て、天文普及に尽力された古川敏雄会長(現在、療養中)の人徳と業績の表れと思います。(私は残念ながら未だお会いしたこと無く、掲示板等での交流のみです)

生身の天文ファンとの交流は誰も仲間のいなかった私にとって非常に新鮮で感慨無量です。 特に、この行事の世話人の一人であるN兼氏の存在は同業種にして同世代そして家が近い(50キロ位)と云うことも有って非常に刺激を受けます。近くで同じ空を眺めている星仲間がいると自然気合が入るもので悪条件でも強引に星見の決行等々・・ 又、機材好きの私にとって喉から手が出るほど欲しい逸品を数多く所有しており私の機材巡礼に拍車を掛けます(^^; 特に我が国で反射鏡研磨の草分けである中村要鏡を所有し稼動させていることには脱帽ものです。今年は名玉として名高いタカハシ3枚玉9cmF11フローライトを持参とのこと非常に楽しみです。 その他の参加者も天体撮影のエキスパートやら40~50センチの大口径オーナーが何人も参加しますので今から凄く楽しみ。因みに参加者の半数は同世代なので共有する部分も多く、星見が出来なくとも楽しい話題が盛りだくさんで最高です。 しかし、このキャンプ観測会の場所(蘭越町)は何故か開催日には必ず晴れるという奇跡の地で、此れまで3回参加しましたが、全て快晴の素晴らしい空でした。

掲載の画像は昨年のものですが、50センチ、40センチ、38センチドブが揃い踏みの図です。それと空の青さにご注目ください。

 


一年ぶりの惑星を・・・

2007年08月02日 22時21分50秒 | 天文ネタ

731ts65n 一昨日(7月31日)の夜、先夜の感触がとても良い感じであったので引き続きTS-65n(もう一台のTS-65「最初期タイプ」と区別する為nの小文字をつける事にします)を引っ張り出しました。 雲が結構走りますが合間を縫っての観望。 

対象は年に一度は見ておかなければと云うことで、天王星海王星を見ることに。 此れまで、口径20cmクラスでしか見たことが無かったのですが、小口径65ミリでは如何かなと云うところです。

はじめに、やぎ座にある海王星を探すのに7×35双眼鏡で探りましたが、月も直ぐ傍らに有る為、確認できず望遠鏡で直に探して捉えました。青緑色なのと200倍位掛けたところで何となく円盤状が分かるというところでしょうか・・・(シーイングが悪く星像肥大も有って円盤状は自信無しで判断は色のみ)

次にみずがめ座天王星に移りましたが、此方は双眼鏡で楽に確認出来150倍位で確実に青緑色の円盤状に見えます。流石、視直径1秒の差は大きいものです。 昨年、μ-210を使用した時は導入したと同時に惑星と分かる見え方でしたので、やはり、この対象には20cm以上は絶対に必要だなと感じました。

その他、月、木星と重星を3個程見てお終い。 機材は目的に応じて使い分けましょうです。 位置は事前にステラナビ6にて確認印刷していたのは云うまでも有りません。

掲載画像は観望終了間際のもので殆どみずがめ座ややぎ座は雲に隠れています。(鏡筒の向いている方向に天王星があります)