晏次郎のぐうたら日記

偶にする星見(重星観賞)や鳥撮関連などの気紛れ思いつき日記
  開設 2006年12月

眼視・・・

2009年03月31日 23時21分51秒 | 天文ネタ

Suzukisuzuko 農作業全開期に突入で、星ともネットともご無沙汰の日々を過ごしており、ブログ更新もサッパリである。 今日は悪天の為、午後からは仕事休み。でも、疲れが溜まっている所為か寝てばかり・・・(^^;  (ここのところ朝4時半から仕事開始で、夜は9時前に就寝と云う有様・・・加齢に依るところ大なり) 午睡から覚め数日振りに馴染みのサイト巡り。 其処で眼を惹いたのが(霞ヶ浦天体観測隊)かすてんさんの記事である。 拙ブログでも以前に(一冊の本)と云う事で取上げたことが有る鈴木壽壽子著 「星のふるさと」 誠文堂新光社に関することである。詳細は(霞ヶ浦天体観測隊)ブログ「カテゴリ-星のふるさと」をご覧頂きたい。 この本は、天文ファンならずとも万人にお薦めしたい素晴らしい本であるが、絶版となって久しく、切に再販を願うものである。(霞ヶ浦天体観測隊)でも、わたしへのコメント復刊ドットコムの紹介をされているが、こちらでもアドレスを載せたい。http://www.fukkan.com/fk/VoteDetail?no=19756(御投票願います)

さて、掲載している画像は(星のふるさと)より転載したものだが、四十年程前の火星大接近時に6cm屈折にて鈴木壽壽子氏がスケッチしたものだ。初めて望遠鏡を手にして40日足らずの方が描かれたものとは到底思えないほどの詳細なスケッチである。此の凄いスケッチを生み出したものには、鈴木氏の生まれ持って備わった才能も有ると思うが、それ以上に実にユニークな方法を用いてのトレーニングから生まれた賜物と思う。(この方法に付いても霞ヶ浦天体観測隊を参照願いたい)    数年前より私も撮影専門から眼視に転換したのだが、観望を重ねる度に観察眼が徐々に備わってゆくのが実感出来るようになり、又、それが非常に励みと云うか楽しみとなった。こうなれば、もう撮影には戻れない。否、戻れないと云うよりも撮影等に費やす時間が惜しくなり、刻一刻と見え方が変る星々から一時も目を離すことが出来なくなったようなのだ。こうした執着というか取り憑かれたと云うような行為を続けることによって私の認識力と云うものは備わって来たのでは無いだろうか?と一寸思ったりもする。よく視力の良い人は云々との話が有るが、観察眼(認識力)は決して視力の良し悪しでは無い。例として鷲の目と云われ、鋭眼として名高いドーズ(1799~1868)が極度の近眼で有ったのは有名な話である。 私等はまだまだ眼視修行中の身であり、鈴木壽壽子氏を始め、ほかベテラン(眼視)の方々が培った能力や経験とは較べるべくも無く、偉そうに物言えるレベルでも無いが、眼視の凄さや魅力については、今後も発言して行きたいと思っている。  何か云わんとすることが散逸且つ妙な終わり方だが、今月最後の駆け込み更新と云うことで勘弁願いたい(^^;  暇が出来たら修正する予定


使わなくなった物

2009年03月15日 15時39分20秒 | 天文ネタ

5tourebo 昨日、整理を兼ねての(現有機材)と云うカテゴリを設け、現保有機材としてブログで紹介した機材のみを載せたのだが、未だ少々架台や鏡筒は保有している。元々が望遠鏡が大好きなところに、生来の収集癖も手伝い、此れまでに30台以上は所有していたと思う(^^;     現在は星見スタイルも決まり、加えて年齢から来る分別?や資金力の関係で鎮まった様に思えるのだが・・・(^^;      今後としては、不本意ではあるが、大好きな機材も「三十年後は・・・其の壱」「今後に向けて・・・」で書いた理由により整理を進めてゆくつもりである。

さて、今回の画像に有るターレットレボルバーだが、以前は星よりも機材で遊ぶといった感覚が有り、アクセサリー等も随分と揃え、又、利用もしていた。しかし、最近ではシンプルなスタイルを通している為、この手のモノは一切使うことが無くなった。 製品的意義は別として無くても全く困らないモノであり、無駄な重量を増すだけと云う感覚になった。 若かりし頃、観測小屋に機材を常設していた時分は、プレートを介して複数の鏡筒やカメラ、取り切れないバランスを補う為のウェイトを取り付け一人悦に入っていたことを思うと、随分自分も変わったなと思う。(当時は必要性が有った・・・?) 表題の(使わなくなった物)の多くは、この時代に揃えた物で、ターレットレボルバーは最近になって使わなくなった物である。因みに今も、レボルバーは3個所有している(^^;     


予想に反し

2009年03月09日 23時48分42秒 | 天文ネタ

0938ts50 7日から8日の朝迄当地は暴風警報が発令される大荒れの天気。突風により望遠鏡小屋のドアが吹き飛ばされると云うアクシデントにも見舞われた程だ。(ドアの蝶番が千切れてた為、ドアを板で固定しているので現在小屋の中には入れない)

しかし、嵐が去った後は素晴らしい天気。 夜(8日)になっても天候は良好で少々疲れていたが(当日は登山に出掛けていた)小型機材ならと云うことで星見をすることにした。 星の瞬き等は落ち着いているのだが海鳴りがゴォーゴォーと聞こえ、ロクなシーイングでは無いだろうと5㎝屈折機(TS-50)を引っ張り出した。 

20時丁度より星見を開始し、先ず、土星に向ける。アレッ、随分と綺麗に見える。それじゃ、オリオン座ζ星は如何か?ン~完全な分離状態では無いが先ず先ずだ。次にに向けるが、視野内の月面は揺れも殆ど感じられずピシーッと見える。この時点でもう少し大きな口径を使えば良かったな、と後悔したが、此れ一本で最後までと心に決める。(実際、10㎝以上の鏡筒はドアが壊れた望遠鏡小屋の中で、入ることは出来なかった) 

その後、カストール、コールカロリ、アルギエバ、ミザール等の超メジャー重星を心ゆくまで堪能。5㎝屈折としては略ベストな見え方であった。その他、オリオン座σ星(3星しか見えない)北極星(伴星は見えない)を2時間程観望。 

久し振りにこの鏡筒で感じたのは、月を見て全くと云って良い程に色収差が感じられず、下手なアポ等は足下に敷くのではと感心したことである。又、重星ではカストール、アルギエバ、オリオン座ζ星の見事な見え方。しかし、此れに対し北天は気流状態が悪かったようで、重星の王者コールカロリが余りパッとせず、北極星も少々汚い見え方であったのが一寸残念?かなと云ったところ。

家に帰ってから、先日、ある掲示板で紹介のあった高層気流図を見てみたが、当地は最悪の気流状態。でも、たとえそうした影響の少ない5㎝屈折とは云っても殆どベストに近い見え方。不思議ではあるが、嬉しい誤算でもあった(^^)  観望時間20時~22時 アイピースはツァイスサイズのみ使用。(TS Or18.Or9. PENTAX Or6  Vizen Or4を使用) 此れまでにもこのブログで何度も云っているが、TS-50は本当に素晴らしい望遠鏡だ!

今夜も天気は良いが、風邪を引いたようで無理は禁物と断念した。(日韓野球も有ったし)


満ち足りし

2009年03月06日 21時22分43秒 | 天文ネタ

0935nishimura 先日、『遊馬製作所スコープライフ』にシャフト加工のお礼と、このブログアドレスを添付してメールを御出ししたところ、遊馬さまより拙ブログを〔四方山話〕にてご紹介して下さるとの丁寧なメールを頂いた。天文復帰時よりず~と愛読していたサイトなだけに、身震いする程うれしく又、非常に恐縮では有ったが喜んでお願いをした。そして、返信した翌日(昨日)に〔四方山話〕にて掲載。 いや~驚きました。半日で450を超えるアクセス数。勿論、我がブログ始まって以来の数値です。(此れまでの最高は200位です) これは、如何に(四方山話)への来訪者が多いかという裏付でしょう。 超多忙な日々の中で欠かすことの無い更新、そして、遊馬さまの人間味溢れる一流の職人のみが語る文章が多くの読者を惹きつけて止まないものと思います。 ご健康に留意され、今後、益々のご活躍を御祈念する次第で有ります。

さて、前夜の星見が終わってから一寸夜更かしをし風邪を引いてしまったのだが、ある掲示板で紹介を受けた20㎝向け重星のことも有り、21時少し前より西村製20㎝F9ニュートンJP(ピラー仕様)に載せてセットした。透明度は低く月明かりも有って微光星は見えないが重星観望にはヘイチャラである。又、ブログのことも有り結構気分も乗っていた。 

21時15分よりシリウスから始める。光芒も落ち着きが有り星像の収縮も穏やかだ。しかし、全く見えない。ジフラクションリングが如何のこうのと云ったレベルでは無いが、見えても良さそうな雰囲気は感じる。そんな状態で10分程も見ていたが、見続けていると見えなくとも良いものが必ず見えてくる。こう云う場合は即中止。シーイングには波が有り、辛抱するのも一つの方法だが、先ず、 始めの数分間で見えなければ見ないほうが良いものだ。例え見続けているうちに本物の伴星が見えたとしても、決して確証には至らないから。但し、逆の場合(始め見えて中途より見えなくなるケース)は見続ける価値は有り、再度見えた時には確信に近づく。

そう云う分けで、シリウスは諦めて土星に向ける。美しいとは云えないが、何の苦も無く表面模様が眼に飛び込んでくる。先日、TOA130で見た土星像より顕かに情報量の違いを感じた。 気を良くして、先の紹介されたおおぐま座OΣ235に鏡筒を向ける。口径20㎝での対象として中々手強い重星とのこと。導入は180倍で捕らえたのだが、即、重星と認識出来る。その後、300倍、360倍でも確認をする。300倍での見え方が一番見易く、伴星は青味がかった弱い芯(淡い)を感じ少しボーっとした見え方である。見始めて10分程経過してから風が強くなり視野が揺れ動き伴星も見えなくなった。見るタイミングが良かったようだ。この重星は5,8-7,1 角距離は0.79 位置角19.4度となっている。

0935nishimurabubun 次に月面へと鏡筒を向ける。覗いた瞬間、素晴らしい!の一言で息を呑む程であった。この月面に関しては、あれ程凄いと思っていたTOA130が翳んでしまうほど。先ず、ギッシリと詰まった豊富な情報が滑らかな諧調を以って見せてくれる。 久し振りに使う20㎝で有ったが、恐るべし!長焦点ニュートン、これぞ底力為りと思い知らされるに充分の夜であった。

画像1枚目はシリウスを狙う図。2枚目は純正のファインダーは重量が有り、最近のアメリカンサイズアイピース使用では頭が重くバランスが悪いのでビクセン製3㎝ファインダーに交換したもの。(少し改善されたようだ)

この夜は風が結構吹いており、撤収する23時には強風といってよい状況であった。しかし、シーイングは意外と良く満足度は高かった。


20分間

2009年03月04日 23時55分26秒 | 天文ネタ

0934pen65 今回のタイトル〔20分間〕は何か意味が有るわけではなく、単に20分間の星見であったと云うこと。

昨夜は素晴らしい天気であったが、昨日は今週末に行われる野鳥観察会の打ち合わせで、担当職員の方々とコースの下見等。それが終わってから一人で久し振りに野鳥観察をした為、夜はグロッキー状態で早くに寝てしまった。 今朝起きると超快晴の天気・・・残念! そして、今日は稲の苗を育てるハウスに融雪材を散布。気持ちの良い汗を流したが、久し振りの労働の為一寸お疲れモード。でも、其の後、決して誰にもやらせない触れさせない雛人形片付け(^^; 15体の人形をブロワーや刷毛にて埃を飛ばし、人形の顔には和紙を巻き点検しながら箱に仕舞って行く。カビや汚れを付けてはイケないので手袋を着けて行うので結構やり辛い。又、雛道具などはツルツルの漆塗りなので、此れも相当に気を遣かわなければならない。そろそろ来年当りから妻や娘に任せようかと思ってはいるのだが、日頃の彼女たちを見ていると、とても怖くて任せられない(^^; 後、数年は私がやり、徐々に娘に教えていこうと思っている。

さて、今日のタイトルに有る20分間だが、星見に外に出ると、西のあった雲が見る見る押し寄せてきて、望遠鏡をセットして20分後には雪が降って来た散々の星見で有ったことである。天候の悪化は予想していたのでセット撤収に楽なPENTAX65で臨み、土星のみ(土星以外は雲の中)を見続けた。お約束の望遠鏡を撮影していると雪が降り出し慌てて撤収。星見に関しては何も書くこと無し。(シーイングも悪かった) 画像でも判る様に当地はまだまだ冬である。

前回の記事であるシリウスBに関してのことだが、前もってことわりを入れてはいるが、やはり、私自身の排他的な面がヒシヒシと感じられる文面だ。本音をチラッと漏らしたものだが、以前の書き込みとは矛盾する点が有る。重星観望をはじめて未だ4~5年足らず、謙虚に為らなければと現在反省中。


考察って程では

2009年03月02日 12時43分43秒 | 天文ネタ

0931fc76two 毎度似た様な画像で〈またかいな・・・〉と云う声が聞こえてきそうだが、私のブログは望遠鏡が主役なので御勘弁願いたい(^^; いっその事、ブログタイトルを『晏次郎の望遠鏡日記』とでも変更しようかな・・・(^^;

さて、此処のところD型赤道儀の出番が多いが、昨年、手に入れたものだ。ご存知の様に、高橋の小型架台に至っては全機種とまではいかないが、9割程は所有している(いた)。只、このD型だけは縁が無く気には掛かっていた。正直云って、発売当時から欲しかった機材ではなかったのだが、D型持たずしてタカハシを語れまいとのことでの購入(^^; 以前にも書いたが、S型架台との合体であるが、ウェイトシャフトは利用出来ず(D、I型はシャフトが袋状のメスネジ、他の機種はシャフトがオスネジ)取り付け金具を自作しようと思ったが、ここはやはり本職にと云うことで『遊馬製作所』に御願いをした。流石、この手の製作では定評有るところゆえ、ネジ切処理、仕上げとも非常に美しいもので、並みの業者とは一線を画するものがある。(見惚れること頻りで、捻じ込むことに躊躇する程)お値段も一般業者に依頼するのと変わらない。この様な方が居られることは、古機材を持つ者にとって心強さは計り知れないものがある。又、何かお願いしよう(^^) 

さて、この様にして復活遂げたD型架台だが、他の65㎜架台とは別格の強さと安定感がある。これぞ当に名機と云われる所以である。FC76との組み合わせで今後も大いに活躍が期待出来そうだ。

 

さぁ、そろそろ今日の本題だが、先日のシリウス伴星を確認してから、ウェブ上で色々検索してみると、10cm以下の口径で伴星を認めている方々が結構いるようで、現在よりも離隔等が厳しかった数年前より確認出来ているということだ。個人のブログや日記等は兎も角、可也有名な掲示板にも(8㎝より10cmの方が見易いですよ)と云うような、実に容易に見えるような表現で・・・・・ 私的に云わせれば、一寸無理ではと・・・

自分の尺度にて、こんなことを云うのは何だが、例え、相当に恵まれた条件下で有っても、10cm以下の口径でシリウスBの確認は限り無く厳しく可能性0%に近い対象である。私も先日の観望で、10cmでも何とか確認出来そうだと書いているが、万人に対しての言葉ではない。熟練した観測者に対してのことで、・自分なら確認は無理・と云っている。 二年程前に20㎝にて伴星を認識したが、今、現在、あれは認識に非ずと思っている。(確証有る見え方では無かった)  先日、好条件に恵まれ13㎝屈折にて伴星を確認出来たが、スカッと点像に見える訳でも無く、チラッチラッとシャープに見える訳でも無い。そう云う見え方のものは伴星では無く諸々の作用(主星の光芒の暴れや回折環の端切れ、錯覚、機器等)が齎したものである。光度差の有る接近した伴星の見え方は、丁度、中央集光の有る彗星を思いっ切り縮小し、穏やかでコビリ付いたような落ち着いた見え方で、浮き出て来るような感じある。(上手く表現出来ない) 決して、見紛うことなき独特の見え方で有り、決して、主星の傍らにて小さくクッキリ、シャープに輝いているようなものではない!

昨夜は、薄曇では有ったが画像に有る組み合わせにて、シリウスを半時程観望したのだが、シリウスの光芒も抑えられ200倍に耐える状態で見たが、パッと見でいきなり偽伴星が見えた。回折環の一部の仕業である。(光芒の飛び散りも無し、回折環が途切れたりくっ付いたりの状況)もし、これを大勢の人に見せたのなら、伴星が見えたと云う人は可也居るのでは無いだろうか? 意地の悪い嫌な性格と思われるかもしれないが、8㎝クラスで簡単に確認出来るようなものとは到底思われない。(離隔等のデーターから勘違いされている方も多いようだ)

排他的な考えを持つ人間と思われるだろうが、実際、日頃より重星に勤しんでいる方(重星慣れしている人)で、10㎝以下の口径にて確認したという話を未だ聞いたことは無い。但し、浅学の身からの考えを述べたが、素晴らしい好条件、良好な機材と熟練した観察者の下では、この限りではないであろう。 


又、太陽だけ・・・

2009年03月01日 17時10分37秒 | 天文ネタ

0931sun 先日の土星及びシリウスの観望から天候はサッパリ(^^; 今日は朝から春らしい陽光が燦々と照り輝く。しかし、予報では夕方までとのこと・・・。案の定、午後からは薄雲が張出して来た。 そろそろ、春の農作業も始まるので身体慣らしの為に散歩をしていたのだが、急遽、太陽観望。 しかし、太陽の方も活動はサッパリなので無黒点の真っ白顔・・・。 しかし、暫く使っていなかったV-1鏡筒には陽の光が入ったのでカビ防止に少しは為っただろう。

前回、三脚の件を書いたのだが、やはり交換すると正直なもので揺れ、ビビリ等が一挙に解消した。まぁ、載せた鏡筒も軽いが効果の程は間違いない。接眼部を持って揺すってもビクともしなかった。流石、名機D型赤道儀である(^^)  20分程太陽面を見ていたが一向に変わり映え無く撤収。 その後、西村反射用の三脚作りに掛かったが、一本をカンナ掛けしただけで息が上がり作業中止(^^; アンディが居なくなってから散歩もしないので、随分と体力が落ちたようだ。

皺々のアストロソーラーフィルター・・・余りに無様(^^;