念願かなって手に入れたアストロ製5㎝卓上望遠鏡(T3)だが、実用性を考えると野外用三脚に載せたほうが良いだろうと云うことで、昨日3時間程掛けて工作をする。三脚はケプラー製かカートン製屈折をバラした際に何かに使えるだろうと残していた木製脚にエイコー9cm反射の三脚架台を組み合わせたもの。三脚架台はアストロ製5㎝のフォーク部分に付いているパイプ(径26mm)に合うように穴を削って拡げた。(この作業に時間が掛かった) 下は作業順の画像である。
上の画像はエイコー9cm反射の架台で、中の画像は架台穴が異形テーパーになっている為、電気ドリルの先に掘削ツールを付けて作業し、仕上げは小型のボール盤を使用。何時もながらの思い付き仕事だったが、うまい具合に利用出来るものが手近にあったので上々の出来となった。
今日の夕方に少し晴れ間が見えたので、セカンドライト(本来の意味でのファーストライトだろう)を敢行する。しかし、雲が多く手頃な星が見えてこず、何とか金星をとらえる。半月状の金星が先ず先ずの感じで観える。
次にシリウスを入れるが、何か星像に尾が引いているようなので、焦点像をボカシてみると三角オムスビ型のジフラクションリングである。対物レンズに無理な力が掛かっているようで、直ぐにカニ目レンチにてレンズ枠を緩めた(相当に固く締まっており、可成り力を入れなければ緩まなかった)正直なもので、今度は綺麗な同心円状の焦点内外像になった。
さて、重星でも見てみようかと空を探すが何処も雲ばかりで、やっと大熊座のミザールとオリオン座のリゲル(伴星は見えない)を観てセカンドライトは終わった。 この鏡筒にはファインダー付いておらず、照門、照星での導入となるが、空が明るい内は照星が確認出来るが、暗くなると確認出来ないので一寸厳しい。それでもこの照門、照星が確認出来る状態では100倍でも余裕で導入出来るので、きちっと作られているのだなと感心した。 30分位の観望であったが、野外用でも使えるようになったので、間違いなく実用性は増したと思う。実際、この望遠鏡のラインナップには野外用三脚仕様のT6と云うのも有ったので、これはT6もどきであろう。(卓上三脚との付け替えは簡単に出来るので利便性も増した)