TSUNODAの経営・経済つれづれ草

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地元大手35社最終赤字が前期比の2.5倍に

2009-08-25 07:02:36 | 地域産業
東京商工リサーチ前橋支店の集計では、地元群馬県の大手企業35社の2009年3月期決算(単体ベース)で、最終赤字になった企業数は15社となりました。前年の2.5倍で、昨年秋以降の景気悪化に伴い製造業を中心に収益悪化した状況が鮮明になっています。

 全体の売上高も3兆4,304億円で前期と比較して1.4%、468億円の減少となってます。企業別では、ヤマダ電機の増収額993億円を除くと1,401億円の減収となった計算です。

 赤字となった15社のうち12社が製造業です。ミツバ、サンデン、三洋半導体の3社が100億円を超える最終赤字を計上しました。

 製造業の不振が顕著です。今期も製造業は景気回復はまだまだの状況です。サンデンなどは新型インフルエンザ対策用の「手の消毒器」を販売などして売上増を試みていますが、とてもコンプレッサーというサンデンの主力製品と比較したならば、売上高も微々たるもので、まだまだ当分厳しい状況は続きそうです。

ここ数年の景気好調時の余裕のある時期に、製造業の各企業は新分野進出などの試みを行ってきた企業も少なくはなかったと思うのですが、結局は企業の柱になるような新事業分野を生み出せず、従来の輸送用機械器具の下請けとして売上を伸ばしてきたのが現実だったようです。

 企業にとって、従来の柱に加えてもう一方の柱を創造することはほんとうに難しいものなのでしょうが、そのような企業が数多く存在したら、今のような不況に陥らなかったのではないでしょうか。